ジャンルは小説全般だと言うので、どんな作家が好きなのかを聞くと、
村上春樹 、東野圭吾 、宮部みゆき ・・・
メジャーどころばかりでした(笑)
そりゃそれなりに面白いだろうよ。
というツッコミは、新人さんゆえ留めましたが、考えてみれば、流行り物は避ける傾向のある私には、その当時、いずれも読んだことのない作家さんばかりでした。
# 村上春樹 は、今だ一ページも読んでいませんがwww
その中でも、特に 宮部みゆき が読みやすいと聞き、中でも レベル7 が最高と聞き、読んでみることにしました。
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一瞬の頭痛と共に動悸に襲われた目覚めの後、奇妙な違和感が彼を襲った。
白い壁と白い天井に囲まれた部屋、そして、同じベッドの横で眠る女性。
いずれにも、全く覚えがなかった。
それだけではなかった。単語や、物の名前、日付、そして、自分の名前も思い出せない。
ふと腕を見ると、そこに数字と記号が書かれていた。
「Level7 M―175―a」
気付くと、彼女も目覚めていた。やはり、記憶をなくしていたのだった。
一方、大手保険会社のカウンセリング部門に所属する真行寺悦子の元に、相談者である女子高生貝原みさおが失踪したと、母親が訪ねてきた。母親から渡されたみさおの日記には、
「明日 レベル7まで行ってみる 戻れない?」
という一行が、最後に記された文字として残っていた。
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600ページを越す大作ですが、主筋では4日間しか経過しません。
過去の回想シーン等は少なからずあるのですが、一日あたりの充実度は高く、どちらかというと凝縮された感があります。
「レベル7」をキーワードにした、二つの物語が展開していきますが、この物語のどこに接点があるのか、解りそうで分かりません。
追求してゆくごとに思考は分散しつつも、しかし徐々に真実が浮かび上がってゆくという巧みな展開が、ページ数を稼ぎます。
基本的には、謎を楽しむ作品と感じましたが、それを生業とする探偵は出てきません。
また、良くも悪くも、読後の達成感をあまり感じられない作品でした。
後を引かないのはフィクションとしての美学とも言えますし、ページ数の割には感銘を受けないという残念さもあるかもしれません。
とはいえ、読んでいるときのワクワク感や、展開の面白さは逸品です。
この後、宮部みゆき の作品を幾つか読みましたが、現時点では一番の作品と思っています。
新人くん(といってももう十年選手か・・・)、なかなか良い目をしていたのかも知れません。
まだ宮部みゆきを読まれたことの無い方は、これを最初に読むと、以降ちょっと物足りなくなるかもしれません。
いや、それは言い過ぎかなw
きょうはここまで。
レベル7(セブン) (新潮文庫) [文庫]
宮部 みゆき (著)