肺がんの治療の原則・鉄則は早期発見・早期切除につきることは昔も今も同じです。
一方で、外科的に切除できる段階で、見つけるのは難しいことですが、最近の肺がん診療の進歩により、ごく早期の段階で見つかる患者さんも増えてきています。定期的な健診でたまたま肺がんを発見することもあります。
健診自体の有用性を疑問視する声があったり、海外の報告ではあまり有用ではないようだ、との結論が出たりしていますが、少なからぬ方が健診の恩恵をこうむっているのですから、性急に結論を出そうとしないで、今しばらくは日本の健診体制を維持していって良いのでは、と個人的には考えています。

普通は胸部レントゲン写真をとるのですが、早期発見のためには胸部CT撮影や痰の検査が有用であったりもします。たばこをたくさん吸う方は胸部レントゲン写真と痰の検査をセットで受ける。時間的に余裕のある場合には希望に応じて胸部CTをチェックする。健診の一環としての検査である限りは健康保険の適応からは当然はずれてきますので、希望する方々の応分の負担が生じることになるのは、現在でも同じです。
これらは一般には肺がんドックとしての検査ですが、血痰や頑固な咳が続いたりする場合は時に精密検査の対象ともなりますし、こちらの方は当然、医療保険としての診察・検査の対象となります。

たばこの問題については、たばこを吸わないための啓蒙活動はとても大事ですが、さらに、たばこの煙を他人に吸わせない、ことをもう少し広く訴えても良いのではないか、と思います。一般にはたばこの先からゆらゆらと立ちこめる副流煙のほうがより多くの発ガン物質を含んでいますので、副流煙対策を講じるのも管理者としての大切な仕事でしょう。