御厨さん、こんにちわ。
「こんにちわ」
先日の平松さんの話、実話ですか。
「ええ、そうですよ。」
ああいった話はよくあるんですか。
「よくあるか、というと微妙ですね。
私自身も似たような話は経験あるし、
時々は聞きますけど。」
単なるサボりとは違うんですか。
「ええ、違います。
怠け癖との見極めが大事です。
生真面目で考え込むタイプが陥りやすいです。」
あまり励まさない、とありましたが。
「ええ、自分がやらなきゃ、と考えているときに励ますと、
自分はだめなやつだ、どうしようもない、と、
必要以上に自分を追い込んでしまうんです。」
大変ですね。
「ええ、でも当事者は社内の保健相談室もあるし、
上司には嘱託医によるメンタルヘルスの講習もありますから。」
ますます、大変ですね。
また、プレＳＥのお話を聞かせてもらえますか。
「そうですね。じゃ、私が関わった話で、
会計検査院の新システムのとっかかりをお話しましょうか。
詳しいシステムの内容は話せないので、とっかかりだけですが。」
よろしくお願いします。
あれは、そうですね、いつごろだったかな。
国税庁のシステムを取った後だっかな、ま、そのころのことです。
＊＊＊
「部長、こちらです。」
「ここかあ、初めて来たよ。」
会計検査院は、当時文部省と大蔵省の間の坂を上り、向かって左手にあった。
＊＊＊
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