皆さん、こんにちは。

船橋市議会議員の石川りょうです。

 

314日に、平成30年度第2回船橋市一般廃棄物処理基本計画推進委員会を傍聴してきましたのでご報告いたします。

 

まず、船橋市一般廃棄物処理基本計画についてですが、これは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第6条第1項の規定に基づいて、市町村が一般廃棄物処理に係る長期的視点に立った基本方針を明確にするもので、ごみ処理基本計画策定指針において概ね5年ごとに改定することが適切とされています。船橋市は平成242月に策定し、292月に改定を行いました。

 

概ね5年ごとの改定ということは、次回は2022年度ということになります。

船橋市としては2021年度に本格的に策定を始めることになっています。

 

一般廃棄物処理基本計画は、「基本計画」という名前から推察できますが、船橋市のごみ行政にとって非常に重要な計画です。

 

昨年10月から実施された、家庭系可燃ごみの収集回数削減(週3回から2回)に関しても、平成29年に改定された計画の中に、中期的な検討課題として取り上げられていました。ちなみに、この計画の中では、①家庭系可燃ごみ収集運搬委託の見直し(民間委託の推進)や、②家庭系ごみ有料化の検討も、中・長期的な検討課題として取り上げられています。

 

今回の推進委員会での注目ポイントは以下の通りだったと思います。

 

1.家庭系剪定枝の資源化の促進

家で木を切ったときに枝がごみとして出ますよね。現状、この枝(剪定枝)は可燃ごみとして出すことになっていますが、草木類は可燃ごみのうちの約16%を占めています(この中には、枝だけでなく草類も入っていますが)。お隣の千葉市などでは、剪定枝を家庭系可燃ごみとは別に回収してチップ化し、燃料として再利用しています。可燃ごみと別にして、剪定枝のみ収集するとなると、さらに経費がかかることになります。色々と考えなければならないところはありますが、船橋市としては、次期基本計画の中で、費用対効果を含めて、剪定枝を可燃ごみとは別に独立して回収するかどうかを検討していくということでした。

 

2.プラスチック製容器包装の分別の検討

現状、船橋市はプラスチック製品(「プラ」と書いてある容器。例:シャンプーや洗剤の容器など)を家庭系可燃ごみと一緒に回収しています。しかし、他の自治体を見ると、プラスチック製品に関しては分別をしている自治体もあります。船橋市はどうするべきでしょうか?本市の清掃工場の炉は高性能であるため、プラスチックを可燃ごみと一緒に燃やしています。むしろ、プラスチックがごみをよく燃やすための燃料のような役割を果たしているという考え方もあります。しかし、これからの時代、ごみの減量と資源化を進めるのであれば、プラスチックの分別をすることは必要であるという意見もあります。本市も、次期基本計画の中で、費用対効果を含めて検討するという報告がありました。私もこれから研究してみようと思います。

 

3.家庭系可燃ごみ収集運搬委託の見直し

現状、船橋市のごみ収集体がどうなっているのかというと、本市の北部地域を直営で日中に回収し、南部地域を委託(事業者)により夜間回収となっています。だいたい半々の割合なのですが、年間の収集経費を比較すると、直営は約1284百万円、委託は約63百万円と、収集量と収集範囲は同じくらいなのに、かかる経費は、委託は半分(直営は2倍)となっています。船橋市は、平成29年に策定した一般廃棄物処理基本計画の中で、民間委託の推進を中期的な課題として検討課題にしています。現在、市役所内に「家庭系可燃ごみの収集運搬のあり方検討会」(構成メンバーは、環境部長、クリーン推進課、清掃センターなど)を立ち上げて、環境部としての方針を来年度初めには取りまとめるそうです。その後は、庁内の政策会議などにかけられるなどして船橋市としての政策決定に至るようです。私はその過程を、これからしっかりと注視していこうと思っています。

 

ちなみに、論点になっている部分というのは、災害時にどうするのかという点のようです。仮に全てが委託化していた場合に、大災害時などに、委託業者の方々に、ごみの収集をしていただけるのかという問題があります。収集が滞るのではないかという心配です。しかし、直営であれば、災害時でも動けるのではないか、市の職員だから安心だという意見が根強くあります(私は懐疑的ですが…。そこは直営でも委託でも同じではないかと考えています)。

 

そして、直営を残すのであれば、平時にでも、委託ではなく直営の職員だからこそできる役割は何なのかを洗い出すことがあります。委託の方々と同じ業務だけをするのであれば、人件費は倍かかる直営の職員を残しておく必要はなくなってしまいます。

 

4.家庭系ごみ有料化の検討

家庭系ごみ有料化とは、家庭系可燃ごみ袋の値段に処理費用を上乗せして価格に転嫁するという方法です(例:ごみ袋の値段が10円だったものを20円にするような感じです)。上述した通り、平成29年に改定した基本計画の中でも、すでにこの課題は中・長期的なものとして取り上げられていました。昨年10月からの収集回数削減によるごみの減量状況を検証した後に、次期基本計画の中で引き続き検討していく課題となっています。市役所としても、昨年10月に収集回数を減らしておいて、すぐにごみ袋の値段まで上げるということはできないと思います。

 

私としては、ごみ袋の有料化と併せて検討していただきたい課題として、ごみの戸別収集があります。これについても時期基本計画の中で検討課題に採り入れるように提言してまいります。

 

以上4点が、今回の推進委員会の注目ポイントでした。

私は、これからも、「ごみ議員」として、ごみ行政についてはしっかりと研究、提言をしてまいります。

 

2019318日 船橋市議会議員 石川りょう

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