本日11月17日は、モデル兼女優のローレン・ハットンの生誕80周年です。
(1943年11月17日、サウスカロライナ州チャールストン生まれ)
『アメリカン・ジゴロ』(1980)
監督・脚本 ポール・シュレイダー
共演 リチャード・ギア
撮影 ジョン・ベイリー
音楽 ジョルジオ・モルダー
【あらすじ】
ビバリーヒルズの金持ち婦人を相手に稼ぎまくる超高級ジゴロ、ジュリアン。
彼は甘いマスクとセックス・テクニックでその筋ではNo.1の売れっ子だった。
そんなある日、上院議員婦人に出会い、忘れかけていた真実の愛に目覚め始めるが、彼の客の一人が何者かに殺害され、なんと彼に犯人として疑いの目が向けられてしまう……。
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ローレン・ハットンは、カトリーヌ・ドヌーヴと同じ1943年に生まれました。
ドヌーヴと似ているのは、モードとの関わりが密接であることです。
ローレン・ハットンは、シャネルの広告に登場することでモデルとしてのキャリアが始まり、レヴロンと長期契約しました。
『ヴォーグ』誌の表紙には26回も登場したそうです。
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そんな彼女が、『ヘカテ』(1983)でヨーロッパ映画に進出する前に撮られたのがこの作品です。
この作品での振り返るローレン・ハットンの姿を観たダニエル・シュミットが、インスパイアされ『ヘカテ』に起用したそうです。
若きリチャード・ギアと交わし合う視線は、実に映画的な瞬間です。
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ジゴロを主題としたスキャンダラスな内容ではあり、下手をするとソフトポルノまがいの作品ですが、ローレン・ハットンを映し出すキャメラは、アメリカ映画にしては悪くありません。
かつては、アメリカ映画はこのように女優を撮ることが出来たのだと感慨深いです。
リチャード・ギアと初めて出会うホテルのバーのシーンでの照明が見事です。
はじめは、ローレン・ハットンには照明は当たっていませんが、キャメラが寄るとしっかりと照明が当たるのです。
こうしたショットだけでも、この作品を観る価値があります。
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撮影監督は、ジョン・ベイリー。
2017年に映画芸術科学アカデミーの会長に就く、アメリカ映画界の重鎮です。
(残念ながら、先週2023年11月10日に逝去しました)
アメリカ映画界で大活躍したスペインの撮影監督のネストール・アルメンドロスの薫陶を受けた後の、初期の作品です。
先のような撮影は、まさにネストール・アルメンドロスのタッチを思わせます。
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