近くのデパートの
地下の野菜売り場に
とても手頃な値で、高麗人参がおいてありました。
新大久保あたりの韓国食材屋さんなら
何年ものかも表示してあり、種類豊富に常備されているけれど、
これはそれよりも細く、そして数多く入って399円でした。
高価なものを少し使って高い効能を得るのもよいけれど、
気軽に野菜感覚でパクパク頂いて、みんなで元気になれたら良いなと
そのパックをひとつ買ってみました。
高麗人参といえば、
骨付きの鶏と一緒に長く煮込んで、サムゲタン風のスープにしたくなりがちですが、
せっかくたくさんあるので、
高麗人参の新たな味わいや食感をあれこれ、さがしてみました。
とはいえ、どのくらいの風味の強さかわからないので、
最初は様子見で、すりおろして。
おろししょうがと一緒にしょうゆと酒、みりん、ごま、ごま油の付け地にし、
豚肉の切り落としを漬け込みました。
最近九州物産展でよく見かける、宮崎の肉巻きお結びを真似て
塩結びにこの豚肉をまき、220℃のオーブンで20分ほど焼きました。
なかなかに香ばしく、苦味もなく、熟成したたれのような風味を加えてくれました。
平べったくして直火で焼き、かりかりの焼きおにぎり風もよいかも。
この使い方なら、高麗人参茶の粉末も利用できそう。
豚肉にあうことがわかったので、
翌日は肩ロースのブロックと一緒に、丸ごとローストしてみました。
高麗人参の側面の根は苦く、よく効くドリンク剤のような味がするので
出来るだけ取り去り、皮もむいて使うことが多かったのですが、
これは細いこともあり、ためしに、全部は取らず皮ごと焼くことにしました。
ざく切りの九条ねぎを敷き、丸ごとのにんにくも一緒に、
粗削りな風味を豚肉に移し、その風味付けの材料も一緒に頂いてしまいます。
味付けは、塩とごま油のみで。
250度で40分、肉が大きいときは、出した後アルミホイルを2枚重ねたもので巻いて、
余熱で火を通すとしっとりと仕上がります。
くたくたになった九条ねぎと、つぶしたホクホクのにんにく、
ねぎを混ぜたマスタードを添えて肉を頂きました。
肉汁のしみた高麗人参がつけ合わせ。
ちょっとぜいたくで、幸せ。
息子の皿に根つきの方をのせたら
苦い苦いとワーワー言っていましたが、
太い部分は柔らかく甘く、皮も気になりませんでした。
後味はほんの少~し苦いけれど、
食べてしばらくすると、胃の上のあたりがほかほかっ、としてきました。
おろしと、丸ごとは試したので、次はスライスしてみようかな?
はちみつや焼酎で漬けたり
乾かしてチップスのように揚げたり、
米と一緒にゆっくり煮ておかゆを作ったり・・・
刻んで使うと、さらに使い道が増えそうです。
柔らかい甘さがとても気に入りました。
足りないところや、衰えてゆくところが年々増えたとしても、
それを補って内から元気を支えてくれるもの、
必ずあるんですよね。
なるべく毎日そうしたものを、
義務や苦行のようでなく、
楽しく食べてゆきたいし
病気なんか吹き飛ばす頑丈な心と身体は
その先にあるんじゃないかな、
そう思い続けながら、日々料理できたらと思っています。