決勝展望
ピレリから持ちタイヤが発表され、Q3進出ドライバーはほとんど新品のソフトタイヤを持っていないことか確認された。
角田に至っては新品のミディアムが1本、ハードが2本である。戦略は必然的にミディアムーハードーハードの2ストップか、ミディアムーハードの2ストップだ。
11〜15番手のリカルド、ヒュルケンベルグ、ボッタス、アルボン、オコンは全員新品ソフトをもっている。ということは、角田はまず1コーナーで新品ソフトでラバー側のリカルドとポジション争いをし、それは普通に考えると角田にリカルドはパスされるだろう、その後ソフトタイヤ勢は角田をアンダーカットしてくる。
レースペースが決して速くはない角田が1台、乃至2台に抜かれることは必然に思える。
さらに悪いのは鈴鹿で多いSC(セーフティカー)の出動だ。早いタイミングのSCではソフトタイヤ勢は躊躇なくピットへ飛び込める。角田は入ることができない。逆に、万が一ソフトタイヤ勢がタイヤを交換した後にSCが出たら、角田にもチャンスがあることになる。
中古のソフトでスタートする手もあるが、じっさい去年はそうしたのだが、それでは去年と同じ結果になる。つまりポイント圏外でのフィニッシュだ。
特にハースはヒュルケンベルグをポイント圏内に押し上げるためにマグヌッセンを有効に使ってくるだろう。その点も注目だ。
上位陣ではレッドブルは置いておいて、マクラーレン、アロンソ、メルセデス、フェラーリの少なくとも1台が1ストップ作戦を取ることが予想され、興味深い。
フェラーリはどちらもミディアムを2本、ハードを1本残している。調子の上がらないルクレールは1ストップの選択肢が見えているのではないか。
上位陣に1ストップがいて、もしハマらなければ角田が前に出るチャンスがあるかもしれない。
まぁ、そもそも角田にレースペースがあればこんな心配をする必要はないのだが、中団グループはどんぐりの背比べだから、10位1ポイントの椅子をゲットするのは至難の業だろう。
気温は24℃だがすっかりピーカン晴れで暑い。路面温度もかなり上がっているだろう。風もメインストレート側から最終コーナーへそれなりの強さで吹いているのが気になる。2コーナーの立ち上がり、S字ではクルマの後ろから風がくるからだ。