生後何ヶ月から飛行機に乗せるかというのは、どうやら確たる論があるわけではないようだ。我が家の事情で、娘の初フライトは、生後4ヶ月に達する少し前。いきなり国際線に乗せる前に、まずは短い距離からと、伊丹、羽田を往復。

 1時間ほどのフライトは、行きも帰りも機嫌良く。

 「おとーちゃん、あたい、ひこーき、きらいやないで」と機内で微笑む娘。

 

 機内の落語を聞きながら、機内誌「翼の王国」を読む我が娘。いっぱしの旅行者(のふりをさせて親が楽しむ)。

 

 

 

 これならいけるなと判断したので、ちょうどその1ヶ月後に、おかーちゃんの帰省で、初の国際線。関空からバンコクへ6時間ほど。結果、無事に往復のフライトをこなした。

 これで、親としても自信がついた。以降、積極的に国際線に乗った。バンコクに頻繁に飛ぶだけでなく、上海、台北、遠いところではホノルルまで一緒に。3歳になるまでは、大人料金の10%でよいという事情も大きい。

 

 子連れならではの、やるべきことはたくさんある。

 当日は、とにかく、何が起きてもよいように、時間にたっぷり余裕を持って空港に行くことから始まる。ベビーカー預けてしまって、代わりに航空会社のものを借りることもできる。あるいは、自分で持ってきたものを使ってもよい(搭乗口まで使ってそこで預ける。到着したら、やはり降りたすぐで返却してくれる)。

 

 

 乳児の頃は、自分で耳抜きができないので、離着陸のタイミングで授乳させることで、喉奥をこくこく動かすようにして対応。

 座席は占有しなくても、バシネットの席が取りやすいので、眠ってさえくれれば親は手を離せる。おむつは機内での用意もあるけれど、使い慣れたものの方がよいかもしれない。座席も、おむつ替え台のあるトイレの近くを選んでおく。

 

 機内食も、離乳食と幼児用が利用できる。要事前リクエスト。

 

 飽きないように、絵本を用意しておくのも手。

 

 また、航空会社では色々とおもちゃを用意している。これは、3歳半になった今でも気に入っている、「あいふぉん」

 

 一般的に、アジア系の航空会社は子どもに優しいと聞く。インドに住んでいた時代も、基本的にエア・インディアを避ける人が多かったが(我々も含め)、むしろ積極的に選んでいたのは子連れの人だった。乗務員も、また周囲の人も優しいそうだ。

 うちがよく利用するタイ航空も例外ではない。親の食事も、娘が眠ったときを見計らってサーブしてくれたり、あるいは、時々、乗務員が娘をあやしてくれたり。

 

 子どもも少し大きくなってくると、ベビーカーを使わずとも、カートでスーツケースと一緒に運べるようになる。(落ちないように要注意)

 

 その内に、ちゃんと自分で歩いて搭乗するようにもなる(成長に感動する)。

 

 以前は、赤ちゃんが泣いているフライトだと「おいおい」と思っていたことも、正直なところ、あるけれど、自分が親になるとがらりと変わった。近くの席に乳幼児がいると、おもしろい顔をしてあやしてみたり、親御さんに積極的に話しかけてみたり。子どもには「フライトを楽しんで」という気持ちだし、親御さんには勝手ながら「共に頑張りましょう」という気持ちになるのだ。

 

 国際結婚をしていると、相方の国へ帰省するにはまず飛行機に乗ることから始まる。子どもと一緒に空を飛ぶ楽しみを分かち合えること、これは、なかなか楽しい。

 

 

 

 

 

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