本日はあの有名シリーズをご紹介。
【ウェッジウッド ハンティングシーン】
ウェッジウッド(Josiah Wedgwood and Sons)はイギリス王室御用達の陶磁器メーカーであり、ジョサイア・ウェッジウッドによって1759年に設立されました。
「ハンティングシーン(HUNTING SCENE)」は、英国の田舎の風景の中で獲物の狐を追いかける狩人と猟犬が描かれている作品です。
デザインの起源は、一人の少女のクレヨン画によるスケッチを元にしていると言われています。
少女が、自宅の敷地前を横切って行った狩の一団を、見たままに、たくさんの人物などを紙上に描きとろうとサークル状にスケッチをしていたのです。
当時、イギリスの上流階級の人々の間で流行していた「キツネ狩り」の様子を描いた、遊び心のあるユニークなデザイン。
こちらの画像に写っているのは全てハンティングシーンですが、実はそれぞれメーカーが異なります。
ハンティングシーンというデザインは今となってはウェッジウッド社のイメージが強いですが、実はその他の窯でも作られていた伝統あるデザインであり、オリジナルはコールポート窯が使用していたものをのちにウェッジウッド社が買い取ったとされています。
※ただし、クラウンスタッフォードシャー社がオリジナルであるという表記をしているサイトもあり、詳細は不明。
一つづつ見ていきましょう。
まずはウェッジウッドのハンティングシーン。
こちらは「インペリアル」と呼ばれる紅茶・コーヒー兼用カップ。
ソーサー。
バックスタンプ。
貴重なMADE IN ENGLANDのカップ&ソーサーです。
※現行品はインドネシア製
続いてコールポート製(16cmプレート)
コールポート(coalport)社は、1795年にイギリスでジョン・ローズにより設立された名窯。
船から降ろされる石炭(コール)から名前が付いたと言われています。
1967年にウェッジウッド社に買収されたのを機に、その後はウェッジウッド社がハンティングシーンの作品を展開しています。
代表作は「ハンティングシーン」の他、「インディアンツリー」「バットウィング」など。
バックスタンプ。
最後にクラウンスタッフォードシャー(カップ&ソーサー)
クラウンスタッフォードシャー(Crown Staffordshire) は1897年にトーマスグリーンから社名を変更して設立、1973年にウェッジウッドの傘下となった会社です。
ハンティングシーンの作品はハンドペイントで描かれており、現代のプリントされたものにはない温かみがあります。
バックスタンプ。
ウェッジウッド社製(20cmプレート)と、手描きのクラウンスタッフォードシャー製(21cmプレート)の比較。
ウェッジウッド社製。
クラウンスタッフォードシャー製。
アップ。
ウェッジウッド社製。
クラウンスタッフォード社製。
例え同じデザインでも、窯によっては手描きであったりと異なった部分があり、素晴らしい作品は吸収合併後も受け継がれていくというのは興味深いですね。
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