みじかいストーリー
書いてみた
『このせかい③』
僕が黙っていると、
「サトシ、ホントに変よ!?」と、
その女性は心配そうに僕を見ている。
「…あなたは…誰?」
僕は恐る恐る聞いた。
すると女性はを大きく目を見開いてこう言ったのだ。
「私、何か気に障ることした!?
誰?って、どういう事!?
私を無視する気なの!?」
いきなり怒り出してしまった。
僕の頭の中はパニック状態だ。
すると、子どもの泣き声が聞こえてきて、
目の前に2,3歳ぐらいの小さな子供が現れた。
僕は雷に打たれたような衝撃を受けた!
(マサキ…)
僕の子供だ!
そして…
妻のナナミだ!
はっ!!と、我に返った僕は
すぐナナミに謝った。
「ごめん!ごめん!
今日の自分は本当に変なんだ!!
自分でも訳が分かんないんだよ!
すまなかった!」
僕が深々と頭を下げると、
泣いている子供を抱っこしてあやしながら
怪訝な顔で僕を見ている。
「こっちの方こそ訳わかんないわよ…」
「ご飯食べて早く寝た方が良いわよ」
ナナミは温めたおかずをぶっきらぼうに
ダイニングテーブルの上に置き、
子供を抱っこしたまま部屋へ戻っていった。
つづく