来る3月9日はジュリエット・ビノシュの60歳の誕生日です。
(1964年3月9日生まれ)
それを記念して彼女の作品をご紹介しています。

 

『おやすみなさいを言いたくて』(2013)
監督 エリック・ポッペ
共演 ニコライ・コスター=ワルドー
撮影 ヨン・クリスティアン・ローセンルン 

【あらすじ】
アフガニスタンの首都カブール。
報道写真家として命がけの取材を続けていたレベッカは、自爆テロに巻き込まれて本当に命を落としかける。
アイルランドへと帰国したレベッカは、夫のマーカスからも、2人の娘は母の死に怯えながら暮らしており、これ以上は耐えられないと辛い胸の内を明かされる。
実際、長女のステフはすっかり心を閉ざしてしまい、母を受け入れてくれなくなっていた…

 

ビノシュの政治テーマの映画について、いくつか触れてまいりました。

アパルトヘイトを扱った『イン・マイ・カントリー』(2004)、世界同時多発テロを扱った『カウントダウン 9.11』(2006)、中東問題を扱った『撤退』(2007)、チリ政府の腐敗を扱った『チリ33人 希望の軌跡』(2015)などです。
※『こわれゆく世界の中で』(2006)もセルビア・ヘルツェゴビナ事件の余波を感じさせる作品です。

この作品は、タイトルと裏腹に、最も衝撃的な内容かもしれません。

ビノシュは戦場写真家の役であり、その冒頭はアフガニスタンのカブールが舞台となります。
そこでは、ムスリムの少女が自爆を目的、爆弾を身に装着するシーンが描かれます。
その爆弾は少女もろとも市内で爆発し、同行していたビノシュも巻き込まれるのです。


そんな現実をフィルムに収め、世界へ報じないとならないというビノシュの情熱は、まさに、いつもビノシュです。

しかしながら、夫や娘からの離反との間で葛藤し、ビノシュはやつれていきます。
後半で見られるビノシュは、いつもの涼し気な丸顔からほど遠いものです。

後半は、観るのが辛くなるシーンがいくつも含まれておりますが、これがビノシュでなかったら...と思うと、ビノシュの女優としての貴重さが分かります。






















以下付け足しです:

私は、シネマクラシックのエレガンスを、最大の美徳として、このブログで取り上げています。
1930年代~50年代のハリウッドやフランスの映画の女優たちの頻度は極めて高くなります。
それは、映画産業が好況を博し、映画作りのシステムが円滑に機能していたおかげで、女優たちの演出に限りないリソースが注がれていたからです。

さて、黄金時代は遥か過ぎ去り、映画はマイナーな芸術分野となりました。
そんな現代で、シネマクラシックの美を再現しようとするのは、極めて困難です。
ケイト・ブランシェットの映画が、その残滓を辛うじて残していますが、それを全ての映画や女優に求めるわけにはいきません。

そこで、ビノシュのような女優が、政治というテーマに真っ向から取り組んで、体当たりする様子を、辛気臭いと言って切り捨てたくはありません。
(そういう映画が、多く存在するのも事実です)
現代という時代に向き合って、そこで、今日的な映画的な感動 --- それはエレガンスとは異なるものかもしれません --- が、どのように実現されるのかを、記憶したいと思います。

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