最近、みんなの俺への視線がなんか気になる。


露骨なのが、ニノと松本。


ニノなんか、いつもはあんな可愛い顔してんのに、
俺ヤられるんじゃないかというぐらい殺気を帯びてる。



松本は静かにずっと見てくる。
あのでっかい目で、その、目力っていうの?
とにかく怖い。



2人が睨んでくるのは、
決まって俺があの人と一緒にいるとき。



そんな俺たちを相葉くんが面白そうにマジマジ見てるんだ。



いったい何?
俺、睨まれるようなことしたか?



2人に睨まれる原因、
それは、智くん。貴方と一緒にいる時なんだよね。



そして、貴方の視線が一番気になっている。



今までも、目が合うことは多かった。
デビュー当時、俺と智くん、相葉くんニノ松本に分かれて
仕事することが多かったから。



全く頼る人のいない中、頼れるのはお互いだけだったから。



智くんとは無意識に、
アイコンタクトすることが多くて、
それは今に至る。



でも、最近、ちょっとおかしいんだ。
智くんはいつも目が合うと、ニコって笑ってくれる。
いつものことなのに・・・



ドキッとしてる俺がいる。



どうした俺⁈
智くんは男だぞ!



最近忙しくて、久しく彼女もいないから、
俺、欲求不満なのかな?




「・・・うくん、翔くんってば!」



「ヘ?・・・うわっ!・・・うお!」



でっかい声で名前を呼ばれてビクッとして顔あげると、
息がかかるぐらいの距離に、
智くんの顔あって、慌てて仰け反ったら、
その反動で椅子から落ちてしまった。



「ごめん。呼んでるのに反応しないから・・・
大丈夫?怪我ない?それにしても、驚きすぎじゃね?」



「ごめん!ちょっと考え事してて・・・
何か用だった?智くん」



智くんが差し出してくれた手につかまって
立ち上がる。



「ん?新聞空いたら貸してほしいなと思って」



「ああ。いいよ。
でも、釣り行く時間取れてるの?」



「うーん。だから、情報だけで我慢してる感じ?」



「そっか」



智くんに新聞を渡すと、
俺の隣にちょこんと座り嬉しそうに
新聞を開く貴方。



・・・可愛いなぁ。
って、可愛いってなんだ⁈



俺、マジ、どうかしちゃったのかな?



戸惑ってると、
視線が集まってるのに気づく。



3人が俺のことを
じっと見ていた。



だから、俺が何したっていうんだ!
もう分かんねえ・・・