ある時の会計後、何気に取ったそのしおりを見ると、偏見かもしれませんが、そこには、なんとなく軽いタイプの恋愛マンガのような絵が書かれていました。
タイトルは 神様のパズル 。機本伸司 氏の作品です。
恋愛モノかなぁ。差し詰め、複雑な人間関係を持った学生さんがくっついたくっつかないを描いたコメディかなんかだろうし、興味ないな~なんて軽く考えていると、ふと、その脇に書かれている文字に目が行きました。
「宇宙は作ることができるのか」
はて?なんじゃこりゃ?
タイトルと絵はマッチしましたが、内容を示しているであろうその文とのアンバランスさに魅かれ、よく観てみると、その脇に、小松左京賞 受賞作品とありました。
なにぃ!?この絵がぁ?
ま、考えてみれば(いや、考えなくても(^^;)、絵は、関係ないのです。
一旦書店を出たものの、再び戻り、その本を探し、購入しました。
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履修単位を落としてしまった綿貫は、大学の卒業をかけ、藁にもすがる思いで物理学科ゼミでの討論に参加する。
討論の主題は「宇宙を作ることができるのか」
宇宙は“無”からできる。“無”なら、そこいら中にあるではないか。
そういった発想から生まれた設問であった。
「できない」側は助手を含めためた4人であるが、成り行き上「作ることができる」側についてしまった綿貫。戦力は、16歳で大学に進学した物理学の天才児、穂瑞沙羅華(ほみずさらか)のみだった。
二人は、否、一方的に穂瑞が、理論を展開し、模索する。
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小松左京賞を取ったくらいなので、ハードSFを期待していたのですが、第一印象どおり、ベースは恋に悩む青年たちの学園ドラマでした。
SFらしい要素は、穂瑞が展開してゆく理論くらいで、あとは、片想いに悩み、単位取得に躍起になる大学4年生の視点で語られる大学生活という印象です。
綿貫の日記を綴るスタイルだけに、余計そう感じるのかもしれません。
しかし、穂瑞の語る「宇宙創世」の理論展開は郡を抜いてスバラシく、また、仮想した理論に基づくシミュレーション実行の様子などは、まさにSFといった表現がなされていて、シミュレーション最終段階に起こったあるシーンでは鳥肌が立ちました。
その一点だけで、賞を取れたのも納得できる特殊性を持った内容でした。理論展開が面白く、SF好きなら、その辺りだけでも読む価値はありそうです。
なお、この作品は映画化もされ、DVDも出ているようですが、評価を見る限りでは、恋愛系に偏っているというイメージが強くまだ観ていません。
穂瑞役の女優さんは、胸の大きさで選ばれたとか言われているくらいです。
その女優さんのファンでもなければ、観るのはキツイかもですwww
近所のレンタル屋には置いていませんし、DVDはたぶん、観ないかもしれませんねw
今日はここまで。
神様のパズル[機本 伸司]