昨年の4月、

自閉症スペクトラムの診断を受けた姉のはなちゃん。

 

 

 

 

 

私は32歳になるまで、

 

 

「はなちゃんのことを支えなきゃ。」

 

「はなちゃんのことを守らなきゃ。」

 

 

そう、思っていました。

 

 

 

 

 

昨年、初めて病院にかかり診断を受けて、

作業所に通い始めるまで

 

 

 

ずっと家にいたので、収入は0だったはなちゃん。

 

 

 

 

私は働き始めてから毎年、

はなちゃんにお年玉をあげていました。

 

 

 

それは1万円だったり3万円だったり・・・

私の気分で上下しましたが(笑)

 

 

 

 

 

お年玉…、10年間続けてきたけど

 

 

 

今年は、私、お年玉あげられないな。

 

 

「あげたい」っていう自分の気持ちを汲んであげられないって

情けないなー

 

 

情けないけど、仕方がないなー

 

 

 

 

と、何も言わずに「お年玉フェードアウト」した私に

 

 

 

 

 

なんと

 

 

 

はなちゃんが

 

「あげるっドキドキ

 

嬉しそうに、桜色のポチ袋を差し出しました。

 

 

 

 

「え???」

と目を丸くする私に

 

 

 

 

「お年玉、ずっと、あげたかったの。」

 

と、はなちゃんは続けました。

 

 

 

 

 

 

 

えええ、そうだったの???と驚く私に

 

はなちゃんは、うん、と頷きました。

 

 

 

 

わ〜嬉しい!ありがとー!と

受け取ったポチ袋の中には

 

 

 

 

 

驚くことに、1万円も!!入っていました。

 

 

 

 

 

 

はなちゃんの作業所での工賃は1時間200円です。

 

 

 

1時間、集中してお仕事して、200円…。

 

 

 

それなのに

わたしに、1万円・・・!

 

 

 

 

これは1万円だけど

ただの1万円じゃない、と胸に迫って

 

はたと涙が落ちました。

 

 

 

 

 

自分の作品にお金を出していただくようになって

 

「お金を受け取るって、愛を受け取ることなんだ」と

ひしひしと感じましたが

 

 

 

 

 

これは…

これこそ…

はなちゃんからの愛そのもので

 

「やっぱり、愛なんだ…。」

 

そう思いました。

 

 

 

 

 

 

 

昨年、はなちゃんは障害者年金の受給も決まりました。

 

 

先週、「(すべらない)靴と、(あたたかい)帽子が欲しい。」という

はなちゃんを迎えに行き

 

 

 

2人でお店を見てまわりました。

 

 

 

 

そのとき、なぜか。

 

 

本当になぜか。

 

 

「ねーねー、

アイス買って買ってー。」

 

私の口をついて出てきました。

 

 

 

 

 

 

それは、自分でもとっても不思議で・・・

 

 

 

「支払いは私がするのが当たり前。」

「食べても、泊まっても、何しても、払うのは私。」

 

そう思ってきたし、そうしてきました。

 

 

 

 

なのに!!

 

「買って買ってー」って!!

 

 

 

何事!?!?

 

 

 

と、自分のセリフに戦慄する私をよそに

 

はなちゃんはあっさり、「うん」頷くと

 

 

 

 

 

私に、私が選んだイチゴのアイスを買ってくれました。

 

 

 

そうして

 

 

美味しかったー!アイス買ってくれてありがとう。

 

と言うと

 

 

 

 

はなちゃんは嬉しそうに

「うん」と笑ったのです。

 

 

 

心底、嬉しそうに。

 

 

 

 

ああ・・・

そうか、そうなんだ、と思いました。

 

 

 

はなちゃんは純粋に「私を喜ばせる」ことが

 

嬉しくてたまらないのだと。

 

 

「与える」ことが嬉しいのだと。

 

 

 

 

仕事を辞めて画家になって、年金も現金で支払うようになって…

 

 

 

なまじ、収入が少ないものだから

 

「年金が高い。」

「このお金があれば○○が買えるのに。」

 

と、苦い思いを胸に年金を収めました。

 

 

 

 

けれど

 

こうやって、困ってる人の元へ年金が届いて、

困ってる人の「喜び」になるのなら、

気持ち良く年金を支払いたいな、と思いました。

 

 

「はいよ♡」って、軽やかに。

 

 

だって私、いくらでも稼げちゃうもん。って。

 

 

 

 

そうして、豊かになって、

 

 

はなちゃんに、

「私が何でも買ってあげる♡」

って言いたいなーって思います。 

 

 

 

 

 「何だって買ってあげる♡」って言えるようになって、

 

 

あのとき、稼ぎが少なかったから、

はなちゃんの優しさや愛をたくさん受け取ることができて幸せだったなーって、

 

そう懐かしく思い出したい。

 

 

 

 

私は、はなちゃんにとっての「かわいい妹」なんだって思い出せてよかったなって。

 

 

 

 

 

私が32歳になって、はなちゃんが36歳になった今も、

 

私が「かわいい妹」であることに変わりないんだなって。

 

 

 

 

 

それでは、また。

 

 

 

光田色李GALLERY

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