高校サッカーのビッグ大会の一つである夏のインターハイ。今年は沖縄県で開催された。


決勝に進出したのは、千葉県代表の市立船橋と兵庫県代表滝川第二の2校で全国では実績のあるチームの対戦となった。

夏の連戦の中で勝ちあがって行くには、フィジカル面とメンタル面でのウエイトが大きい。


特にフィジカルコンディションは、メンタル面を左右させる。疲労があると集中力が低下するのは言うまでも無いが、走れることが勝敗に影響する。


先制したのは前半14分に滝ニが中央を崩して1-0とリードする。滝二の選手たちは、バックスタンドで応援しているメンバー達と歓喜のパフォーマンス・・・。


一方、市船は全員がピッチの中央に集まりその後の対策を確認しあっている。石渡監督がそうしろと言ったのかどうか分からないが市船の選手たちは冷静だった・・・。


後半から市船は高さのあるFWと走力でかき回すMFを投入。この交代策が功を奏し滝ニにとって嫌な存在となる・・・。

そして後半25分に左サイドを崩した市船が同点とする。

滝ニは徐々に足が止まり市船のペースへと流れは変わる・・・。

滝ニも交代対策で選手を変えていくが市船ほど何かが変わった印象がない中で延長戦へ。


圧巻だったのは、延長1分、3分、5分と4分間で市船が連続得点で突き放す・・・。

市船の足は止まらない・・・滝ニは足が止まる・・・先制されても選手たちが冷静に対処し同点の流れから一気に勝負を決めてしまった・・・。


両チームには勝因と敗因の弁はそれぞれにあるかと思うが、勝負の決め手となったのは、強靭なフィジカルとメンタル、そしてチームとしての武器を持った選手の交代策・・・。


しかし、フィジカル、メンタルだけで勝負が決まったのではなく、フィジカルとメンタルをベースに選手個々のスキルとチームとしての戦い方がぶれなかったことが勝因ともいえる。石渡監督の積年の手腕が実った大会だったと思う。

インターハイは準決勝の2試合と決勝を観たがこの年代ではもっとボールを大事にするサッカーで勝ちあがって欲しいと思う。


パスの本数を数えてみると多くのパスは3本以下で相手ボールになっている。5本以上のパスを繋いでフィニッシュに行く回数は殆どない。

また、相手がリトリートすると仕掛けて崩していく道筋を見つけることができない。

チャンスが生まれるのは、相手のミスやボールを奪った瞬間のショートカウンターやセットプレイからの割合が多い。


ベスト4の中では、滝ニと桐光学園は個々のスキルをベースにプレイしていたが、チームとしての勝負のところで勝ちあがることができなかった印象である。


残念ながら我が母校静岡学園が3回戦で桐光学園に敗れたが、サッカーでは技術力、戦術力、体力、精神力と全てにおいて必要なことだが、4つのベースを上げることでミスの少ないサッカーになり日本が世界で通用するサッカーに繋がるものと考える・・・。


だからユース年代のサッカーはとても大事なんですね・・・。