『消えたシュークリーム』
ケーキ屋さんで美味しそうな
シュークリームが出来上がりました。
店主が少しその場所を離れて戻ってくると、
ひとつシュークリームがなくなっていました。
「自分1人しかいないんだから、
誰かが食べるわけもないし、
不思議なこともあるもんだ」
店主は首をかしげました。
そのころ、
消えたシュークリームは空にいたのです。
雲のふりをして、
気持ちよさそうに空に浮かんでいました。
でもしばらくすると、お日様の暖かさで
中の生クリームが溶け出してきたのです。
「うわーーっ!ビチョビチョになってきたーー!」
店主はまた首をかしげました。
だって、消えたシュークリームが
突然出現したのですから。
それも、生クリームが溶けて
ぺちゃんこになったシュークリームが。
