広告はあまり行わず、開店の数日前から手作りのチラシを500枚ほど印刷して、友人にも手伝ってもらって周辺にポスティングをした程度でした。

実際にお店で何度かたい焼きを焼いてみました。特に問題なくやれそうです。どれくらいお客さまが来るんだろう?とは思いましたが、不思議と不安感は少なかったように思います。オープン前後は色んな事があり過ぎてよく覚えていないだけかもしれませんが。。


いよいよ開店の日が来ました。

今でもこの日の事は時々思い出します。

新たな世界へ一歩踏み出した時の高揚感とかすかな不安。

この頃の気持ちと繋がる印象的な匂いがあるんです。今でもその匂いを嗅ぐとオープンの頃の新鮮な気持ちが蘇って来ます。

一つは高温に熱されたたい焼き機の鉄板に油を塗った時に鉄と油が焼ける香ばしい香り。

もう一つはあんこを炊く時の小豆のかぐわしい香り。

なぜだかこの匂いは脳内に当時の空気感を一瞬よぎらせます。


オープン当日。開店は10時からでしたが開店前から一組目のお客さまが来られて、ホッとしたのもつかの間、それから次から次へとお客さまが来店されました。全くの予想外です。たい焼きの焼き上がりが間に合いません。
ただひたすらたい焼きを焼き続けました。休憩する間もありません。うれしくもあり、不思議な感じでした。しかし深く考える余裕はなく、一日中必死でたい焼きを焼き続けました。

続く