CLⅡ  - やっぱり映画は面白い --ミルク



公開日 2009年4月18日


2008年製作 アメリカ


ジャンル ドラマ/伝記




解説 自らゲイであることを公表し、ゲイをはじめあらゆるマイノリティの社会的地位向上のために立ち上がった伝説の活動家ハーヴェイ・ミルクの波乱に富んだ生涯を、名優ショーン・ペンの熱演で描く感動の伝記ドラマ。


共演に「イントゥ・ザ・ワイルド」のエミール・ハーシュと「ノーカントリー」のジョシュ・ブローリン。

監督は「マイ・プライベート・アイダホ」「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」のガス・ヴァン・サント。(allcinema)





ストーリー 72年のニューヨーク。

金融業界で働いていたハーヴィ・ミルク(ショーン・ペン)は、20歳年下のスコット・スミス(ジェームズ・フランコ)と出逢い、恋に落ちる。

2人は新しい人生を求めてサンフランシスコに移り住み、同性愛者やヒッピーたちが多く住む「カストロ地区」で生活をスタートさせる。



生活のために自宅のアパート1階に小さなカメラ店「カストロ・カメラ」を開店。

社交的でユーモアにあふれたミルクの人柄はたちまち周囲の同性愛者やヒッピーたちを惹き付け、店はコミュニティ・センターの様相を呈し始めた。


そして、差別的な商工会に対抗して、カストロ・ヴィレッジ協会という商工会を結成。

地元商店街や近隣住民の抱える問題などに関わり始め、「カストロ・ストリートの市長」というもう一つの名を持つようになる。




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1973年11月、ミルクは初めてサンフランシスコ市の市政執行委員(日本の市議に近い役職)の選挙に立候補。

“自由な地”サンフランシスコであっても同性愛者、有色人種などにとっては過酷な時代であり、ミルクはすべての“マイノリティ”(弱者)の権利と平等を求めるが、落選。

2年後の75年、2度目も落選する。



州議会選でも3度目の敗北となったミルクは、スコットとの約束に反して4度目の選挙である77年の市政執行委員選に立候補。

スコットとの別れを経験するも、その代償のように、小選挙区制に変わった新制度のもと、カストロ地区を含む第5区で念願の当選を果たす。


それは、米国史上初めて同性愛者であることを公表した政治家の誕生だった。




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78年1月の委員就任後、公共・福祉政策の立案で地域住民の広い賛同を得たミルクが次に直面したのは、同性愛者の教師を解雇できるとするプロポジション6(提案6号)の住民投票であった。


もし、プロポジション6が成立すれば、同性愛者への差別は教育分野だけに留まらず、他の職業分野や居住環境など生活全般に拡大してしまう。

そして、その反動の波は人種の違う人々、障害者など、社会的立場の弱いマイノリティにも及んでしまう恐れがあった。


そして、未来への希望に対する信念を持って、ミルクは精力的にプロポジション6への反対運動を展開するのであった。




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対して、保守派たちは、人気歌手だったアニタ・ブライアント筆頭に「子供たちを守れ!」という大号令のもと賛成運動を繰り広げた。


一方、ミルクは元大統領ジミー・カーターや、現職大統領ロナルド・レーガンらの賛同も得て、78年11月7日、プロポジション6に対する住民投票は劇的な“否決”を勝ち取るのだった。


そして、もうひとつの運命がミルクを持ちうけていた。

それは、同僚の市政執行委員ダン・ホワイト(ジョシュ・ブローリン)の影だった。

敬虔なキリスト教徒の家に育ったホワイトは同性愛者であるミルクの華々しさと強引とも言える政治手腕に違和感とストレスを覚えながらも彼と対峙していた。

その彼が劇的“否決”勝利から3日後の11月10日、突然の辞意を表明した。

そして、直後にその辞意を撤回するも、モスコーニ市長にその辞意撤回をさらに拒絶されるという屈辱を受けるのだった。



11月27日、ダン・ホワイトは拳銃を用意し、市庁舎内に侵入。

最初に市長執務室でモスコーニを射殺し、次にミルクを射殺した。



衝撃と悲嘆がサンフランシスコを覆った。


そして、ミルクの死を悼むサンフランシスコの3万人以上の市民たちが、ロウソクを手にカストロ地区から市庁舎までを行進し、ミルクとモスコーニ市長の死を悼んだ。


ミルクの希望に充ちた変革の人生は、48年で幕を閉じるのであった。(作品資料より)




CLⅡ  - やっぱり映画は面白い -



監督: ガス・ヴァン・サント
製作: ダン・ジンクス、 ブルース・コーエン
製作総指揮: ダスティン・ランス・ブラック、 マイケル・ロンドン、 ブルーナ・パパンドレア、 バーバラ・ホール、 ウィリアム・ホーバーグ
脚本: ダスティン・ランス・ブラック
音楽: ダニー・エルフマン
出演: ショーン・ペン
エミール・ハーシュ
ジョシュ・ブローリン
ジェームズ・フランコ
ディエゴ・ルナ
アリソン・ピル
ルーカス・グラビール
ヴィクター・ガーバー
デニス・オヘア
ジョセフ・クロス
ハワード・ローゼンマン
ブランドン・ボイス
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