今日、初投稿から4か月たちました![]()
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(拍手)
続いてるぅー![]()
『亀の恩返し』
ある夫婦が、
キレイな夕日を見ながら海辺を散歩していると、
ゴミに足を取られて動けなくなっている、大きな亀に遭遇しました。
ゴミを取ってあげると深い傷を負っていることがわかり、
夫婦は傷が治るまで、家で治療してあげることにしたのです。
数週間が経ち、傷も治ったので、夫婦は亀を海に連れて行きました。
「気を付けてね、元気でいてね」
亀が波の間を見え隠れし、そのうち見えなくなっても
夫婦はずっと海を見ていました。
数日後、
夫婦が海辺を散歩していたら、また大きな亀に出会ったのです。
よく見ると、あの時の亀でした。
「あれ?もしかしてお礼を言いに来てくれたの?
それとも亀の恩返しとか?」
夫婦は笑いながら亀を見つめていると、
突然見た事もない場所に来ていたのです。
その場所は全体が淡く輝いていました。
装飾品はどれも光輝き美しく、別世界のようでした。
夫婦が驚いて立ち尽くしていると、
目の前にスーーッと人影が現れました。
白い衣装に身を包み、
長く白い顎髭をたくわえた仙人のような男性ですが、
精悍な顔立ちの若者のようでした。
その男性は夫婦にこう言いました。
「亀を助けてくれてありがとう。
あなた方の愛情のおかげで、亀も、この国も助かりました。
そのお礼をさせて頂きたいのです。
ゆっくりしていって下さい。
元居た場所、時間にお帰ししますので、心配はご無用ですよ」
そう言うとその男性は、またスーーッと消えて行きました。
夫婦は訳がわからずお互いの顔を見合っていましたが、
どこからともなく、虹色のようなカラフルな衣装に身を包んだ
女性たちが現れ、彼女たちに連れられて、
今までの、どんなに素晴らしい映像でも見た事がない、
美しい海の中を案内され、
今まで食べた事もない、見た事もない美味しい食べ物を頂き、
夫婦は時間も忘れ、天にも昇る思いでした。
しばらくすると、
目の前にスーーッと、白い衣装に身を包んだ女性が現れました。
足元まである長い黒髪で、見ていると吸い込まれそうな瞳をしている
とても美しい女性でした。
「今日はよくいらっしゃいました。
存分に楽しめたでしょうか。
亀を助けて頂いてありがとうございます。
この国は優しさや、愛の思いで成り立っているのです。
あなた方の亀への愛情のおかげで、
この国はより一層輝きました。
そこでお願いなのですが・・・」
女性は、夫婦の前に両手を差し出しました。
手のひらの上には、小さな亀がいます。
「この子を育てて頂けないでしょうか?
あなた方のたくさんの愛情を受けて、
大きくなったら海に帰してほしいのです」
夫婦は喜んで子亀を育てることにしました。
「愛情込めて育てたこの子が、大きくなって海へ帰って行き、
そして、あの国が栄えるのね」
そう思うと、毎日のすべてが愛しく楽しく思えるのでした。
