「質問力の有無」をどう気づいてもらうか | コーチング・ガレージ

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公認会計士、弁護士、中小企業診断士、理学療法士、薬剤師、建築士、経験豊富な企業人のプロコーチチームが執筆するブログ。

本日の担当は、中小企業診断士×プロコーチの森琢也です。

 

 

企業向けにコーチング研修を行っていて、良く感じることは、「わかる」と「できる」が違う、ということ。

最近はコーチングが普及し、「わかっている」人は増えましたが、まだまだ「できている」人は少ない、というのが私の印象です。

皆さんはいかがでしょうか?

 

例えば、クローズドクエスチョンについて。

 

<講師>

・オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの違いは、YES or NOで答えが終わるかどうかです。

・クローズドクエスチョンでは回答の幅が狭まりがちです。

・ぜひ、オープンクエスチョンを心がけましょう。

   ▼

<参加者>

「はーい!」(そんなん簡単だろ)

 

 

ここまでで、解説して終わると「なんだよ、前にも聞いたことあるぞ」「つまんないな」で終わってしまいます。

 

そこで、ちょっと実践セッションをやってみる。

すると、多くの方が意外とできない。

 

躓いて初めて、重要性や奥深さに気づく。

もっと言うと、体験して初めて「わかる」と「できる」の違いに気づくわけです。

 

 

 

 

さて、もう少し大きく「質問力」という観点でお話しすると、そもそも皆さんに「質問力」の尺度やイメージすらありません。

 

だから、「無い」ということや「不足している」ことにも気づいていていない。

 

もちろん、頭ごなしに「あなたには質問力が無い!」と決めつけるのはご法度。

 

研修参加者が自然と自分で気づいてくれるようなレールを敷かなければいけません。

 

 

最近、考えた例題はこちら。

 

ある町工場の社長に「御社の強みは?」と質問した際の返答。

 

「いやぁ、うちは従業員7人で細々と20年やってきた会社だし、何度か重大なミスで会社が傾いたし、強みなんてないよ」

 

さて、皆さんならこのあとどんな質問をしますか?と、研修中に問いかけます。

 

この場面、結構みなさん悩みます。

・・・いやいや、実際の面談や打ち合わせでは、瞬時に質問しないとだめですよ😊

 

 

例えば、

①「従業員7人で細々と20年」

 ⇒すごいですね。どうやって雇用を守ってきたんですか?

②「何度か重大なミスで会社が傾いた」

 ⇒どうやってピンチを切り抜けたんですか?

 

雇用を守り、会社経営を継続している、という点に着目し、そこを掘り下げると、その会社の強みやらしさ(文化・風土)が見えてきます。

 

うまく例題をもちいて、質問の見本やコーチングアプローチのお手本をちゃんと示せるといいですよね。

そんなこんなで、最近はどのように質問力の有無や必要性を研修参加者に気づいてもらうか、腐心する日々です。

もし、いい例題があったらぜひ、アドバイスをお願い致します。

 

以上、