まだまだ、ありますよ。
「~になります」の事例。
「私が感銘を受けたのは、この本になります」
「私が参加したのは、このセミナーになります」
「ご案内したいのは、○○さんのこのイベントになります」
「詳しいお知らせは、こちらになります」
うっかり使ってしまいがちな表現です。
テレビの番組でもしょっちゅう聴く言い方ですから
視聴者の側も麻痺してしまいそうです。
なぜ、使わないほうがいいのか?は
一つ前の記事をご覧くださいね。
いずれも、次のように言い換えるといいでしょう。
「私が感銘を受けたのは、この本です」
「私が参加したのは、このセミナーです」
「ご案内したいのは、○○さんのこのイベントでます」
「詳しいお知らせは、こちらです」
そもそも、なぜ「です」ではなく「~になります」と
言ってしまう(書いてしまう)のでしょう。
おそらく「です」と言いきると落ち着かない、
どこか丁寧さに欠けているように感じるのかもしれません。
そこで、試しに
「でございます」を加えてみましょう。
「私が感銘を受けたのは、この本でございます。」
丁寧過ぎますか?
「ございます」では丁寧すぎるし、「です」では丁寧さが足りない気がする・・・
そう感じた時に、ついついこの「~になります」を付け加えて
「丁寧な雰囲気」を出そうとしてしまうのですね。
しかし「です」は「丁寧語」です。
「丁寧語」とは「です」「ます」を文末に付け加えることで、話や文章の相手に対して丁寧さを添えて述べるものであり、相手に対する敬語として働きます。
語尾にも心を込め、
自信を持って使えばぞんざいになることはないでしょう。
そしてもちろん「~でございます」はさらに丁寧な言い方です。
さりげなく自信を持って使いこなせるようになると、なおいいです。
いろいろおかしな敬語が蔓延している一つの理由に
話し手が慣れていなくて
この「~ございます」を使いこなせない、
というのも大きいと思います。
しかし、接客の場面で
口頭で「~でございます」をすっと上手に使えるひとはかっこいいですよ。
聞いていても実に気持ちがいい。プロを感じます。
おもてなしに関わる方は、ぜひ「~でございます」もマスターしてくださいね。