バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 | にゃ~・しねま・ぱらだいす

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ドコにもダレにも媚を売らずに、劇場・DVDなどで鑑賞した映画の勝手な私評を。

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式 スペシャル・エディション


【監督】馬場康夫
【主演】阿部寛、広末涼子、薬師丸ひろ子、伊藤裕子、吹石一恵
【オフィシャルサイト】http://www.go-bubble.com/index.html

バブルの申し子ホイチョイ・プロダクション原作。自虐的に煌びやかなかの時代を描く。
CGを駆使しなければ描けないという現実が、この20年の劇的な変化を物語る。
あの時代を知る人間にはある意味懐かしく、同時に痛々しくもあるタイムトラベルコメディ。

2007年。元カレの作った借金返済に追われる真弓は、突然母・真理子の訃報を聞く。
しかし自殺と伝えられ哀しみにくれる間もなく、借金取りに香典まで持ち去られる始末。
そんな折、真弓の前に現れた初老の男は財務省大臣官房経済政策課の下川路と名乗り、
母の死は偽装で実はまだ存命であることを伝える。

気になり後日財務省を訪ねた真弓は、母が研究を行っていた家電メーカーの工場に
連れて来られ、偶然発明してしまったタイムマシンを使い、国家プロジェクトを受けて
17年前の東京へタイムスリップを行い現在行方不明であることを伝えられる。
しかし目の前には古ぼけたドラム式の洗濯機。
にわかに信じ難い話ではあったが、真弓は借金を完済できるという誘惑に乗せられ、
1990年にタイムスリップすることを決める。
バブル崩壊を止める国家プロジェクトと母の行方、そして自らの借金の命運を賭け-。

バブルの時代学生だった私はダブルスクールに通う苦学生だったため、巷で言われている程の
恩恵には預かれなかったと思っている。それでも中小企業ではたった1回の面接で内定が出、
六本木でダンスパーティー(略してダンパ)をディスコ貸切で開催できる程度の華やかさはあった。
銀座は空車のタクシーを見つけることが困難で、運転手への直通番号などというものが
罷り通っていた。証券会社の受付嬢のボーナスが封筒で直立できた、という話まで伝わり、
今思えば確かに異常であるが、その渦中にいた者にとっては日常だったのだ。

そんな阿呆な時代にぴったりくるトレンディ(死語)恋愛映画でガッポリ稼いだホイチョイ・プロ。
彼らが自嘲的に描く広告業界の裏側は、冗談のような真実の話が多い。カネと下半身の欲望を
埋めるために身体を鍛え、論術を磨いているといっても過言ではない。少なくてもマトモな輩に
逢った覚えがほとんどない(当時のオレ含む)。人間さえも阿呆な時代だったのだ。
その時代を知らない者たちは羨ましがるのだが、時代や世相に関係なく集まるところには集まるし、
消えるところからは消えていく。カネと政治の問題が論議されるのは、昨日今日始まったことではない。

さて、肝心の映画。
設定やキャストから期待し過ぎたせいか、『脚本はそこそこ面白く感じたのに、絵にするとイマイチだった』
そんな作品の典型だった気がする。打合の机上ではアイデアがどんどん広がる面白さを持っていたのに、
予算や実現可否の段階でカットされ、骨抜きになってしまい文字通り『骨子』しか残らなかった、そんな印象。
CGも合成ももう少し頑張り、ロケを増やし楽をしようとしないでもっと世界観を広げる努力をすれば、
もっともっと面白くなるアイデアソースがあっただけに非常に残念。

そういえばあの時代、この作品にも出演していた某サッカー選手を見たことがあった。
確かセンター街でオープンカーに乗り両脇に美女を抱えていたな…今思えばやっぱりバブル。

個人的には青田典子より伊藤裕子の方がバブル顔だと思ったキャスティングは見事。


【評価】
★★☆☆☆