お子さんが起立性調節障害(OD)と診断されたとき、
「低血糖が関係している」
と言われた親御さんも多いのではないでしょうか。
最近ではネットでも
「砂糖を控えたほうがいい」
「糖質制限が効果的」
といった情報が目につくため、ご家庭でがんばって食事を調整されている方もいらっしゃいます。
ですが、ここには少し注意が必要です。
起立性調節障害のお子さんは、むやみに食事制限をすると症状が悪化することがあります。
起立性調節障害の子は「血糖値の波」が大きくなりやすい
起立性調節障害のお子さんは自律神経のバランスが乱れ、血圧だけでなく 血糖値のコントロールも不安定 になりやすい傾向があります。
特に、
・寝不足
・朝食が少ない
・水分不足
・ストレス
・ヒスタミン過剰
・低栄養(タンパク質不足)
これらが重なると、体がエネルギーをうまく作れず、血糖値が急に下がってしまう=低血糖のような状態が起こりやすくなるのです。
低血糖だから「糖質を減らす」と逆効果になる理由
ネットには「糖質制限で低血糖が改善」という情報も見かけます。大人の場合は一部のケースで当てはまることもあります。
しかし、起立性調節障害の子どもに当てはめてはいけません。
その理由は、
① 糖質ではなく“エネルギー供給能力”が弱っている
② 糖質を減らすと、自律神経の働きがさらに落ちてしまう
③ 朝の立ちくらみ・だるさ・不安感が強まる
この3つが非常に大きいのです。
理由①:エネルギーを作る力が落ちている
低血糖の背景には「栄養不足」があります。
特に、
・タンパク質不足(筋肉・代謝酵素が作れない)
・鉄不足(酸素が細胞に運べない)
・ビタミンB不足(代謝が進まない)
このどれかが欠けると、体は糖質を取ってもエネルギーに変えられません。
つまり、糖質が悪いのではなく、代謝が追いついていないのです。
この状態で糖質制限をすると、エネルギーがさらに作れず、だるさや動悸が悪化します。
理由②:糖質不足は自律神経の働きを止めてしまう
自律神経が働くためには、脳が安定してエネルギーを受け取る必要があります。
糖質を過度に減らすと脳のエネルギーが枯渇し、次のような症状が起きます。
・強い眠気
・集中が続かない
・倦怠感
・不安やイライラ
・午後に急に元気になる(血糖のリバウンド)
これは「起立性調節障害が悪化するパターン」です。
理由③:血糖値の上下動が激しくなる
食事制限をすると一時的に血糖値は安定したように見えても、実際には「上がらない・下がりすぎる」状態を繰り返すことがあります。
特に子どもは代謝が早いため、糖質制限は大人よりも急激に体調を崩します。
朝に頭痛や気持ち悪さが出やすいのもこのためです。
では、何を気をつければいいのか?
起立性調節障害のお子さんの場合、大切なのは食事制限ではなく、「エネルギーを作る土台を整えること」です。
・朝食を抜かない
・タンパク質をしっかり摂る
・鉄の吸収を妨げない食べ合わせ
・水分+塩分の補給
・甘いものを“完全に禁止しない”
・夜にヒスタミンが上がらないよう工夫する
また、当院の実際の施術ではフィシオエナジェティックを使って
・どの代謝経路が弱っているか
・低血糖を招く本当の原因は何か
・食べ物の相性(過敏反応)があるか
・ミネラル不足の有無
こうした項目を、体の反応から丁寧に確認していきます。
食事制限ではなく「体が整えば食事に振り回されなくなる」
親御さんの中には「甘い物を食べると悪化するのでは…」と心配される方が多いです。
でも本当は逆で、体が整えば普通に食べる分には甘い物を気にしなくても安定するようになります。
必要なのは“制限”より“回復の土台づくり”です。
お子さんはちゃんと回復する力を持っています。
焦らず、できるところから整えていきましょう。