一酵や@葉山 | 酒と散歩の日々                                               

 三浦半島にラーメンの分野でその異彩をはなつ人がいる。「樋田幸二」さん。

「一喜」「喜八」「塩や」「イツワ製麺所」と、コンセプトから問いかけるようなラーメンを出す店を次々と出す。

それも、前の店を閉めてから、発展的に次の店を出すことを繰り返してきた。

 私は、「喜八」の時代からしか食べていないが、横須賀の平作川沿いに「イツワ製麺所」が開店した時は、そのすぐ後に訪れている。

 まずは、その店の外観。車で3度前を通っても、そこがラーメン屋だとは思えないたたずまい。クr間を停めて、ゆっくり歩いて、ようやく店の看板をみつけたものだった。何せ、客席に屋根がないんだぜ。海辺のカウンターバーみたいな雰囲気のつくりで、目の前のガラスがヌオっとあいて、ラーメンなどが提供される。

 これまでのどの店も無化調であり、個性的なのだが、「このイツワ製麺所」も一味違った。エスニックをイメージしたような味のベース。それは餃子にもよく出ていた。

 現在もこの店舗は、改造に改造を重ね、営業をしている。屋根もあるし、テーブルもある。


 そして、この「イツワ製麺所」は支店を横浜にも出し、樋田さんの名は、横須賀から外へと広がった。


 その樋田さんが、数年前初めて並行して2つ目のブランド(?)を開店。「一酵や」という。

それも、横須賀ではなく、横浜に開店。

いきたいなと思いつつ、なかなかいけずにいた。


 と、ようやく本題。その「一酵や」の2店舗目が葉山にオープンしたという。「葉山インサイドゴルフクラブ」という練習場?の敷地内。駐車場は、共用なのだという。これはいかなくては。




 ゴルフ場への角を曲がった処に、目立つ看板があった。駐車場に車を入れ、店にむかう。




 もともとは、手打ちそば屋だったところを店にしたのだという。だからエントランスもこんなイメージ。




 その入り口に、このような掲示があった。




 店内は、こんな感じ。この辺も元のそば屋の和テイストを残しているのか?




 ラーメン系と迷ったのだが、冷たいレモンつけ麺にした。早速いただく。おう、まぎれもなく「一喜」グループ(樋田さんの作ってきたラーメン屋たちをこのようによぶらしい)の味だ。つるつるというよりも、汁に絡みやすいようにどちらかというとざらっとした麺。和をベースにしながら、エスニックな何かの旨味を含んでいる汁。そして、ベースはあっさり。家系ラーメンが隆盛している横須賀の地にあって、樋田さんのラーメンが常に評価されてきたのは、家系とは逆をいくそこにある。




 餃子も一口で、そうそうとわかる味。やはりその根底にあるエスニック感が嫌いな人もいるかもしれないが、私は好き。

 

 ともかく、無化調(いつもは特にそこにこだわって生活しているわけではないが)でありながら、あっさりの一言の裏に複雑に織りなされる味の重層感が存在する、そこに樋田さんのこだわりを感じるし、そこに魅力を感じてしまうのだろう。

 絶対、またくる。


 なんということだ。ラーメンにこんなに語ってしまった!!