清州会議など | Sound@Cinema

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今日は3本の梯子、けつが死んだ(笑)

まずは洋画の話題作、”マラヴィータ”

$Sound@Cinema-マラヴィータ


デ・ニーロが出ていて、スコセッシが製作総指揮、
リュック・ベンソンが監督で外れる訳が無いと鉄板を
予想していたが、見所は最後しかなかった・・・

要所、要所でならではのギャグや表現があるんだが
私の前に座っていた黒人はゲラゲラ笑っていたけど、
日本人にゃ、まったく伝わりゃせん!!

残念、すまん。


立て直して、リドリー・スコットの”悪の法則”


$Sound@Cinema-悪の法則


俺は結構のめり込んだが、周囲はどっちらけで
席をガタガタ立って、出たり入ったりが激しかった。

判らんでもないが、字幕に極力集中しつつ、
怪しい奴の表情を読み解いていると、滅茶苦茶
疲れるのである。

重厚なサスペンスなんだが、エロ要素とか抜いて
もう少しすっきりさせた方が観易い気がした。
日本にとって麻薬カルテルの攻防は馴染のない
出来事であって、ネット動画で見る残忍な
映像ぐらいしか判らんし(大方の人はこれも
見てないと思うし、見る必要も無い)それに
纏わる金の動きすら、頭で理解出来ても
なんともピンッと来ない。従ってこの”やばさ”が
案外に伝わらないんだと思う。

残念、すまん、その2。


立て直して、”清州会議”


$Sound@Cinema-清州会議


これは安心して観られた。

尺が長いので少々心配だったが、皆さん
お芝居が凄過ぎて、1mmの隙もくれなかった(笑)

強いて言えば、剛力彩芽がちょっと、ごにゅごにゅ・・・

まぁまぁ、お見事であったが、役者さんの瞳の中に
芝居舞台に存在しない、青や緑が残っていて
何が映り込んでいるのかやたら気になった。

おそらくは美術装丁の大半がCG。その為の
グリーンバックやブルーバックの残骸かな?

一度気になると、アップになるたびにずっと気になって
これは埋めておかないと、勿体無いんじゃないかと。

それからやたら衣擦れの音が大き過ぎて耳障り。
延々ベタに生音が這っているので、これのレベルが
気になって気になって仕方無かった。

もう少し馴染ませた方が良いんだろうと思うが、
何の狙いなんだろうか?私には判らなかった。
効果音でカットアウト方などの有効な表現が
あっただけに、地味に残念だった。

しかし作品は、そんな事差し引いても面白い。

ちなみに、柴田勝家とお市の方はこの直後の
賤ヶ岳の戦いで敗れ自害しているが、それを
エンドロールの合戦の音で表していると思われる。

大泉洋扮する、木下藤吉郎の狡猾さが
ずっとコミカルかつ聡明に描かれているので
血生臭さは微塵も感じえないが、戦国の世の
常は乱である。映画はそれ抜きで表現され
現代的な味付けになっている。一昔前なら
この会議を映画化せずに合戦を映像化
しただろうが、時代なんだなぁ、、、と静かに納得した。

この映画は史実を予習してから観たほうが数倍面白い。