1933(昭和8)年に完成したという
大阪心斎橋、御堂筋に面した
大丸心斎橋店 本館の建物が、
今日、2015年12月30日をもって閉館します。




華やかな戦前昭和の活気有る大阪の
ムードいっぱいのこの威風堂々とした建物。








この建物を建築したのは
ウィリアム・メレル・ヴォーリス。


明治38年に来日後、
日本全国各地に名建築を残していますが、
この大丸心斎橋店はその代表格のひとつ。


しかし、耐震性や老朽化の問題が浮上し、
惜しくも、解体されることになりました。
が、内装の意匠などは出来るだけ残し、
利用できるものは活かす形で、
平成31年リニューアルを目指すそうです。



エントランスを入ると…



上を見上げると…



なんて美しい…



入って振り返るとステンドグラスも美しい。

そして1階の低い天井を見上げれば…



これまたゴージャス。
「百貨店」という言葉の響きがぴったり。
星の意匠がちりばめられ、
昭和8年、どんな気持ちでここに人々が集ったのか、
想像すると、羨ましく感じます。
まるで一歩入ると
一瞬にして夢の世界に
誘われるようです。

そして有名な中二階へ。




向かう途中の階段もまた星の花の意匠が
ちりばめられています。
暖かい光の色合いがまた
美しい。








中二階には、
その名も
「サロン・ド・テ・ヴォーリス」という名の
喫茶店があります。



本当に壊してしまうのですか!?!?

大正モダンの名建築を…。

なんとかして、うまくこの意匠、内装、
そして「積み重ねた歴史にしか醸し出せない
空気感、雰囲気」を絶対に活かして
リニューアルしてくださいね!

そうそう、このヴォーリス氏って、
朝ドラ「あさが来た」の主人公である
広岡浅子とつながりがあるのです。

ヴォーリス氏が華族の娘・一柳満喜子譲と結婚するとき、
周囲からの猛反対の中、
ひとり、応援してくれたのが
あさ、つまり浅子だったそうです。

そんなことも思い出しながら
最後にこの名建築を目に焼き付けたいと
思います。



まだ間に合う方は、ぜひ
その目で見に行ってください!!