9年目の朝

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早いもので、原発巣摘出から丸8年たつ。
およそ10日後の日曜日に退院してこの時は、治ったものだと確信していた。
当時は自営で設計業を生業にしていたので、一刻も早く退院して
最前線に戻るべく、まだ痛みの取れないうちに硬膜外麻酔を抜いてもらい
3日で普通食に戻した。
全周性の腸閉塞で、減圧のために2ヶ月以上の間、絶飲食を続けたことと
ひどい痛みを抑えるために使用した、大量の医療用麻薬のせいで
まっすぐ歩くことも難しかったことを覚えている。

8月には術後補助化学療法を始め、その副作用の強さから
さらに治癒の確信を深めた。しかし不幸なことに
抗がん剤は本体を痛めつけただけで、翌2010年1月に転移を確認した。

2009年4月
腸閉塞で救急搬送 大腸がんの診断

2009年7月
横行結腸肝弯にある腫瘍と側方リンパ節を摘出(右半結腸切除)
術後TS-1療法

2010年1月
両肺に転移性腫瘍を確認

2010年6月
肝臓に転移性腫瘍を確認

2010年8月
肝部分切除
術後Xeloda療法

2011年2月
両肺部分切除
術後Xelox療法開始

2012年2月
CA19-9が高値上昇
PETーCT画像診断で縦隔リンパ節の腫脹を確認
治癒切除不能と判断されXelox+VB療法開始

2012年7月
手足の軽い麻痺
頭部MRIで右小脳に転移性病変を確認

2012年8月
放射線治療を実施

2012年9月
右小脳の転移性病変消失
縦隔リンパ節の腫脹消失

2014年6月
右大脳頭頂部に転移性病変を確認
縦隔リンパ節が再度腫脹

2014年7月
放射線治療を実施
施術後Folfiri+VB療法

2014年10月
右大脳頭頂部の転移性病変が消失
CRを得たと判断
以降、無増悪生存

2015年11月
右脚麻痺・高血圧症などによりQOLがひどく低下
化学療法を含む全ての治療を休止

ざっと書き出してみると、なかなかの物だ。
標準治療だけで生き延びてきた。
「お前は運がいい」と友人たちは口々に言うが、ぼくはこう思う
本当に運のいいやつは癌になどならない。