『ねこのヒミツ』
わが家の飼い猫は、
”ねこ丸”という名前の、茶トラの男の子です。
一歳になりました。
子猫のねこ丸を初めて見た時、
コロンとしていて、丸まって寝ていた姿が
とっても可愛かったので、
”ねこ丸”って名前になりました。
そのねこ丸ですが、
最近夕方近くになると、外に出たがるようになりました。
テリトリーの見回り?
それとも、
恋人探しかな?
1時間程で帰って来るのですが、
どこで何をしているのか気になり、
ある日、こっそり後をつけてみたのです。
途中見失ったりしましたが、
運良くまた見つけることが出来ました。
”ねこ丸”はある倉庫の裏側に消えて行きました。
(ここって入っちゃって大丈夫?)
私はドキドキしながら倉庫の裏へ歩いて行き、
ねこ丸を探していると、
ボソボソと話し声が聞こえてきました。
(やっば~い、人が居たの!?)
私は引き返そうとしましたが、
声の聞こえるあたりは、資材などが置かれていて、
とても人が居るとは思えない場所でした。
急に怖くなってきたけども、
ソロ~っと声の聞こえる所に近寄って行くと、
”ねこ丸”と、見知らぬ大きな白猫がいました。
(えっ!? 猫がしゃべってる??)
二匹は私のほうを見ました。
その瞬間、何か軽い衝撃があり、
目を開けると、自宅のソファーの上に寝ていたのです。
「えっ?何?どうしてここにいるの?」
何がどうなっているのか、頭の中が混乱してしまいました。
少しすると、
開いていた窓から、ねこ丸が帰ってきました。
(窓も閉めて、しっかり戸締りして出かけたはずなのに・・・)
私の足元にすり寄って「ニャー」と鳴きながら、
ごはんを催促してくる様子は、いつもの”ねこ丸”です。
私は、ねこ丸がごはんを食べているときに聞いてみました。
「ねこ丸ぅ~~あの白い猫ちゃんと何を話していたの?」
「ニャー」
「私たちが話している言葉、わかるんだよね?」
すると、チラッとこちらを見たあと、
「ニャー」と鳴き
またフードボールに顔を突っ込みました。
