■もてなし、と言う文化 | 小早川護 公式ブログ(更新休止中)

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日本は東日本大震災前から、ただでも不景気でした。

そこにきて大震災、そして民主党のていたらく。

日本の経済はとうとう終焉に近付いているのでは!?と思わせる状況です。


そこにきて、もてなし文化が何の役に立つのか。

もてなし文化を保護する事に、どういった意味があるのか。

それを真面目に考えています。


例えば日本が経済崩壊を起こしてしまったとして、

その後何が起こるのかを予測してみましょう。

一つ確実に言える事は、円の価値が恐ろしく下がること。

つまり、円安ドル高ですね。


各国の通貨に対して円安が進行するので、

日本に行きやすくなります。


多くの国々の人々は、日本に観光してみたい、と言う夢を強く持っています。

ですが、それを阻んでいるのは円の高さ。

その障壁が取り除かれる事で、多くの観光客が日本を訪れる可能性があります。


天然資源の少ない発展途上国が国策として取り上げる経済政策は、

その多くが観光です。

日本もきっと、それに習うことでしょう。


そして外国人観光客が急増し、それによって真価を発揮するのが「もてなし」文化なのです。

その時にもてなし文化の意味をちゃんと理解出来ていなければ、

外国人には「なんだ、他の国と変わらないじゃないか」と言われ、すぐに飽きられてしまうでしょう。


多くの接客講師やマナー講師が「もてなし=ホスピタリティ」と知ったかぶりをしていますが、

それを鵜呑みにすると大変危険です。

もてなしとホスピタリティには、水と油ほどの違いがあるのです。

本質的に全く別物なのです。


もてなし文化の真髄は日本でしか見る事が出来ません。

日本人自身がそれに気付かないでいると、観光政策すらマトモに発揮できないのです。


経済崩壊の後、日本の技術者は高い報酬が得られる外国に渡っていくでしょう。

つまり、日本から技術が根こそぎ奪われてしまう可能性があります。

日本には天然資源が無い上に、世代の変化と文明の発展によって労働観が恐ろしく変わってしまっています。

今の労働観では、日本が第二次世界大戦直後のように世界の工場として再度活躍することは出来ません。


つまり、観光産業ぐらいしか日本に残された選択肢が無い可能性があるのです。

そういう観点から考えると、もてなし文化をしっかりと、

経済学的および経営学的、つまり社会科学的に研究しておかなくては

そしてそれが多くの国民に周知されていなくては、

日本に再起のチャンスは残りません。


ようは、もてなし文化の研究とは、日本経済にとってのリスク対策なのです。


一部の学者さん達がホスピタリティ・マネジメント学として研究はしてくれていますが、

その多くはもてなし文化を心底理解出来ていません。

もてなし文化の真髄、中核たる部分に触れずに学問しているからです。

つまり、学者らしい学者ばかり、と言うのが辛いところ。


経営学でもそうなのですが、実際に経営をしながら経営学を研究する人は

この世に殆ど存在しません。

つまり、99.9%の経営学者は「知ったかぶり学問」をしてしまっているのです。

確かにそれで学問の世界は成立するので、それでよい、と言う論もあるにはあるのですが、

本当の意味での経営を理解せずに学問するのは、何処まで行っても知ったかぶりに変わりはありません。

とても残念なことです。


ホスピタリティ・マネジメントを学問するのは、誰にでも出来ることです。

もてなしの真髄に触れるのも、誰にでも出来る事です。

ならば、学者の皆さんがもてなしの真髄に触れ続ければ良い。

でも、彼らは得てしてそれを行いません。


いや、やっているつもりなのかもしれません。

なぜなら、多くの学者が「ホスピタリティ=もてなし」と考えてしまっているから。

私にとってはこの人も間違った解釈をしているな、と言う人ですが

ホスピタリティ研究の第一人者、服部勝人氏ですら

「ホスピタリティともてなしは本質的に違う」と断言されています。


解釈が間違っているかどうかは別として、本質的に違う事に気付いているのは素晴らしい事だと思います。

他の学者とは、研究に対する意欲が全然違います。


でも、本当にそれを研究しなくてはいけないのは、現場の皆さんなんです。

接客の現場にいる人こそが、もてなしを真に理解しなくては

本当の意味で世界中の人々が驚く、日本のもてなしを説明する事が出来ません。


私はこの事を、生涯を通して訴え続けるつもりです。

それこそが、私がこの世に生を受けた理由であり、私にとっての使命だと理解しています。

皆さんも、どうぞ「もてなし」を一つの文化として理解し、それを実践してください。


文明は戦争によって生まれ、文明の衝突は戦争を生み出します。

文化は平穏なる世に生まれ、文化の衝突は新しい文化を生み出します。

文化とは生活に余裕がある証。

生活の余裕が無い人に、文化を楽しむ事は出来ません。


でも、文化を理解する事が出来れば、それで自らの生活を立てることだって出来るのです。

皆さんも、もてなし文化の真価に気付いて下さい。

もてなし文化の底力に気付いて下さい。


それは、日本を救う大きな手がかりになる筈です。