2年前のようにまた50年代、60年代の歌手で『サンレモ音楽祭に出なかった歌手』をご紹介していきましょう。まずはカトリーヌ・スパークと映画女優で彼女たちが歌った曲が国内盤で出たものを書いていきます。2年前はソフィア・ローレン(Sophia Loren)とアリダ・ケッリ(AlidaChelli)でしたが、その続編のようなものです。
★カトリーヌ・スパーク (vf) CatherineSpaak
1945年4月3日フランスのブローニュ = ビヤンクール(Boulogne-Billancourt)生、フランス国籍からイタリア国籍に帰化しフランス系イタリア人、女優、歌手、ダンサー、TV司会者。
MRL-6034
活動期間:1960年– 現在
所属レコード会社:Ricordi,DET(CAM), CGD ,Warner Bros( WEA Italiana)
サンレモ音楽祭出場0回
1963年カトリーヌ・スパークは初めてのアルバムを出しました。8曲は既にシングル盤で発売した曲、新たに4曲が付け加えられました。彼女にとってピークの年となったようです。
MRL-6034 (1963年 Ricordi - Dischi Ricordi) CatherineSpaak ※ジャケット画像は顔写真画像をご参照
1.Mes Amis, Mes Copains (若草の恋)
2.Prima Di Te, Dopo Di Te (恋する想い)
3.L'Été Dernier (最後の夏)
4.Noi Due (しあわせの二人)
5.Riapre La Scuola
6.Perdono (ペルドーノ)
7.Quelli Della Mia Età (Tous Les Garçons Et Les Filles/若い世代)
8.Tu Ridi Di Me (キッスはだめ)
9.J'Aime Le Matin (愛する朝)
10.Ho Scherzato Con Il Cuore (J'Ai Jeté Mon Coeur/心のたわむれ)
11.Quando Ti Vedo (悲しみがいっぱい)
12.Tu Ed Io
64年1枚目はエンニオ・モリコーネが「世界残酷物語」などドキュメンタリー映画で有名になったヤコペッティの協力者パオロ・カヴァラ (Paolo Cavara)が独立して制作したドキュメンタリー映画「ゼロの世代 (I Malamondo)」に書いた2曲に歌詞を付けたものです。映画にスパークは関係していないようです。
SRL-10・340 (1964年 Ricordi -Dischi Ricordi) Questi Vent'Anni Miei (わたしたち20才)/Penso ATe (あなたを想って)
SRL-10・340
SRL-10・343
SRL-10・343
SRL-10・343 (1964年3月Ricordi - Dischi Ricordi) Non È Niente (恋のなぎさ)/GiorniAzzurri (最後の夏)
64年の映画出演は「恋のなぎさ (La Calda Vita)」、「愛してご免なさい(TreNotti D'Amore)」、「輪舞(La Ronde (Il Piacere E L'Amore))」、「ダンケルク(Week-endà Zuydcoote)」の4本で、この「恋のなぎさ」だけがスパークが主演して自分自身でテーマ曲を歌っています。監督はフロレスターノ・ヴァンチーニ(Florewstano Vancini)、音楽はカルロ・ルスディケッリ(CarloRustichelli)。二人のボーイ・フレンドと孤島にいったスパーク演じるセルジアを二人はモノにしようとしますが、中年男にしてやられるという青春ドラマ。
64年2枚目は映画に関係なくヒットを狙ったシングル曲“青春がスパーク”で、モゴール(Mogol)作詞、イレール・パタチーニ(IllerPattacini)作曲、64年間ヒット・ランク87位に入りました。ピクチャー・スリーブが2種類あるようです。
SRL-10・346 (1964年5月Ricordi - Dischi Ricordi) L'Esercito Del Surf (青春がスパーク)/MiFai Paura
SRL-10・346
65年セカンド・アルバムが出ました。半分はファースト・アルバム以降に発売されたシングル曲、残り半分は未発表の新曲でした。日本で唯一のアルバムは2枚のアルバムから作られ、65年4月に発売されて、それ以降に再発とCD化されています。
SRL-10・381 (1965年 Ricordi -Dischi Ricordi) Se Mi Vuoi, Mi Vuoi (恋のあこがれ)/La NostraPrimavera (青春に乾杯)
SRL-10・381
MRL-6043
MRL-6043
MRL-6043 (1965年 Ricordi - Dischi Ricordi) Noi siamo igiovani...
1.La Nostra Primavera (青春に乾杯)
2.L'Esercito Del Surf (青春がスパーク)
3.Questi Vent'Anni Miei (わたしたち20才)
4.Ma Tu
5.Dimme Perché
6.Un Giorno Qualunque
7.Se Mi Vuoi, Mi Vuoi (恋のあこがれ)
8.Mi Fai Paura*
9.Penso A Te (あなたを想って)
10.Come Faccio A Dir No
11.In Un Giardino
12.I Giorni Azzurri (最後の夏)
64年にスパークが出演した映画はすべて本邦で公開されています。仏・伊合作映画の場合は主役とはいかなかったようですが。
フランスのロジェ・ヴァディムが監督する仏・伊合作映画「輪舞La Ronde (Il piacere e l'amore)」に出演しました。ミッシェル・マーニュが音楽を担当し、ジェーン・フォンダ(JaneFonda)、モーリス・ロネ(Maurice Ronet)が主演でスパークは大きな役でありません。イタリアの公開は日本よりも遅く、65年9月でした。
OR- 1197 (1965年2月5日ODEON - 東芝音楽工業) 輪舞のテーマ (LA RONDE)/さすらいの輪舞 (LA LZIGANE MENE LA RONDE) [ミッシェル・マーニュ楽団(Michel Magne)]
OR- 1197
またフランスのアンリ・ヴェルヌイユ監督の仏・伊合作映画「ダンケルクWeek-end à Zuydcoote(Spiaggia infuocata/Weekend at Dunkirk)」、ジャン=ポール・ベルモンド主演で、フランソワ・ペリエ、カトリーヌ・スパークがわきを固めています。第二次世界大戦下のユニークな反戦映画です。本邦公開は65年1月。
HIT-1177 (1965年1月15日 SEVEN SEAS - キング)ダンケルク・マーチ(WEEK-END A ZURDCOOTE, MARCHE) [エディー・バークレー楽団 (Eddie Barclay)/シャルル・アズナヴール(Charles Aznavour)]
HIT-1177
「愛してご免なさい」はカトリーヌ・スパーク主演で3話がそれぞれ違う脚本家、監督、音楽担当が作るオムニバス映画。
第1話「未亡人(La Vedova)」:脚本カステラーノ&ピポロ、レナート・カステラーニ、監督レナート・カステラーニ、音楽ジョヴァンニ・フスコ
第2話「優しくして、修道士様(Fatebenefatelli)」:脚本マルチェロ・ファンダーノ、ルイジ・コメンチーニ、監督ルイジ・コメンチーニ、音楽カルロ・ルスディケッリ
第3話「若い妻(La Mogli Bambina)」:脚本マッシモ・フランチオーザ、ルイジ・マグニ、監督フランコ・ロッシ、音楽ピエロ・ピッチオーニ
この映画の公開に先立って65年3月にキャンペーンの為に来日します。ニコ・フェデンコの歌う“愛してご免なさい (Con Te Sulla Spiaggia)”は第2話の挿入歌です。この曲はモゴール作詞、ニコ・フィデンコの作曲です。
SS-1527 (1965年4月 VICTOR - 日本ビクター) 愛してご免なさい(CON TE SULLA SPIAGGIA)/ムーン・リバー (MOON RIVER) [ニコ・フィデンコ (Nico Fidenco)]
SS-1527 

65年スパークも20才となり、流石に小悪魔的魅力を売り物にも出来なくなります。歌の方も年間ヒット・ランク100に入ることが出来ません。
66年映画出演は製作・監督リチャード・クワイン(Richard Quine)のアメリカ映画「ホテル」1作のみ、オーストラリア出身の俳優ロッド・テイラー(RodTaylor)との共演で、テーマはジャズ・トロンボーン奏者でもあるジョニー・キーティングが作り、カーメン・マックレーが歌いました。
BR- 1697 (1967年4月15日WARNER Bros. - 東芝音楽工業) ホテルのテーマ(Theme fromHOTEL)/ホテル (HOTEL) [ジョニー・キーティング (JohnnyKeating)/カーメン・マックレー (Carmen McRae)]
BR- 1697
SRL-10・407
SRL-10・407
SRL-10・407 (1966年 Ricordi -Dischi Ricordi) Ieri (Yesterday/イエスタデイ)/Vent'Anni O PocoPiù
66年のレコードはビートルズの“イエスタデイ”をカヴァーするのみです。
カトリーヌ・スパークの国内盤
HIT-1060 (1964年6月 SEVEN SEAS - キング) 恋のなぎさ(NON E' NIENTE)/最後の夏 (I GIORNI AZZURRI)
HIT-1060
HIT-1081
HIT-1081
HIT-1081 (1964年7月1日 SEVEN SEAS - キング) わたしたち20才 (QUESTI VENT'ANNI MIEI)/あなたを想って (PENSOA TE)
HIT-1176 (1965年2月10日 SEVEN SEAS - キング)若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS)/しあわせの二人 (NOIDUE)
HIT-1176
MH- 189 (1965年3月 SEVEN SEAS - キング) 30cmLP一緒にカンツォ-ネを歌おう第1集 (LE PIU' BELLE CANZONI Vol.1)
2.恋する想い (PRIMA DI TE, DOPO DI TE)
6.恋のなぎさ (NON E' NIENTE)
9.しあわせの二人 (NOI DUE)
MH- 189
MH- 199
MH- 199
MH- 199 (1965年3月 SEVEN SEAS - キング) 30cmLP一緒にカンツォ-ネを歌おう第1集 (LE PIU' BELLE CANZONI Vol.1)
2.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS)
9.キッスはだめ (TU RIDI DI ME)
MH- 200 (1965年4月1日 SEVEN SEAS - キング) 30cmLP カトリ-ヌ・スパークのすべて (CATHERINE SPAAK)
K25P- 377 (1983年10月5日 SEVEN SEAS - キング) 30cmLP 若草の恋/カトリ-ヌ・スパーク・グレーティスト・ヒッツ(MES AMIS, MES COPAINS/CATHERINESPAAK GREATEST HITS)
KICP- 382 (1994年3月5日 SEVEN SEAS - キング) CD カトリ-ヌ・スパーク・のすべて (CATHERINE SPAAK)
1.若草の恋 (MES AMIS, MES COPAINS)
2.恋する想い (PRIMA DI TE, DOPO DI TE)
3.恋のなぎさ (NON E' NIENTE)
4.最後の夏 (I GIORNI AZZURRI)
5.心のたわむれ (HO SCHERZATO CON IL CUORE)
6.ペルドーノ (PERDONO)
7.あなたを想って (PENSO A TE)
8.若い世代 (QUELLI DELLA MIA ETA')
9.しあわせの二人 (NOI DUE)
10.キッスはだめ (TU RIDI DI ME)
11.わたしたち20才 (QUESTI VENT'ANNI MIEI)
12.愛する朝 (J'AIME LE MATIN)
13.悲しみがいっぱい (QUANDO TI VEDO)
MH- 200 K25P- 377 KICP- 382
14.青春がスパーク (L'ESERCITO DEL SURF)
MH- 200 K25P- 377 KICP- 382HIT-1230 (1965年7月10日 SEVEN SEAS - キング) 青春がスパーク (L'ESERCITO DEL SURF)/青春に乾杯 (LA NOSTRAPRIMAVERA)
HIT-1230
MR- 7~8 (1965年12月 SEVEN SEAS - キング) 30cm2LP 続・カンツォーネ大全集 (THE BEST OF CANZONE Vol.2)
2-2.若草の恋 (MES AMIS,MES COPAINS)
MR- 7~8
SH- 289
SH- 289
SH- 289 (1967年3月10日 SEVEN SEAS - キング) 30cmLP カンツォーネ専科第4集 (LE CANZONI D'ORA Vol.4)
4.心のたわむれ (HO SCHERZATO CON IL CUORE)
14.青春がスパーク (L'ESERCITO DEL SURF)
歌う映画女優、カトリーヌ・スパーク 3 は次に続きます