『ヨユウシャクヤク』 

 4. 恋  〜ひなげし〜 

 

 

 

 

恋に落ちるときはいつも落雷に打たれたように

ビビっとくるわけではなく、

 

まるで冬の間ポケットに潜ませた懐炉のように

じんわりとあったかい気持ちが心の奥に染み渡る感じ。

 

好きになったらその人が好みのタイプで、

どちらかと言うと人と被らない主義。

 

「彼氏が出来たよ。」なんて写真見せると、

 

毎回、

「東京ドーム並みにストライクゾーンが広いね。」

って友だちに苦笑いされる始末。

 

 

基本的にどんな人にも合わせられるし、

(相手からしてみれば、合わせているようで

全く合わせられていないかもしれないが…。)

いつも何かに夢中だからあまり手もかからない。

 

ただ束縛は、するのもされるのも大嫌い。

 

 

自由であることを限りなく望み、

限りなく相手にも自由を与える。

 

 

鳥かごはあった方がいい。

だけど

扉はずっと開けておいてね。

 

へとへとに疲れた時、

翼が折れて傷ついた時、

ゆっくりと羽を休める場所にするから。

 

 

 

 

「本当にボクのこと好きなの?」

って時々不安そうにあなたは聞くね。

 

 

ちょっと分かり辛いかもしれない。

でも、それがあたしの愛し方なんだよ。