お久しぶりです。

大分前回からの更新が途絶えていましたが、先週の11月25日(水)に第一生命経済研究所の首席エコノミストである嶌峰義清先生をお呼びし、弊社主催の経済セミナー嶌峰会を開催いたしました。

 

大変な時期ではありますが、換気、人数制限、会場の広さなどを徹底し、開催いたしました。本日はその要点をご紹介いたします。お越しくださった方も復習としてご活用ください。筋肉

 

 

広めの会場で間隔を空けての講義

 

 

covid-19

感染の中心は再び北半球に戻っている。第一波と比べ感染者数は増加しているが死亡率は下がっているのが大きな違いである。

日本、韓国は第3波か。豪州は気温上昇で沈静。欧州は経済活動抑制で第2波の加速感は減衰へ。第3波の米国は大統領選挙の密が影響か。

 

経済

*主要国の実質GDP成長率:前期比では中国が一足先に回復傾向を見せているが、日、米、欧は感染再拡大で10月~12月ではマイナスもありうる不安定さ。

*企業景況感:製造業で改善が継続しているが、非製造業は感染の影響で国ごとに格差が出ている。個別では米国は改善傾向。EU圏は非製造業(観光・飲食など)が厳しい。日本は爆発力に欠けていて、50%の壁を突破できない。

 

アメリカ米国

*猛烈なペースで消費が回復、強さが感じられる。ただし、消費行動に変化。ネットや通販など無店舗販売が高い水準を見せている。これが実店舗の減少、雇用への影響がどう出るか不透明感あり。

*住宅は金利低下を背景に販売戸数が伸びている。結果、新築住宅在庫が減少し、価格が急騰。この高水準はバブル気味、いつまで続くのか不安。

*雇用:失業率は6.9%とも猛烈に改善しているように見えるが、職探しをしていない人は統計に入っていないので、実態は悪い可能性がある。

*消費:景気対策のせいで消費は回復。失業して手当てをもらうほうが働くより所得が多いという現象も。給与所得はコロナ前よりも低い状態である。所得補償に頼っている構図が続いている。  

 

ドイツイタリアフランスイギリス欧州

*消費:景気対策効果で一旦回復したが感染第2波で再失速か。消費取り巻く環境は悪化。一層の景気対策が必要。

 

中国中国

*消費:ようやく消費に持ち直し感が出てきた。7~9月期はコロナ前に戻している。

*雇用:回復は不十分。出稼ぎ者は回復見せたが、ホワイトカラーは回復遅れ。所得も増えていない。

 

日本日本

回復力が弱い。

*輸出:アジア・米国向けは戻している。底打ちか。

*消費:日本の弱さが出ている。水準はコロナ前より低い。

*給与:マイナス。残業が減り、ボーナスも減りで収入減少。

GoToトラベル東京参入で10月以降は少し回復も。

*在宅勤務浸透で旅客業回復は鈍い。外食の落ち込みには歯止めも。業態間で回復の格差が出ている。

*コロナ第3波は冬場で感染力がアップしている。人の移動と感染には4~5週間のずれがみられる。

*ワクチン:来年3月までに1~2億人に接種可能に。マーケットは望んでいたところ。

*市場:米財務長官に元FRBイエレン氏になれば景気刺激策を推進との期待。株価上昇に期待感。

*日本株:向こう1年は楽観シナリオでは来年は日経平均 28000円~30000円のレンジ。利上げはなし。為替は円高から円安へ。右下矢印

*政治動向:不透明感はあるがデジタル庁、行革は外人投資家には受けがいい。日本株買いにつながれば。

 

                          

以上です、ご覧いただきありがとうございました。次回の嶌峰会は2月22日(月)開催です完了