ハッキリ申し上げて、私自身は「ミュシャ」のファンというわけではありませんでした。代表的な「アール・ヌーヴォー」の一連の作品群は、どこかの書籍で目にしてはいたものの、

 

「あら、可愛らしいんだねェ…」

 

くらいにしか思っておらず、それほど思い入れはなく、実際にそれだけなら、この展覧会にわざわざ足を運ぶこともなかったでしょう。

 

ところが、3月に某・懇親会で話題になった際に、こちらの公式サイトをのぞいてみたら…!?

 

【ミュシャ展】
http://www.mucha2017.jp/

 

Web上だけでも圧倒されたのが、

「スラヴ叙事詩」全20作!

 

「こういうのを観たかったんだよ! で、いつ行くの? 今は無理でしょ!」



 

元来私はラッシュ嫌いで、初めてディズニーランドに行った際、まる1日かけて5アトラクションしか楽しめなかった経験をして、それは確固たるものとなりました。

 

そんなわけで、土日を避けるとなれば、5/29(月)の有休しかなかったわけです。

 

しかしながら、先週の色彩講師研究発表会の聴講で上京した際に、ふと思い立って、日曜の朝一に奇襲攻撃をかけたら、見事に賭けどおりとなりました!

 

それらが巨大サイズのためか、会場スペースのほとんどは、「スラヴ叙事詩」全20作に割り当てられており、これまで観た展覧会の中では、もっとも異色なレイアウトとなっていました。

 

最大で8×6メートルの絵画群を間近に観て、直感で受けた印象は、自分が小人になって鑑賞している感じで、あたかも「ウルトラQ」(1966年作品)の「1/8計画」のようでした。

 

また、あれだけ大きいと、人物が実寸大だったりするので、戦時中の憂いを帯びた顔の表情も、実寸大で豊かに描かれているんですね。もしかしたらミュシャ本人も、それが目的で、結果的にあのような巨大サイズにしたのかも知れませんね。

 

それにしても、16年で全20作を描くなんて、1作につき1年未満とは、恐るべき制作ペースです!ミュシャがこの「スラヴ叙事詩」全20作を描くきっかけとなったことは、奥の映像コーナーで説明がありますので、ぜひ漏れなくご視聴ください。

 

全20作のうち、5作につきましては、今流行りの「写真撮影許可」が下りていましたので、ご多分に漏れず、サクサクッと撮ってきました♪

 

(15)スラヴ叙事詩「イヴァンチツェの兄弟団学校」


(17)スラヴ叙事詩「聖アトス山」


(18)スラヴ叙事詩「スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い」


(19)スラヴ叙事詩「ロシアの農奴制廃止」


(20)スラヴ叙事詩「スラヴ民族の賛歌」


私は特にこの「スラヴ民族の賛歌」がお気に入りで、一番光っていたと思います。ところが、近くに寄って、下から見上げると、不思議と彩度が落ちるんですよね。



一体どういう仕組みなのでしょうか?

 

もちろんこの他にも、「スラヴ叙事詩」のような重い作品群とは趣がまるで異なる、いわゆる「アール・ヌーヴォー」の縦長の作品群や、切手のイラストなど、ミュシャがビジネスとして制作したものも、所狭しと展示されていますので、隈なくご覧いただくとよろしいでしょう。

 

ちなみに私は出口付近まで辿り着いたら、きびすを返して、もう一度「スラヴ叙事詩」全20作を目に焼き付けていましたとさ。

 

どんど晴れ。

 

ちなみにこちらが「ミュシャ展」とタイアップした「ビーフシチュー(何でやねん!笑)」で、会場地下1階のカフェで召し上がれます♪(高いけど…笑)



 

なお、当展覧会は東京・六本木/国立新美術館で、6/5(月)まで開催されていますので、興味を持たれた方はぜひどうぞ♪(ビックリしますよ!

ただし、行くなら朝一の奇襲がお勧めですよ♪ 間違っても、午後なんかに行ったら、こんな状況に巻き込まれてしまいます(笑)




次回の記事は「草間彌生展」を予定しております♪

 

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