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イギリス人の母と日本人の父を持つ、タイチ・キートン・平賀は、考古学者を夢見る、保険の調査員である。その主な依頼元は、世界最大の保険機関であるロイズ保険組合 だ。
加えて彼は、イギリス空挺部隊SAS 教官=マスターの経歴を持つ。
広く深い見識を持つ彼に、多くの難題が降りかかる。
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ユニークなキャラクター設定を生かした、幅のある物語を展開します。
基本は単話完結形式で、エピソードごとに異なる趣の愉しみを含んでいて、飽きさせません。
また、豊富な情報がベースになっている割には嫌味がなく、かつ、知識を押し付けないネームやストーリー構成が非常に巧みで、ヨーロッパを中心とした世界の国家内部情勢や国家間の軋轢・依存関係も知ることができます。
ただし、今となっては少し古い感もありますが、20年以上も前の作品ですからそれは已む無しでしょう。
しかし残念な事に、この漫画は、数年前に絶版になっています。
その話を聞いたとき、ひょっとして世界情勢が関連しているのかと思いました。
良くも悪くも、物語の主な舞台はヨーロッパです。
発刊された四半世紀より以前の事件、ベルリンの壁の崩壊 、フォークランド紛争 、中東戦争 など、この界隈を中心として発した、世界が震撼するような出来事が数多くあり、それらの話題を随所に取り込んだ作品がために、例えば、当時は何とも無かった表現が今では差別用語になってしまっているとか、何らかのエピソードがどこかの国の批判でもかってしまったのだろうかと。
思い当たるところがあるような無いような、ともかく、いろんな心配事が巡りました。
しかし、原因は別の、もっと低い次元の話でした。
この作品は、勝鹿北星 氏という人が原作を書いていて、それに漫画家の浦沢直樹氏が作画するスタイルで作られています。
ところが、実際に勝鹿北星氏が原作を手掛けることはほとんど無く、浦沢直樹氏と当時の担当者で話を作っていたのだそうです。
そういった経緯から、当初出版された通常版から遅れること数年後に同じ出版社から発行される豪華版には、原作と作画とのクレジット表記で、"勝鹿北星"の文字を"浦沢直樹"の文字より小さくする、と、浦沢直樹氏が勝鹿北星氏のと口約束を交わしたのだそうです。
こうして、豪華版が発行され、数年が過ぎたとき、勝鹿北星氏が病気で他界されてしまいました。
このとき、勝鹿北星氏の昔からの親友で「美味しんぼ」の原作者でもある雁屋哲が、勝鹿北星氏の名前が小さくなることに対して出版社にクレームをつけたというのです。
大御所のクレームは、出版社にとって、大打撃です。
紙の無い契約ですので、出版社は太刀打ちできず、絶版に踏み切ったというのです。
更なる詳しい経緯については判りませんが、何も本人が亡くなってから騒がなくてもいいんじゃないかなという気がしてなりません。
口約束とは言え、生前に承認し、出版後何年も経っているのです。
亡くなってからわざわざ騒ぎ立てるのには、何か他の理由があるのだろうかと、妙に勘ぐってしまいます。
私は、連載途中から単行本を購入しているので、本編は全完揃えて持っているのでまだ良いのですが、これから読もうとしている方には、残念な事になってしまいました。
ちなみに、
MASTERキートン復刊運動
http://triplebridge.hp.infoseek.co.jp/fukkan.html
というサイトがあります。
熱烈なキートニアン(キートン・ファン)がファンに呼びかけているサイトのようです。
# 何年も経って、まだ復刻できないところを見ると、決着は付かなそうですね。
大物作家の割りに、心は小者なのでしょうか。
このニュースを聞いて以来、美味しんぼは、読まなくなりました。
# リンクもしませんwww
小林A星や、松本零X、昨年亡くなった河内なんとかなど、大物クリエイターの中には、儲けているくせにさらに儲けようと、著作権を盾にした、心が極端に小さい人が案外いるものなのですね。
今日は、ここまで。
マスターキートン(1)[DVD]