色彩検定協会(旧AFT)主催の色彩講師研究発表会は、認定講師が3年ごとにライセンス更新する際に、義務となっているイベントです。


私自身は2012年に認定されましたので、これまで2015年と2018年に発表いたしました。


【2015年の発表内容】

『【インド】三都の遺跡の色彩傾向』■筆者が作曲・編曲した楽曲群をYouTubeにて配信中です♪■https://m.youtube.com/channel/UC_u4gJz2_OP53OUJ1…リンクameblo.jp


【2018年の発表内容】

『【抜粋】ライトセイバーの玩具の変遷と、写真撮影時のHDR機能逆用』■筆者が作曲・編曲した楽曲群をYouTubeにて配信中です♪■https://m.youtube.com/channel/UC_u4gJz2_OP53OUJ1…リンクameblo.jp

そして今年の発表はコロナ禍のため、これまでのように定められた会場に集まって発表するのではなく、自ら動画を撮影して、それを事務局に送付するという形式が採用されました。


【2021年の発表内容】


1966年からスタートし、半世紀以上過ぎても、今もなお人気絶頂のまま放映し続けている「ウルトラシリーズ」ですが、もはや二世代どころか、三世代にわたってファンを増やし続けています。


例え作品を一度もご覧になっていない方であっても、「ウルトラマン」と聞いただけで、それが何かを認識できてしまうように、すでに我々日本国民の間ではアイコンと化しています。


それだけではありません。「ウルトラマン」というブランドを海外のメディアも継承し、複数の作品を産み出して、日本へ逆輸入もしています。今や「仮面ライダーシリーズ」や「スーパー戦隊シリーズ」と並んで、お子様達の通過儀礼御三家とも言われる程です。



さて、そんな「ウルトラシリーズ」ですが、作品を盛り立てるのは主役のウルトラマンだけではありません。それは対する怪獣や異星人でしょうか。もちろんそれらも然りですが、そもそも「ウルトラシリーズ」は我々地球人達のドラマなのです。


人類をはじめ、地球上の生命を脅かす怪獣・異星人を迎え撃つために、ウルトラマンの世界では、自衛隊に代わり、専門の特殊な防衛隊が存在します。その防衛隊はあらゆる策を講じて怪獣・異星人に立ち向かうわけですが、力及ばず、朽ち果てそうになった時に、防衛隊に所属していた隊員の一人が、密かにウルトラマンに変身して、防衛隊の代わりに対峙するというのが基本設定なのです。


ご覧のように、ウルトラシリーズの着ぐるみの色彩も大変興味深いのですが、今回焦点を当てたのは、その防衛隊のコスチュームなのです。



そんなわけでこの度は、作品のレギュラーとして毎回華やかに登場し続ける、防衛隊の「主要キャストのコスチュームの変遷と傾向」について研究しましたので、それを発表する所存です。


この「ウルトラシリーズ」が始まったのは、世の中のご家庭にちょうどカラーテレビが普及し始めた頃でもあり、制作側は如何にテレビ画面で映えるか、試行錯誤を繰り返したと言われています。それと同時にコスチュームの変遷は、即ちシリーズの歴史を語っていると言っても過言ではないでしょう。


その第一歩となったのが、こちらの「オレンジ色」のコスチュームです。「オレンジ色」は進出色であり、コミュニケーション能力の高い色と言われていますが、カラーテレビ番組としてアピールするには、うってつけの色だったと言えるでしょう。




ところが2作目になって、いきなりコスチュームはシックな「グレイ」に変わります。前作が成功したからと言って、決してそれを踏襲することなく、ここで冒険したのはスゴイことだと思います。現にこのグレイのコスチュームは、脇腹の黒い蛇腹も併せて、今でも根強い人気を誇っています。

 

 

(※この後延々と、コスチュームの配色について解説が続きました)


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 


ここでこれまでの配色の傾向を、出現の多い順に円グラフにまとめてみました。ここで言うメインカラーとアソートカラーは、色彩学で言う正確なそれらではなく、一番面積を占めている色は何か、ニ番目に面積を占めている色は何か、を表しています。


一番面積を占めている色は、当初の予想のオレンジ色を超えて、僅差でグレイだったのは意外でしたが、よく考えれば納得でした。


二番目に面積を占めている色は、アクセントカラーとして使う赤だったり、セパレーションとして使う黒だったりすることが多いのがわかりました。


最後の締めくくりとして、僭越ながら私自身が考えたコスチュームのデザインを3案発表しました。


●アニメっぽいタイプ

●リアルなタイプ

●ウルトラ番組にありそうなタイプ


以上は、こちらではオフレコといたします。



2015年の発表は旅行記の延長、2018年の発表は趣味の延長になってしまったような気がしますが、今回の発表は、ニッチなファッション分野を、正統的なロジックで配色分析し、さらにオリジナル配色も考案したという点では、最も理想的な発表の流れだったと自負しています。


しかも制限時間が15〜20分の中で、所要時間が18分11秒だったというのも理想的でした。


さて、いよいよ2024年10月で最後の研究発表となりますが、既にテーマが決まっており、早速取材も開始しております。まさに私流です。


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さて、現在の順位はいかに!?

  


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