「 」の柩 -4ページ目

僕は、愛していました






もううんざりだ



晴れがましい気分に
なりたい訳じゃないが


もううんざりだ


うんざりすることに
うんざりだ



僕は何も変わらないよ

ただ

抱えるのが、義務
諸悪を演ずるが、義務



もううんざりだ






結局無い

無かった





いつでも良いよ

其処だけは

欲も愛も理解もない





あったね





美しいこの世界に向けて

ごめんなさい
さようなら

場所を間違えました







「僕は、愛していました」 - 2009年6月

散文






遮断する事に意味が在ったり無かったり。

特にこの時期には、それがただの無意味な垂れ流しのように思えてくる。




随分かかったけど、

まだまだかかりそうだ。

一先ず、負債を帳消しにする精神力を。



色んなものを観、感じ、思い、

糧となり、窒息する。

そんな感じだったよ。

一日の終わりに、まだ明日が感じられるように。



多面性の放棄は、自分に跳ね返ってくるだけだ。

繰り返し、なんだろう。




理解?




言葉だな、それは。





さあ、そろそろ出掛けよう。

在るべき場所なんてものは、無いんだから。







「散文」 - 2007年5月

或る悼みの終着点






「救けてくれ

なんて

あまりにおこがましい云い方じゃないか



でも僕は云った

拾える程度に

聞こえるように

ぼやかして

か細く


心から

救けてと!





救けるなんて所詮

同調を求めたいだけだろう

云って欲しい事を

云われたいだけだろう



心からの言葉なんて

要らないんだ

上っ面だけの

言葉が欲しいだけ




それすらも

呉れないんだね




自己防衛?

自分は綺麗でいたい?

関わりたくない?



時間なんて

有限だから

無限なんだ




或秋の話

僕は狂人で

治ると云われた



沈みゆく目の光が

自分でも分かるくらい

なんのいみもはしらなかった





人格間の闘争



取るに足らない

分かりきったことを

こねくりまわして

論争に仕立て上げる



自分だけが正しいという

ふりをしながら!





たすけて

おねがい

たすけて!






だけど君だけは

云ってくれたよ

ありがとう




ごめんね

ごめんね

ありがとうとしか

云えなくて」










そう云って彼は


この世界から

いなくなった





消えてなくなった






「或る悼みの終着点」 - 2008年12月

散文






言葉が適さない感情になることが多すぎる。
どう表現すればいいのか。

閉口するしかないんだ。

沈黙しか出来ない事にのみ、耳を傾けるんだ。
それで壊れるなら、別に構わない。



彼女の言葉は、どうしようもなく悲しい気持ちにさせる。

悲しむ

は、悲観的な意味ではない。


悲しむ事に溺れ酔っている奴らと一緒にしないでくれ。
不幸である事に快感を覚えているような奴らと。

あんなナルシシストどもとは死んでも一緒にされたくない。




もう随分長い間
僕は誰にも会ってないんだけどね。





はね。







「散文」 - 2008年5月

救われぬその賢しき掌で






ふと張り詰めたものが絶ち切れ


我に返った瞬間


声を上げて泣き喚いてしまった




もう、どうしようもない


こんなものだと


諦める


それもまた、前向き




ネガティヴでいる事が最大のポジティヴィティ


いい言葉を吐いたものだ


その通りなんだ




誰も


理解などしてくれない


皮肉たらしい歪んだ“生”を押し付け


正論で僕を絞め殺そうとする







「救われぬその賢しき掌で」 - 2006年12月

人称代名詞の無い、苦闘






終わりの狼煙が

見える



存在が

存在を薄らがせ

また存在が

呈示した


果たして

大切なものは

どれでしょう?





もう御仕舞いだ

はっきり見えたんだ



これ程までに充ち足りて

これ程までに惨めだったことはない



穏やかさとは

慈愛とは

ほら

今だ




賞味期限は

何なんだい?



何も悲しいことなんか

なかったんだよ



幸せになるために

沢山作るんだ

愛するものを

打ちのめす為に



愛そのものでは

何をも救えない



さようなら

煙のように居なくなった



まだ

向きあえません



それが酷く歪ませる

唯一の過去の傷





さようなら

もう大丈夫だよ





本当に此れが


さようなら


在るべき場所


薄れない意思








ぼくはもう


おしまいなんだよ


さようなら






「人称代名詞の無い、苦闘」 - 2009年1月

此処が終焉の始点






下らないと感じる前に

逃げ出す事も大事なんじゃないか



逃げる

死ぬ

溺れる



その負の側面ばかりに目を向け過ぎてやしないか?




間違った理由の為に笑ってしまわないように


それに何の意味が?




時間が癒してくれるなんて


なんて残酷な事実




この感覚だけは失いたくなかったんだ


せめて


憤怒に取り憑かれる事だけは


止めたかったんだ




誰にも理解されずとも




でも




出来なかったんだ











もう永遠に触れないでくれるか?







「此処が終焉の、始点」 - 2006年12月

もう僕の針は、止まっていた






刺激を受ける
とても疲れる作業だけど

これしか出来ないんだ



戻ったんじゃない
逃れられないんだ

永遠に

ひとたび確認したら
また襟首掴まれ

引き戻されただけ

在るべき場所に



だから

足さず

それが亡くなるまで

絞り出す



尽くした結果
何も変わらなかった



これしか出来ないんだ



わかるでしょう?



そんな劣化した言葉

みたくなかった







「もう僕の針は、止まっていた」 - 2009年2月

散文






近付くな


離れて


そして消えて




ほら




在るべき場所へと向かうんだ





そんなものは無い


という場所へ





白む空気の振動を探すように


弛まぬ至言の先に在る
悪意の隠し場所の雫の様に


ほっておいてくれないか







「散文」 - 2008年10月

安寧が僕を壊していく






僕は成ろうと努力したんだ


信じて


努力をしていたんだ




人の為と偽って


貶める努力の


報酬





右目の痙攣





だから今は総てを


為すべき総てを


放棄してしまいたい




どうか信じて


僕は必死に


飲み込み続けているだけなんだよ


何時でも破壊出来たのに


結果、自分を守る為に?





壱つだけ、教えてあげよう


僕は何にも怒ってない


ただ、必死なだけなんだ





母さん、信じて







「安寧が僕を壊していく」 - 2007年11月