玉名市山田に所在する市指定重要有形文化財の
建長四年銘宝塔です。
山田日吉神社のすぐ南にある山田毘沙門天堂の境内にあります。
近くには県指定天然記念物「山田の藤」や市指定重要有形文化財「建長二年銘宝塔」が所在します。
説明板によると、この宝塔は古くからこの場所に塔身だけが遺存していたのを台礎・笠・相輪を補って旧状に復したものだそうです(確かに書籍に掲載されている古い写真をみると塔身だけが倒れた状態で写っています)。塔身の正面に釈迦如来と多宝如来を浮き彫りにし、その左右に長文の銘を刻んでいます。銘文からは、建長4年(1252年)6月28日に没した東山田の地主である比丘尼戒念の霊を供養するために、同年7月28日に建立したことが分かります。近くに所在する「建長二年銘宝塔」とともにこの地方の中世を語る上で重要な文化財です。
毘沙門堂の入口です。
毘沙門堂の左奥に宝塔があります。
正面から。
正面には釈迦如来と多宝如来が並んで浮き彫りにされています。近くの建長二年銘宝塔は梵字で両如来が表現されていて違いがあります。
建長四年は「死」につながることから「建長二二年」と表現されています。2+2で4ですね。
※写真は2020年1月撮影










