頭が動物で体は人間という像がこの大英博物館にはけっこうありますが、上の写真は鳥人間兵士風のレリーフです。太古の昔の中東でも鳥はいたのでしょうが、本物の鳥を見てこれを掘った人の想像力はなんとも豊です。実際にこのような鳥人間が出てきたらかなり怖いでしょうね。

 

二番目の写真はアッシリアの巨大な像で、こちらは鳥人間や獣面像とは反対で頭は王様風の人間で、鳥のようにびっしりと翼が生えている体は牛か馬のようで、足には獣のような蹄があったりと、人間、鳥、動物の部位がてんこ盛りのこれまた不思議な像です。厚みはあまりないのですが、ガタイはかなり大きくてド迫力があります。エジプトのファラオの像にはあご髭がもれなくついているのですが、あれは付け髭なのだそうで、このアッシリアの像の髭もそうなのかもしれません。宗教的な意味がありそうな気もしますが、当時のファッションだったかもしれません。

 

下の写真は太くて四角い柱で兵士や動物達が何段にもわたって描かれています。王が遠征に行く時の様子を描いているらしいのですが、その頃は優れた道具もなかったでしょうに、良くこのような細かい細工が出来たものだと感心します。パリの広場にある大きな円柱のオベリスクにも下から上までびっしりと彫刻がされていて、一体どのくらいの月日がかかったのでしょう?パリのオペリスクにしてもこの写真の柱にしても輸送が半端なく大変だったことでしょう。よく船が沈まなかったものです。