飲食業界の方々。
またもや、理不尽な犠牲を払わされるのか。
ちょっとひどすぎる。
どれだけお客様のために感染対策を講じてきたことか。
感染拡大したとたんに、十把一絡げで働く権利を奪われる。
働く権利は、生きる権利。
それを、いかなる人も、軽々に奪うことを主張するものではない。
飲食店がウィルスをまき散らしているわけではない。
利用者の自覚の問題だ。
一定の影響力を持つ有名人が、
飲食業界の苦境を
「今は非常時だからしかたないじゃないか」
「飲食が感染を広げているのだから」
と言い捨てるのは、許せない。
よくよくそういう人のブログを見てると、
そこそこ高リスクな健康状態にもかかわらず、
自分はしょっちゅう外食をして、その写真をアップしている。
そして、その外出先で、家族でぞろぞろ出かけている人たちや、
たまたまその時傍若無人なふるまいをしている若者に、白い目を向ける。
（え？あんたも外出してるんだよね？？？自分は良いわけ？自分の外出には一切の感染リスクがないわけ？）
感染がどうして広がるのか。
それは、人の動きを完全に止めることはできないから。
しかたないよね。
生きていくのに必要なことなのだから。
感染した高齢者が、ときどき言う。
「あれだけ気を付けてたのに、外食もほとんどしないし、人にも会わないのに、なぜ感染したのかと」
理由は簡単。
そうは言っても活動しているからだ。
感染は、あくまでも自己責任。
自分は外出し、外食し、働いているくせに、
若者や小さな子どもを連れた家族には、それをするなという。
一度きりの青春を、静かに過ごせという。
飲食店が感染の原因だから、お前らは働くなという。
働くなというのは、死ねというのに等しい。
自分が生きたいがために、
他人に働くな（死ね）と言ったり、
ほぼノーリスクに近い若者に閉じこもって生きろという権利が、
誰にあるのか？
ましてや、自分は外食したり、働いたりしてるのに？？？
活動することそのものに、感染のリスクがあるんだよ！
図々しいにもほどがある。
厚顔無恥も甚だしい。
若者が、わたしたちハイリスクな中高年のために、
どれだけの我慢を強いられているのかわかっているのか。
それに感謝の気持ちを示したことがあるのか。
人の働く（生きる）権利を奪うことを主張するなら、
己もその権利を放棄しろ。
そうでない限り、人の生活を奪う権利は何人にもない。
飲食業界の方々がこれまで払ってきた努力と犠牲に
わたしは心から敬意を表する。
これ以上の犠牲を、あなたたちに払ってほしくないと思う。
利用するわたしたちこそが、
もっと自覚を持って、しっかりと対策をすればいいだけの話。
そうでなくてもウィルス感染症が激増するこの季節。
飲食店だけが我慢をしたところで、感染者数が大きく減ることはないだろう。
自分たちだけじゃない、従業員や、供給先の生活を守るためにも、苦渋の決断で営業を続ける飲食店もあるだろう。
それを責める権利がだれにあるのか。
罰則規定なんて、とんでもない。
感染症は誰のせいでもなくウィルスのせいだが、
どうしても罰するというのであれば、
高リスクに該当するにも関わらず自分のリスクを顧みず外食をしたり、
公然と感染対策を怠っている利用者の側だろう。
子供や若者、一部の業界の人々の権利が、
著しく侵害されている現状を、わたしは強く懸念する。
一定の影響力を持つ人々が、
「命」をスローガンにして公然と権利侵害を主張する風潮には
恐怖すら感じる。
ターゲットが、選挙権を持たない子供や若者。
客商売を生業とする飲食店。
弱みがあるよね。
結局、ウィルス感染症という恐怖に直面して、
弱い者いじめをしているようにしか見えない。
もしも、70歳以上の高齢者と持病持ちのすべての人々の行動を厳しく制限し、通院以外の一切の外出を制限すれば、どんな騒ぎになるだろう。
「人権侵害だ！」、「差別だ！」と大騒ぎするだろう。重症化率と死亡率は間違いなく激減するだろうが、なぜかそういう政策は打てないわけだ。
弱者であるノーリスクの子供と若者、客商売をする店舗をターゲットにするわけだ。
だれもこの状況をおかしいと思わないのだろうか。
子供と若者は、社会の財産だよ。
将来のわたしたちを支えてくれる存在だよ。
ちょっとの犠牲を払ってでも、守りたいとは思わないのか。
専門家でもないくせに知った顔で他者に自粛を強要し、「命」を尊ぶ聖者をきどる輩。
正義もへったくれもあったもんじゃないわ。
多くの正義は、自己犠牲のもとに成り立つ。
それを他人に強要するのは、ただの恐喝・いじめだと思う。