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中央園芸のブログ

(株)中央園芸の庭づくりの様子や、日々の出来事

昔つくった庭を直したい、という人はけっこう多い。

 

毎年の植木の手入れが大変で・・・

夏暑くて、外に出られない・・・

世代が変わり、庭の使い道が変わった・・・

 

 

など、最近庭を作り替える、リ・フォームならぬ、「リ・ガーデン」という依頼が増えています。

 

1970年~1990年の景気の良かった時代、「庭ぐらい作らなくては・・・」とほとんどの人が家を建てると、庭をつくりました。

黒松やマキ、モチノキ、チャボヒバなどの形の整った大きな仕立物を植えて、石や灯篭を置き、毎年お金をかけて植木屋さんに手入れに来てもらう。

 

多くの方が競う様に樹形の良い高額な植木を植えて、「庭を作る事」は、ある意味ステイタスのような時代もありました。

 

しかしながら時は流れ、

世代が変わると同時に、庭を潰して駐車場にしたり、手間のかかる大きな木を伐採したりという場面を今までいくつも見てきました。

 

「木陰をつくり、夏の暑さを軽減したい」とか、「木々を植えて、地域の自然環境を再生する!」なんて考えはほとんどなかったように思います。

 

 

既存の庭を生かしつつも、

もっと庭を楽しめたら、もっと庭の管理が楽になったら・・・、

それはある意味、これからの庭づくりの大きなニーズのように思います。

 

今回のブログはそんな「リ・ガーデン」の様子をご紹介します。

 

 

 

 

既存の庭を雑木の庭に、リ・ガーデンしたいという依頼、千葉市W邸。

 

広い庭の外周には、昔植えられたであろう、ヒバや梅の木、モミジ、モチノキなどがありました。

 

 

 

 

 

既存の樹木も点々とありますが、管理しきれずに伐採した樹木の大きな切り株もある。

庭の中は菜園や花壇があったり、広い庭をどう活用してよいのか、持て余してしまう。

 

ここを雑木類に囲まれた庭にしたい、という依頼。

 

 

 

「既存の樹木は、どうぞ好きなように伐採しても構いません」

と言われるお客さんは多いのですが、

僕の場合はほとんどそのまま残すか、移植して別の使い道を探します。

 

「この木は要らない」

と、お客さんの要望でやむなく伐採する事もまれにありますが、それをそのまま処分する事はなく、その庭の水脈整備の資材として、その庭に還すようにしています。

 

 

 

 

W邸は、昨年の年末から工事を始めました。

 

 

トラックに満載の雑木類を積み込み、千葉市まで片道2時間半。

 

弊社の圃場から掘り取った雑木類を現地に運びます。

 

まずはコナラから植栽します。

 

 

庭の中の草の管理で悩まれている方は多いと思います。

まず、草が繁茂する理由のひとつとして、「日当たりが良すぎる」ということがあります。

 

どうしても日当たりが良いと、草の勢いが増します。

庭の中の日差しを極力抑えることは、庭の管理においてとても重要だといえます。

 

また、最近は山採りのモミジやアオダモ、アオハダなどの雑木類を植える事が多くなりました。

そんな繊細な雑木を植栽をする場合、1日中直射日光が当たる場所に植栽する事はどうしても防ぎたい。

 

元々寒冷地の木漏れ日の中に生育していたこれらの雑木類は、同じような木漏れ日の中に植える事が自然の摂理。

夏の強烈な日差しを1日中樹木に当てる事は、樹勢を弱め、病虫害が発生する原因となります。

モミジやアオダモを元気に育てるには、森の高木層(他にクヌギやヤマザクラ、赤松・・・)として日除けをつくるコナラの植栽は不可欠となります。

 

 

庭の中に数本のコナラを植え、庭全体が木漏れ日に包まれる環境をつくり、次にアオダモやモミジ、アオハダなど繊細な雑木類を植栽していく。そして、ツツジやアオキなどの低灌木類を植えて、ヤブラン、ギボウシなど下草の植栽をする。

 

雑木林や森の中での植栽に習い、それを庭で再現していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に土中環境の改善作業。リ・ガーデンといっても、水脈整備は大事な作業となります。

今回は、隣地に所有する竹林から、環境改善資材を調達しました。

 

 

 

 

 

 


竹を間引いて、そのまま放置していたものが竹林内に何か所かありました。

 

 

それを片付けながら、外に運び出します。

 

 

 

 

 

一般的には切った竹はただのゴミなのでしょうが、水脈整備の資材として有効に活用できます。

 

枯れた竹はチェーンソーで細かく切り、枝葉は竹林内の青竹を数本間引き調達しました。


 

 

 

今回は、園路の施工と同時進行で水脈整備を行いました。

 

 

庭を周遊する園路の両脇や敷地外周に水脈ラインを取ります。

 

 

 

 

 

 

途中、道を横切るように水脈を通し、園路の両側を繋げていきます。

 

 

 

 

 

隣地の竹林から切り出したフレッシュな青竹を使用し、園路の際に水脈を通していきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リ・ガーデンの作業において、敷地内にあるものは、基本的に持ち出す事はしません。

別の使い道を考え、敷地内で使用しています。

 

 

園路をつくる際や、水脈整備をすると、かなりの残土が発生しますが、これを残土として外に処分するのではなく、植栽地に築山(つきやま)として盛ります。

庭の中に起伏をつくることで、土の中の空気や水も動きやすくなり、樹木も健全に育ちます。

また、見た目にも美しい起伏のある景観が出来上がります。

 

 

 

 

 

土の中から出てきた、コンクリートの破片(コンクリガラ)は、外周の水脈の土留めに。

外周の深い水脈の溝や主要な大きな点穴(縦穴)には、むしろ庭から出てきた石やコンクリガラは土留めとして必要なものになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

敷地内にあったいらなくなったレンガは、別の使い道を模索。

テラスに行く園路として、再利用させることにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回、園路はハナマサ(固まる土)を使用しました。

 

 

 

 

 

園路の両側を横切る水脈上には、縁切りも兼ねてこちらもレンガを上に乗せて使用しました。

 

 

 

 

 

 

 

ということで、ハナマサが固まり、完成です!

 

園路や植栽地をつくる際にはぎ取った芝生地の芝も、植栽地の土留め(グランドカバー)として再利用。

芝生は所々に張り、目地は竹林内の落ち葉も使わせていただきました。

 

 

 

 

 

昔植えられた植木の間を通り抜けるように、園路をつくり、植栽した雑木類となじませます。

 

 

 

 

再利用したレンガ、目地はハナマサ(固まる土)で固め、新たなレンガの園路の完成です。

 

 

 

 

 

起伏のある地形には、さらに脈を刻み植栽地の中でも地形の落差をつけました。

 

 

 

 

 

 

緩やかに蛇行する園路。

コナラやヤマザクラなどの高木を植え、土中環境の水脈整備をする事で、敷地の全体を木漏れ日の中に包み、草や木々の成長を穏やかにさせていきます。

 

 

 

昔植えられたキャラの仕立物も、雑木の庭の中にひとつやふたつくらいあってもいいかな・・・(笑)

 

 

昔作られた庭を作り替える事は、出来そうでできない方が多い。

それはやはり先代の思いを壊したり潰してしまいたくないからでしょうか。

 

しかしながら、木々を全て伐採し、一度庭をリセットして新しく作り替える必要はなく、むしろ既存の材料を有効に利用することで、工事費も抑える事ができ、何よりも今までの庭を尊重できる。

 

 

 

リ・ガーデンとは、昔の庭の思いを残しつつも、現代の生活スタイルや趣向にあったものにする事が一番望ましいのだろう。

 

庭は大変だ、大変だと嘆いたり、遊ばせておくよりは、

庭をもっと楽しく有効に活用できたら、昔植えられた木々や、先祖から受け継いだその土地の神様もどんなに喜んでいることでしょう!

 

 

ご無沙汰しております、押田です。

まず、弊社のホームページが現在不具合により停止し、閲覧やお問合せができない状況にあります。

復旧までは時間がかかるかもしれませんが、ひとまず庭のご相談やご連絡はこちらのメールアドレスまでお願い致します。

info@chuou-engei.co.jp    TEL 048-584-0868 

(電話は不在の時がありますので、できるだけメールでお問合せ下さい)

 

 

 

さて久々のブログですが、2019年に入り、報告したい案件が2件ありました。

今回のブログは、そんな出来事を紹介したいと思います。

 

2月13日、東京都環境局が主催する、「生態系に配慮した緑化のための講習会」の現地見学会に参加しました。

 

場所は東京都新宿区市ヶ谷にある、大日本印刷 市谷の杜。

先進的な植栽事例としての見学会です。

 

エントランスは広大な植栽スペースが確保され、都会の中とは思えないほどの木々のボリュームです。

 

 

使用している樹木ですが、公共緑化工事で使用するような真っすぐで均等に枝が張っているような木々は使用されず、幹は曲がっていたり、斜めになっていたり、片枝のものを選別され、植栽されています。

樹種は、コナラ、ムクノキ、エノキ、タブ、スダジイなど、関東近辺から集められた在来樹種が中心となっています。

 

 

 

 

 

植栽地は大きく起伏があり、植栽コンセプトの通り、まさに森の様相。

 

傾斜のきついところは、木の枝を横に並べ、水が土手の下に走るのを防いでいます。

(大地の再生でも、「抵抗柵」という名前で、傾斜のある所、土砂崩れが起きた場所などで、同じように雨水の浸透を助け、下流に泥水が流れないような処置をすることがあります。)

 

それからこちらの植栽地、土はむき出しにせず笹で一面を覆い、歩道に落ちた落ち葉は植栽地に戻す管理をしているそう。地表をグランドカバーで覆うことで、雨が降っても土砂が流れずに済み、土壌の乾燥をも防ぎます。

 

 


市谷の杜は、なんと敷地面積の3分の1に及ぶ、6,000㎡を越える緑地面積を有しています。

しかもまだまだ計画途中で、今後もさらに緑地をつくる計画だといいます。

 

 

 

 

地価の高い地域では、特に「緑地は無駄なもの・・・」として捉えられる事が多い中、

都心にある大きな企業が、「緑地は価値あるもの」として広大な緑地面積を確保し、地域の生態系の再生に貢献することは、本当に素晴らしい事例だと思いました。(施工は住友林業緑化)

 

 

そんな、東京都環境局が主催する、「生態系に配慮した緑化のための講習会」の開催(定員100名を2回)に伴い、使用するテキストに弊社の取り組みが、「土中環境の改善」の事例として1ページ紹介されました!

 

土中環境の改善の方法や事例、「風の草刈り、風の剪定」などの管理方法なども記載されています。

 

主催した東京都環境局の目指す緑化の方向としては、「質の高い緑」を増やす。

何の木でも植えてやみくもに緑地を増やすのではなく、在来樹種を多く使用し「生態系に配慮した緑化をする」ことを推奨しています。

植栽管理についても、できるだけ農薬(除草剤、消毒)に頼らない植栽管理が望ましいと。

 

 

弊社でも、雑木の庭づくりとして在来樹種を多く使用しておりますし、植栽地の水脈整備のおかげで害虫の発生はほぼなくなりました。樹木の消毒はもう4年以上やっておりません。(写真は弊社モデルガーデン)

 

 

もちろん除草剤も使用せず、風の草刈りで圃場も全て管理しています。

現場で発生する剪定枝は、植栽地の仕上げや圃場に敷き詰め、「処分」することはなくなりました。

 

 

現場で発生する資材は形や使い方を変えて、循環する仕組み。

現在は完全に無農薬完全オーガニックな造園業を実践しております。

 

 

このような取り組みが、東京都の緑化の方向と一致し、テキストに採用されたことは、本当に喜ばしい出来事でした!

今後も試行錯誤を重ねながらも、さらに多くの方に参考にしていただけるような好事例を増やしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

続いてもう一件。

昨年の春に、弊社の取り組んでいる土中環境の改善の手法が、所属する日本造園組合連合会の講習会のセットメニューに採用して頂きました。

 

そして昨年末に大阪支部にお声がけいただき、2月2日、僕自身初めての造園連講師として、「樹木を元気にする、土中環境の改善方法」というタイトルの講習会を開催させて頂きました。

 

 

講習会の場所は、大阪府豊中市の服部緑地。

 

昨年の9月に発生した台風21号の傷跡がいまだに残る、服部緑地内。

大きな枝が折られ、片付けられずにそのまま放置されている所が多く見られました。

 

 

 

こちらもたくさんの倒木があったのでしょうか。大きな根っこが多数、横たわっています。

 

 

 

この場所は舗装をやり直すようで、表層の路盤は剥がされている状況でした。

 

樹木の周りをよく見ると、小さな植栽枡の中に収められていたようで、大きく根が張れない状況です。

周囲に根が張れないのでは、倒木するのも無理はないのでしょう。

 

大地の再生で施工している、呼吸するアスファルト「有機アスファルト舗装」であれば、舗装の下にも樹木の根が張れる状況をつくるので、このような場所ではとても有効なのかと思いました。

有機アスファルトについては、このブログの最後に講習会のご案内がありますので、そちらもご一読ください。

また公共緑化工事でも、「根系誘導耐圧基盤・(パワーミックス)」という、舗装の下にも樹木の根が張れる工法(歩道のみ)もあるようです。

 

どちらにしても、樹木の根が健全に張れるような状態をつくる事が、災害に対しても今後大切な事だと実感しました。

 

 

 

さて、今回の講習会の場所、服部緑地内の梅林周辺。

梅林内は特に土壌が悪く、生育が良くないという事で、こちらの緑地の土中環境の改善を行うことに。

 

 

 

梅林脇の赤松もほぼ枯れかかっています。

付近には倒木した木々であろう、切り株が数本見られました。

 

梅林の一部と、樹勢の弱った赤松を同時に土中環境の改善を行います。

 

 

 

 

室内で土中環境の改善に関する施工事例などの座学を行った後、フィールドに移動、実際に作業に入ります。

まずは梅の木や赤松周辺に点穴(縦穴)を掘ります。

 

穴を掘ると、黒い腐植層が10㎝ほどあったでしょうか。その下は固い粘土質の多い砂が出てきました。

ここに新鮮な空気を送り込む事で、土中環境の改善を図ります。

 

 

 

 

 

そして敷地内の地形の変換するポイントに沿って、横溝を掘ります。

 

 

 

 

溝を掘った後は、いつものように炭を入れ、竹や枝葉を組み込んでいきます。

 

 

昨年の台風で服部緑地内では倒木が相次ぎ、竹や枝葉の資材は至る所に散乱してありました。

今回使用する環境改善資材は、園内の倒木処理で置いてあるものを使用させていただきました。

 

 

 

 

このように土中環境の改善方法を造園業のプロの方々に知って頂く事は、本当に意味あるものだと思っております。

参加された方々も、このような施工は初めてだったと思いますが、とても熱心に作業して頂き、本当に感激しました。

 

 

園内の倒木した木々の枝葉が、園内の樹勢回復の資材として役に立つ。

ゴミとして扱われるものが、有効に利用できることは、この改善方法の醍醐味ともいえます。

 

 

仕上げは落ち葉でグランドカバーし、周囲となじませます。

 

 

 

点穴は、プラスチックの園芸鉢を被せた仕上げになりました。

点穴の通気機能としては、機能が半減するところはありますが、今回は公共的な公園での施工という事で、安全面を十分に考慮する施工となりました。

とにかく何とか梅の木や赤松の樹勢が回復し、一定の成果が出る事を期待したいと思います。

 

今回お招き頂いた大阪支部の皆様、ありがとうございました。

今後も経過を観察していきたいと思います。

 

 

 

 

では、最後に「有機アスファルト」の講習会のご案内です。

 

庭の中でも無機質なスペースとなりがちな駐車場という空間を、有機的な空間に変える、

「新しい駐車場の提案」です。

 

 

 

3月18日(月)大地の再生講座 矢野智徳氏を講師とし、次世代の駐車場「有機アスファルト」の施工を実施します!

場所は、埼玉県深谷市のハルニレカフェ

https://www.yamaichizouen.co.jp/ygp/160508-1550.html

 

このカフェの駐車場を有機アスファルト舗装します!

 

強度を保ちつつも、自然と共存する『有機アスファルト舗装』を実際に施工しながら学ぶ講習会です。

 

 

有機アスファルトとは?

現代のアスファルト舗装に、有機物(ウッドチップ)を混ぜてつくるのが、『有機アスファルト舗装』です。従来の透水性アスファルト舗装は、強度は十分なものの、透水機能が年数とともに劣化したり、固く転圧することによる表層の根上がりなど、いくつかの問題を抱えています。

 

 

『有機アスファルト』では各層に有機物を混入することで、植物の侵入を促し、半永久的な透水性を持たせます。

また、適度な緩みを持たせた路盤には、付近の樹木の根が伸び、路盤の根上がりを防ぎ、表層には芝の根が張ります。

 

講師:矢野智徳(杜の学校)

山梨県上野原市 杜の学校 代表 現代土木建築工法の裏に潜む環境問題にメスを入れ、その改善予防を提案。足元の住環境から、奥山の自然環境の改善までを作業を通して学ぶ、大地の再生講座を全国で開催中。

 

 

 

 

日時 3月18日(月) 8:30集合・受付 9:00開始 18:00終了予定

(時間は変更することがございます。ご了承ください)

 

集合場所 ハルニレカフェ  埼玉県深谷市東大沼100−1

 

講座費用 7000円(昼食別)、 見学も可能です。

(※昼食ご希望の方は、ハルニレカフェのランチ別途1000円になります。)

 

持ち物 腰道具、タオル、飲み物など。

また、各所で重機の使用もありますので、各自ヘルメットや安全靴(長靴)等もご持参ください。

 

服装 作業着、雨具、厚手の手袋などあればご持参下さい。

 

タイムスケジュール

 

8時30分 ハルニレカフェ 集合、受付

9時~11時頃 講座開始、自己紹介、座学

座学終了後、外へ移動し実作業。

12時~13時 昼食

13時~17時 実作業 (途中休憩あり)

17時~18時 質疑応答、まとめ

18時解散(時間は延長することがございます。ご了承ください。)

 

定員 30名程度(予定)

 

申し込み

〇参加者氏名 〇住所 〇当日連絡の取れる電話番号 〇交通手段(車か電車か) 

〇領収書希望の方は宛名 〇昼食希望の有無

*駐車場は限りがありますので、できるだけ乗り合わせでお越しください。

 

 

 

以上を明記し、以下のメールかFAXにて受け付けます。

info@chuou-engei.co.jp

FAX 048-584-0868

 

 

 

締め切りは3月15日(金)まで(定員になり次第、受付は終了させて頂きます)

*ご不明の点がありましたら、メールか、担当の水谷までお問い合わせください。

埼玉県大里郡寄居町用土2308-2  担当:中央園芸 水谷(080-3019-6097)

 

 

幼い頃、僕は日本地図を見るのが好きな子供でした。

 

日本の県名や都市名から始まり、その土地の観光地や名物など・・・

学校の社会の教科書や、父親の持つ日本道路地図を眺めては、

「こんなところに行ってみたい!、ここはどんな景色だろう・・・」

など、いつの日か日本中を旅したい!と想像を膨らましていました。

 

学校の科目で言うと、「地理」が好きで、中学、高校と地理だけは得意で、大学は地理学専攻のある学校に入学しました。

大学3年の夏、いよいよ念願だった「一人旅」に行くことを決意!

当時流行っていた、「そうだ、京都行こう!」というキャッチコピーに影響され、東京から大垣行きの夜行列車に乗り、京都に行ったのが最初の一人旅でした。

 

大学の卒業旅行は、当時の友達3人と北海道へ。

何日に出発するか?

という話になった時に3、人の予定が合わず一緒に出発することができないことが判明。

だったら、現地集合にしたら、ということで日本最北端の宗谷岬へ現地集合、

という、僕が考えたありえないツアーを決行。

東京からそれぞれが電車で北上し、北海道を目指す。

 

僕は、当時住んでいた狛江(和泉多摩川)のアパートを夜出発し、その日は宇都宮で終電。

仕方なく、駅で初の野宿を決意。

確か2月下旬という寒い時期だったと思います。

どこで寝たらよいのか?しかしながら寒い・・・。

 

何かのTVで新聞紙を衣服の中に入れると、セーター1枚ほど暖かくなる効果がある、という事を思い出し、新聞紙や段ボールを構内で探してみる。

するとその姿を見たホームレスに、「こっちに来ないか?」と誘われる始末。

どうやら仲間と思われたのか。

さすがに、そこは丁重にお断りし、人のいない駅の片隅の狭~いスペースで横になり、始発を待つ事にした。

 

結局、寒さのためほとんど寝る事はできず、始発からウトウトしながら、東北本線をひたすら北上。

福島、仙台、盛岡・・・ 

鈍行列車に乗り、地元の人の方言を聞きながら、夜には雪の青森に到着しました。

 

 

確かその旅行では、宗谷岬(稚内)から網走、知床を周り流氷を眺め、釧路を経由、帯広からレンタカーで襟裳岬まで足を延ばした。

僕はこの時北海道の自然の美しさに魅了され、その後何度か北海道のユースホステル巡り(礼文島、富良野、屈斜路湖など)をする事になった。

 

就職活動では、旅行会社に就職を希望しました。

都内から地元近辺の会社など、数十社にアポを取るものの、就活した1993年頃はバブルも崩壊し、「就職氷河期」という時代。採用ゼロという会社ばかり、中には200倍という倍率の企業もあった。

 

僕は、やむなく旅行会社への就職をあきらめ、埼玉の実家に戻ることにした。

他にやりたいこともなかったので、祖父の営む中央園芸を手伝いながら、バイト代をもらい、一人旅を続けた。

その後、祖父、祖母が亡くなり、僕は自然と家業の植木屋を継ぐことになった。

 

 

 

 

 

あれから、約20年が経過しました・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

今年は大地の再生の活動も本格化。

矢野さんの「屋久島の自然もひどく傷んでいる、何とかしないと・・・」

という言葉に乗せられ、大地の再生講座も世界遺産である屋久島へついに上陸!

僕もそれに同行しました。

 

4月上旬、屋久島での大地の再生講座初日。

大きなガジュマルの下で、矢野さんの解説を聞く。

 

「豊かに見えるこの屋久島の自然も、実は大きく傷んでいる・・・」

 

裏に回ると、このガジュマルの半分くらいが数年前に大きく倒木したという事実を知る。

日本の中でも自然の宝庫と言われる屋久島でさえも、自然が傷んでいる事をこの時実感しました。

 

 

 

2018年、今年は大地の再生の活動でも、様々な地域に行きました。

神奈川県の二宮町や葉山町・・・・    (二宮町の海岸にて)

 

 

 

 

 

また、長野市の個人邸では、地元の方と講座形式の庭づくりも行いました。

 

 

 

 

 

西日本の豪雨災害時には、災害復旧で広島県呉市にも行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、今年は庭づくりでも遠方での仕事が増えました。

 

横浜市の個人邸、環境改善工事。

 

 

 

 

初の関西出張、大阪での庭づくり。

6月に着工し、完成は8月下旬。

片道600km、8時間ほどかかる大阪出張は、計6回に及びました。

 

 

 

 

それから、所属する日本造園組合連合会での行事にも参加。

 

2月は毎年恒例、伊勢神宮での献木行事へ。

 

 

 

 

6月の青年部総会では、山口県へ。

高校の修学旅行で(確か)行った、秋吉台を再訪。

 

9月には長崎ハウステンボスにて、「世界フラワーガーデンショー2018」へ出展。

 

「庭師の価値を高め、世界に発信したい!」との思いを共有する、全国の造園連青年部の庭師が長崎に集結。

旅費や交通費などは全て実費という中、志の高いメンバーが入れ替わり立ち代わり全国から集まり、ひとつの庭を完成させました。

 

 

完成した、「文明開花の茶庭」。

造園的な技術とモダンなデザインを融合させた、新しい茶室を提案。

惜しくも優勝はできませんでしたが、最優秀技能賞を受賞しました。

 

国内や海外で日本庭園を作りたい。

そんな案件があったら、是非ともご相談を!

志が高く、身銭を切れるこのメンバーなら何でもできる、そう感じた長崎でのイベントでした。

 

約20年ぶりの桜島を見に行く。

屋久島の帰り、鹿児島市城山公園から。

 

東京から西鹿児島行きの寝台列車に乗り、九州を周り、鈍行列車で関東まで帰ったのが20年ほど前だったか。

当時は時間だけはあったので、そんなゆったりした一人旅をよくしていました。

 

 

 

 

屋久島、伊勢神宮、長野、仙台、横浜、大阪、広島、長崎・・・

今年は、本当に色んな所に行きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、夢叶ってる!」

 

そういえば、いつの間にか日本全国を旅している自分に気が付きました。

「日本中を旅したい!」と思っていた子供の頃からの夢は、実は叶っていたんです。

 

思いを持ち続けていれば、夢は叶うと言いますが、本当でした・・・。

 

でも、ひとつ予想外だったのは、美しい自然や景色を見たいと思っていたけど、

実際は美しかった自然を再生する活動をしている事が多い。

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃあ、これからの夢(目標)は、何だろう?

 

 

 

来年はもっともっと日本全国を周り、大地を再生したい、庭を作りたい!

いや、海外へも出てみたい!

 

 

 

そんな野望もありますが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どんな過酷な状況の中でも、樹木を植えて、心地よい環境をつくりたい、樹木を元気に育てたい!

 

 

 

 

 

 

 

そして、その技術と知識を自分の故郷の寄居町に、落とし込み、恩返しがしたい!

(写真は、寄居町にある「氏邦桜」 エドヒガンザクラ)

 

 

 

そして、もっともっと地元を、緑溢れる美しい街にしたい! 

 

 

 

(写真は所沢市の八国山緑地、通称トトロの森)

 

 

 

 

 

 

20年かけて、夢は叶いました。

だから、これから20年かかるかもしれませんが、次の夢を実現させたい!

 

そう思います。

 

 

 

 

 

そして、社員、家族・・・

外ばかりに目を向けてしまいますが、しっかりと自分の足元を見つめ直す事も必要だと、近頃はよく思います。

 

外で得た技術や知識を地元に落とし込んでいく。

来年からは、そんな事も考えながら、大地の再生の活動を軸に動いていきます。

 

 

 

 

早速ですが、年末に地元寄居町の「まちタネ」という空き店舗にて、今年最後のイベントを行います。

 

 

盆栽ワークショップ(お正月バージョン)     ~盆栽から学ぶ 大地の再生~  の開催です!

 

お正月に飾れる、ミニ盆栽の寄せ植えづくりのワークショップを開催します。

盆栽の仕組みを知る事で、木々の樹勢回復方法や、庭の適切な管理の仕方などを学ぶことができます。

 

あと、数名ほどで満席になりますが、連絡、報告を兼ねて、告知致します。

 

日時:12月29日(土)  第2回 16時~18時  定員8名ほど 

(第1回 13時~15時 は満席になりました) 

場所:まちタネ (寄居駅南口からすぐ) 埼玉県大里郡寄居町寄居1214-3

*近隣にコインパーキングがございます

参加費  3,000円(制作した盆栽はお持ち帰り頂けます)

*盆栽を入れる袋は、こちらでご用意いたします。

 

寄せ植え盆栽 制作例

 

 

 

 

使用材料

苗木・・・松、竹(笹)、梅、南天、ヤブコウジ、キンズ、百両、寒菊・・・

植木鉢(鉢径10~20cmほど)、景石、苔、化粧砂利(数種類)

 

 

使用する鉢や苗木などは自由にお選びいただけます。

(*小さなお子様でも制作可能です。お子様については保護者1名まで無料。)

 

タイムスケジュール

12月29日(土)

16時00分 集合・受付

16時15分 講座開始、

座学(盆栽の仕組みを詳しく解説します)

ミニ盆栽づくり 講師デモンストレーション

17時  各自ミニ盆栽づくり

17時45分 参加者による作品紹介

18時  片付け・撤収

 

持ち物

手袋などありましたら持参してください。

また、使用する植木鉢の持ち込み可(横幅20cmくらいまで)です。

 

 

申し込み

〇参加者氏名 〇住所 〇当日連絡の取れる電話番号 〇交通手段(車か電車か) 

〇領収書希望の方は宛名 

 

 

以上を明記し、以下のメールにて受け付けます。

info@chuou-engei.co.jp   

締め切りは12月27日(木)まで(定員になり次第、受付は終了させて頂きます)

*ご不明の点がありましたら、メールか、担当の水谷までお問い合わせください。

担当:水谷(080-3019-6097)

 

*第二回目も定員に達しました。受付は終了させていただきます。(12月21日 PM9:00)

 

共催: (一社)大地の再生 結の杜づくり 関東

    株式会社 中央園芸

 

 

 

 

 

 

 

 

以上です。

今年最後のブログになるでしょうか。

 

 

いつも長いブログを読んでいただき、ありがとうございます。

 

思いを持ち続け、そして行動すれば、必ず、夢は叶います!

 

 

今年も残り1ヵ月半。

11月から12月は,植木の手入れに追われる忙しい季節。

弊社のモデルガーデンも、すっかり秋から冬の雰囲気になってきました。

 

今年は、大地の再生の活動や災害復旧などもあり、庭づくりの事はブログにあまり書いておりませんでしたが、

2018年もたくさんの庭づくりの機会を与えていただきました。本当に感謝申し上げます。

 

いくつかの現場を紹介したいと思います。

 

家を新築し、デッキも作った。

でも夏、暑くて外に出られない・・・という依頼。伊勢崎市、D邸。

 

夏は容赦ない日差しが、デッキから室内にも降り注ぎます。

 


 

施工後。

デッキの前に7~8mクラスの大きなコナラを植栽し、デッキを木陰に。

奥に見える駐輪場は、草屋根にしました。

 

 

木漏れ日が降り注ぐ、気持の良いデッキになりました。(お客様より、写真提供)

          

 

 

夜の景色も美しい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続いて、さいたま市G邸。

 

施工前は、雪の風景ですが・・・

庭の幅が3~4mと狭く、隣家との視線が気になってしまう。

 

住宅密集地ではよくある事です。

1階部分は外構フェンスなどで目隠しができても、さすがに2階の窓までは目隠しはできません。

 

 

そんな時は、木を植えましょう!

高さのあるシラカシ、樹高は5~6mほど。

 

 

 

完成。

敷地両側に植栽をし、真ん中には小道を。

2階からも常緑樹のシラカシが、お互いの視線を緩和します。

 

 

 

 

 

それから、最近多いのが、ホームセンターの物置では何か物足りない、雑木の庭に合う物置きがない。

という事で、物置も作りました。

 

焼き板仕上げ、1坪サイズ程の小さな物置きです。

 

 

 

リビングから繋がる縁側。

焼き板の縁側と自然石の靴脱ぎ石。

 

 

 

この狭いスペースでも森の雰囲気に!

よくある住宅密集地の問題も、樹木が解決してくれます。

 

 

 

 

 

 

 

続いて、既存の庭をつくり直す、リ・ガーデンの依頼。

数年前に庭を作ったが、樹木の調子がいま一つ。

植えた木も何本かが枯れて、庭のバランスが崩れた・・・。

 

庭の中をよく観察すると、やはり周囲をコンクリートや駐車場などで囲まれ、土の中の空気と水の動きが悪い。

 

ということで、庭の動線も修正しつつ、水脈整備を行うことに。

植栽地に沿って、コルゲート管を走らせて、

 

炭や枝葉を入れ、水脈整備を行いました。

 

 

既存の浸透桝に庭の外周、2方向からのコルゲート管を集結させました。

 

 

ということで、既存の樹木や下草も一旦掘り取り、リ・ガーデン。

 

施工後。

植栽の配置を変えて、園路は歩きやすいように、固まる土で施工。

土留めの石や洗い出しの砂利は、この庭にあったもの。

あるものを再利用、川越市、S邸。

 

 

 

 

 

 

 

 

もうひとつ、リ・ガーデン、同じく川越市T邸。

 

家の増築に伴い、庭を作り替えたい。

 

 

庭に転がっていた石材を、何とか生かせないか?

 

 

 

 

増築後、家の中や新しいデッキから良く見える、この角地のスペースを生かしたい。

 

 

完成。

既存の石材やつくばいは配置をしなおし、灯籠は旦那さんの実家にあったもの。

低い御簾垣(みすがき)は、地際を開けて、風通しも確保!

青竹の筧(かけひ)からは水が落ち、つくばいの下は大きな点穴になっています。

 

思い切って和の空間にリ・ガーデンしました!

 

 

 

長方形の切り石も庭にあったもの。

直線的だった園路は、緩やかに蛇行させました。

 

 

 

 

 

 

続いてアプローチ付近、施工前。

 

直射日光の少ないこのスペースには、赤芽ソロやシャラノキ、それから既存のモミジを移植。

足元はスッキリとしつつも、立体感のある植栽に。

 

 

 

そして、今回は初の試みを行いました。

こういったモダンな植栽の下草は、お客さんの好みやニーズについていくのはかなり難しいです。

我々が下草を植えようとすると、どうしてもセキショウやヤブランなど地味な山野草に偏ってしまいます。

 

 

 

 

 

ということで、低木や下草は「花思草」の瀬沼泉さんにお願いしました。

中高木は我々が植えて、あとはおまかせする、というパターン。

 

 

 

フラワーアレンジも得意な瀬沼さんのアイデアで、

剪定したオリーブの枝を使い・・・

 

玄関の飾りつけに!

こういう造作は男にはなかなかできません。お客さんにも大変喜んで頂きました!

 

 

 

最後にもう2件!

 

今年は遠方からの庭の依頼がありました。

 

 

横浜市、M邸。

可愛らしい白色の建物が印象的なお宅。

 

ここもかなりの住宅密集地。

 

周囲を住宅やコンクリート擁壁に囲まれ、敷地内は大きな四角い植木鉢のよう。

空気と水の停滞は草を暴れさせ、やぶ蚊も多く発生します。

 

 

ぐるっと敷地外周にコルゲート管を通し、水脈整備を行います。

 

 

 

 

 

市販のデッキも柱は半分腐りかけていました。

 

デッキを一旦移動して、デッキの下にも水脈を通します。

デッキ下をコンクリートで固めるよりも、この方が材木も長持ちし、何よりも下に風が抜けて心地よい!

 

 

 

 

 

既存の樹林帯は、風の剪定をして、程良く風が通る空間に。

剪定し、水脈を通す事で、やぶ蚊も減ったようです。

 

手強い草地だったスペース。

 

 

水脈を通し、ウッドフェンスを施工します。

 

 

水脈を守るように、木々を植栽。

動線は直線ではなく、蛇行させ、風の動きを緩やかに。

 

 

 

ということで、完成!

 

 

 

最後は、初の関西出張、大阪府堺市O邸。

 

 

 

 

 

雨が降れば水が溜り、

 

乾燥すると、カチカチの固い土に。

 

関西独特の真砂土の土壌に、粘土が混じる。

造成し、固く転圧された土壌は、水はけは悪く、生き物の気配もありません。

お施主さんは、地元の造園業者に色々と相談しましたが、「全部土を入れ替えないと植栽は無理!」と言われたそう。

 

 

ということで、片道550kmの大阪まで庭づくりに行く事に!

 

 

 

土の中を掘って見ると、出るわ出るわ、

グレー色をしたグライ土壌がたくさん出てきました!

 

これはもう土中に空気が通っていない証拠。

 

 

他の現場同様に、敷地内に透水管を通します。

 

コルゲート管を通した後は、炭や枝葉を組み込んでいきます。

 

水脈の最終地点は、この敷地内で一番低い角地に設定。

 

道路の側溝まで水脈をつなげたいところでしたが、あまりのコンクリートの厚さに断念し、

角地に大きな点穴を開け、市販の浸透桝で仕上げます。

 

 

 

 

遠方での工事でしたので、2~3か月と時間がかかりましたが、何とか無事に完成しました!

 

 

アプローチは、木々のトンネル。

 

 

 

駐輪場と、固まる土の園路。

外構の造作物は、お施主様のリクエストで白色に統一しました。

 

 

 

 

 

 

水脈資材は地元大阪の方に資材を提供していただきましたが、植栽樹木は弊社圃場からすべて搬入。

真夏の工事で、樹木も多少痛みましたが、手強い関西の土壌にたくさんの木々が植えられました。

今後も月日を掛けながら良い空間にしていければと思います。

 

 

 

 

 

ということで、昨日の現場、群馬県伊勢崎市。

現代の空気と水の停滞する住宅環境では、土中の環境改善は不可欠です。

ブログでは書ききれませんが、どこの現場でも土中の水脈整備は必ず行っています。

 

どんな過酷な環境下でも、木を植えて元気に育てたい!

 

 

今後も今年作庭した庭の経過を観察しながら、そんなノウハウを蓄積していきたいと思います。

 

 

 

 

まだまだ今年も木を植えます、植木の手入れもお待たせしております。

年内も全力で駆け抜けたいと思います。

無事に年を越せますように・・・

 

こんばんは、押田です。

日本中で自然災害が多く発生するようになりました。

 

今年7月から2か月の間に、西日本豪雨災害、先日の関西(大阪)での台風21号の被害や、北海道胆振東部地震・・・

被災された皆様には、心よりお見舞い申し上げます。

 

また、埼玉県熊谷市では、この夏41.1℃という観測史上最高気温を更新。

都市部では、ヒートアイランド現象が起こり連日の熱帯夜、また、異常に熱せられた地面からの上昇気流で積乱雲が大きく発達し、各地で突発的にゲリラ豪雨をもたらし、街に洪水が起こる。

 

自然災害が発生すると、50年に一度の記録的豪雨だとか、地球温暖化、異常気象だから・・・

という言葉で片付けられがちですが、

なぜ起こったのか?これを防ぐにはどうすればよいのか?という事はあまり検証されていません。

また、我々に出来る事はあるのでしょうか。

 

 

 

7月上旬は、西日本を中心に豪雨災害が起こりました。

僕は、大地の再生のメンバーが広島県に在籍していたこともあり、8月1日の夜、重機(ユンボ)を積んで、トラックで走る事12時間、急遽広島へ向かいました。

 

ニュースでも度々放送されていましたが、今回の西日本豪雨災害は広島、岡山、愛媛、福岡など、西日本の広範囲に及びました。

 

我々が向かった、広島県呉市安浦町中畑地区は、行政の手が届かず、1ヶ月ほど放置されていた地域でした。

 

 

 

 

現場に行ってみると、土砂や流木が散乱し、どこから手を付けてよいのか分からない状態。

(一社)大地の再生 結の杜づくり 矢野智徳氏の指示を仰ぎます。

 

 

 

土砂や瓦礫に埋もれてしまった今回の現場。

土砂は1階の上部まで堆積し、泥水が停滞、1ヶ月近くもそのままで、悪臭を放っていました。

 

 

 

 

 

重機を使い、土砂を建物際から掻き出していきます。
 

 

 

 

このような災害現場では、パワーショベル(ユンボ)がとても役に立ちます。

この現場では4台の重機がフル稼働、

埼玉から持参したシートモッコで、何度も土砂を吊り上げました。

2日間で約50㎥ほどの土砂をかき出したでしょうか。

人力では途方に暮れるような作業も、重機がある事で可能になります。

 

 

 

今回被災した民家ですが、家際に植えられていたカイズカイブキの生垣が、土砂やガレキを最後の最後で食い止めていたようです。

もし、生垣がなかったら、被害は大きく拡大していたことでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回の災害現場は、集落の上部の山から土砂崩れが起こり、四つのため池が崩壊したという状況でした。

 

かつては水を抜き定期的に行われていた、ため池の掃除も、水田の利用が減るにつれて、ほとんど行われなくなったそう。

池の底には、土砂が溜り、大地との呼吸も著しく失われてしまったようです。

 

「昔のため池は青かった(きれいだった)、よく池で泳いで遊んでいた・・・」と矢野氏。

今では考えられないような話しです。

 

かつてのため池は、適度な緩み(抜き)があり、水の入りと出のバランスが取れていたという。

しかしながら、ダムのように水を満杯まで貯めすぎる現代のため池の構造が、被害を大きくしたのではないか、と矢野氏は推測しています。

 

 

 

ため池が満水になると、周辺の山の土の中にも水が浸み込み、山が保水できる水の量は少なく限られる。

そこに大雨が降る事で、土の中の水分量が飽和状態になり、山が崩れやすくなるという状況。

 

 

 

 

河川の水を大きく貯めるダムや、谷筋によく見られる砂防ダムなどの構造物があることでも、表面的な水の流れだけでなく、地下の水脈や気脈は大きな滞りを生じます。

 

自然は空気と水の流れを停滞させる不自然なものを破壊し、流れを円滑にしようと作用します。

それが土砂崩れを起こす事で不自然な地形をリセットし、新たに安定した自然地形をつくる。

 

また、山から海まで続く、自然の空気と水の流れを止めれば止めるほど、その大きさや力に比例し、崩壊した時のエネルギーは大きくなります。

時より起こる自然災害は、大地の呼吸の滞りを修正する一つのメッセージと捉える事もできます。

 

 

 

 

 

 

 

 

北海道厚真町(読売新聞本社へり)9月6日撮影。

北海道胆振東部地震の後の写真です。

地震の影響で、今までに見た事もないような大規模な土砂崩れが起きました。

 

 

 

この山々は、杉やヒノキなどの人工林が多いのでは、という情報がありました。

「早く間伐をしないと、いつかは崩壊する」と言われている人工林の森。

地震の規模の問題もありますが、崩壊しやすい状況をつくってしまった事もあったように思います。

 

 

 

 

埼玉県毛呂山町、真っ暗で、下草の生えない人工林の森。

 

 

 

僕の母親の実家にも、放置された人工林(ヒノキ林)が5ヘクタールあります。

 

50~60年前に雑木林(広葉樹林)を開墾し、スギやヒノキを植林したものの、間伐(手入れ)ができなくなり放置された人工林は、林床に光が当たらず、下草も繁茂しません。

 

 

このままでは、山の崩壊を待つだけ・・・・

そんな状況を知り、3年前からきらめ樹間伐というのをやってきました。

 

 

初めてのきらめ樹作業。ヒノキの皮をむき、立ち枯れさせます、平成27年6月。

 

 

1年半が経過、自然乾燥させたヒノキを伐採しました。

 

 

 

 

 

 

弊社社員の濱田君が軽々と丸太を担ぎます(濱田君が怪力という訳ではありません・・・)

自然乾燥させた丸太は、水分が抜け、本来の重さの5分の1程度になるといいます。

 

 

 

しかしながら、このような人工林の山の保水機能は低く、生き物の気配もない。

本当にこの山は再生できるのか?

半信半疑でしたが、とにかくきらめ樹間伐をやり、3年が経過しました。

 

 

 

 

 

今年の9月8日(土)、久しぶりに毛呂山を訪れました。

 

間伐をして、光の当たった空間には、実生の木々や下草が繁茂していました!

アラカシ、モミジ、ヒサカキ・・・

暗い森の中の、まるでオアシスのような光景でした。

 

多様な樹木が成長することで、森は本来の保水機能を取り戻し、土砂災害にも強くなっていきます。

また、山里周辺のイノシシ被害で悩む農家にとっても、餌を供給する本来の森に戻してあげる事で、問題は解決するのかと思います。

また、伐採した丸太は、菜園の土留めにしたり、丸太小屋の柱にしたり、製材しウッドフェンスにしたり・・・ 

造園工事の中で、様々な使い道があります。

そう考えると、この人工林は宝の山、造園資材の宝庫でもあります。

 

 

 

 

この日、毛呂山周辺できらめ樹の活動をしている、フォレスターズ プラスの方ともお会いしました。

今後もきらめ樹を続け、お互いに協力しながら災害にも強い森をつくる!

この現状を打破していく事を約束しました。

https://forestersplus.com/index.html

 

 

 

 

 

 

 

北海道厚真町の写真に戻ります。

 

大地の再生視点から見ると、もうひとつ気になる事がありました。

 

 

それは、山と平地の境に走る、1本の道路。

 

水脈の整備をする時に、とても重要だといわれるのが、地形の変換点である、山と平地の境界のラインです。

この水脈の要といわれるラインに、道路が走る。

 

「こんな道路で・・・」と思いますが、

山から海へと続く空気と水の流れを、1本の道路が塞いでいきます。

 

あの緑豊かな屋久島でさえも、1本の外周道路が長い年月をかけて、少しずつ木々の樹勢を後退させていました。

 

 

 

土中の水脈・気脈と人の血管はよく似ていると言われますが、

人の体に例えていうなら、

 

自分の手首を掴み、親指で血管をグッと押さえる。

すぐには影響はないけど、仮にこれが1時間、1日、1年経ったらどうなるか?

 

おそらく、手のひらの色が変わり、気分が悪くなる。

そして、手から、頭、そして胸から足の先まで、体中に悪い影響は連鎖していく・・・。

 

親指は1本の道路

これが広い道路だったり、巨大な構造物だったり、地中に大きく負荷のかかる構造物は、どうしても土中の水脈を塞いでしまう。

 

でも、この親指の負荷を軽くすることで、体全体の血液の流れが戻る。

砂防ダムやコンクリート構造物がダメなのではなく、だったら負荷を軽くする造作を加えてあげればよい

それが、点穴であり、通気浸透水脈という手法。

「空気と水の流れを停滞させない」

その視点があるかないかで、水脈の滞りは防げるはずです。

 

 

 

 

 

 

話しを広島に戻しますが、

 

崩壊した棚田の上部から、集落を見下ろします。

 

ため池から集落まで繋がるコンクリートの水路は埋もれてしまいましたが、山からの水は新たな流路を探し、小川となって流れていました。

この風景をよく観察すると、土と石と木の世界。

元々は野山にあるもの。

転がり落ちた石や流木、土砂は場所や形を変えただけ・・・・。

小川は人が造作することもなく、自然と蛇行しながら流れていました。

 

もしこの土地を棚田に戻す必要がなければ、この自然にできた地形を壊す必要はないのかもしれません。

 

自然の野山では、木々の落ち葉は地面に降り積もり腐葉土となり、寿命を全うした木や台風などで倒れた木は、時間をかけながら土壌に還る。

石が転がれば、転がり落ちたところで、また土砂を堰き止める役目をする。

そう考えると自然界の中に「ゴミ」は存在せず、すべてを受け入れながら循環する仕組みになっています。

 

 


 

 

集落の建物周りの土砂のかき出しが一段落し、我々は集落の反対側の棚田に移動しました。

 

こちらは水路の橋が土砂や流木で詰まっていました。

 

矢野氏によると、水路の橋が土砂や流木で詰まることで、ここがダムやため池のような状態になる。

水が停滞し、徐々に水が上流部まで達し、土の中の水分量も飽和状態となる。

そして、一定の限度を超えた時に、土砂崩れが起きたのではないか。

 

先程例えた、手首から親指を外すように、水脈を詰まらせたこの橋が、一定の負荷がかかった時に外れたり、水を逃がす仕組みがあれば、被害は最小限で済んだのではないか、と矢野氏は指摘しています。

 

しかしながら、ここから復旧をしなくてはいけません。

 

一般的に災害復旧というと、これらの土砂や流木をゴミとして処分し、元通りにしていきます。

しかしながら、これらの全ての瓦礫を片付けるという事は、やはり膨大な費用と時間を要します。

 

今回は、所属する(一社)大地の再生 結の杜づくりとして、これらの散乱する瓦礫を全て処分するというやり方ではなく、その場その場で活かしながら復旧作業を行うことを、提案しました。

 

 

大地の再生メンバーである呉市在住の下村京子さんや松田久輝さんという地元のコーディネーターの方が繋ぎ役となり、地元の自治会長さんにお話しをし、今回の災害復旧が実現しました。

 

 

丸太は杭として活用し、石や流木で土留めをつくる。

「持ち込まない、持ち出さない」

自然界のように、ゴミを出さずにその場で活かす。

 

土砂は枝葉と程良くブレンドし、仮設の道に。

土砂の中に枝葉を混ぜることで、水はけも良好になる。

 

すべては、土と石と木を組み合わせ、あるものを活かす!

 

 

 

 

 

 

赤茶色した石州瓦の民家と、棚田が美しい集落。

瓦礫の中をよく見ると、まだまだ活用できるものがたくさんありました。

 

建築家や大工さんがいれば、土砂で流された民家の材料(柱や梁・・)を使い、物置小屋や仮設の家が建つかもしれません。

林業関係者がいれば、木材粉砕機を持ち込み、大量の流木や丸太をウッドチップにして、埃っぽい庭先や仮設の道路に敷く事もできます。

他にも、流木や丸太を木炭や薪にすることはできないのか、

樹木の根っこは、土留めにも使える・・・。

そう考えると、ここから持ち出すものはあまりないのかもしれません。

 

 

 

 

 

今回の現場では、コーディネーターである松田さんの呼びかけにより、地元の方にお昼ご飯を作ってもらいました。

また、「どこか痛いところはありませんか?」と、マッサージをしてくれる方も集会場に来られたり、

近隣の機械の整備士さんは、酷使するチェーンソーの修理や新品の刃を持ってきてくれたり・・・、

 

地元の方々も、出来る事をやり、皆で被災地をサポートしていました。

 

 

日本中で災害が頻発している昨今、人手や予算にも限界があるように感じます。

 

人々が自然の摂理に沿った考えの元、「あるものを活かす」という考えの災害復旧が今後望まれます。

 

そして地形を読み取り、重機を使い、土と木と石を組み合わせながら、風景や暮らしを元通りにしていく・・・

 

これは普段庭づくりでやっている事と同じではないか。

我々造園屋(庭師)だからこそできる新たな使命、日本の風景や風土を再生し、守っていくのは、造園屋や庭師たちなのだという事をこの現場を通して確信しました。

 

 

 

 

以上でブログは終わりですが、ブログを読んで頂いた方に、いくつかお知らせがあります。

 

 

 

 

 

 

まずは、(一社)大地の再生 結の杜づくり 緊急支援のお願いです。

ブログにも書いた、「あるものを活かす」という主旨の元、広島県呉市や尾道市因島、愛媛県宇和島市などで災害復旧ボランティアを行っていますが、活動資金の支援をお願いしております。

 

支援して頂ける方は、お振込みと共に、事務局までメールをお願い致します。

後日、災害レポートをお送りさせて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

次に、中央園芸の大地の再生講座のご案内です。

6月に続き、9月27日(木)に弊社にて大地の再生講座を開催します。

土砂災害の現場でも、土中の空気と水の視点の大切さを強く実感しましたが、

講師の矢野智徳氏も、「できるだけこの技術と視点を、定着させたい」と話しており、2~3か月ごとの定期的にこの講座を開きたい、と話しております。(*一般の方でも参加できます)

 

 

最後は、同志でもあり、尊敬する千葉の高田造園設計事務所さんが登壇する、シンポジウムのご案内です。全国的に問題となっている、メガソーラーについてのシンポジウム。「山の神様、お願いだ。」

 

昨今の豪雨災害の時も、山を切り開いて設置したメガソーラーが崩れるという事例が多々あるようです。

今後、増え続けると予想される土砂災害をさらに誘発する前に、取り返しのつかない大規模な造成を今一度考えなおす必要があります。

これは、自然エネルギーや太陽光発電を否定するものではなく、あまりにも自然の摂理を無視した造成や開発に、警鐘を鳴らすものです。

 

参加費は無料!10月の過ごしやすい季節、長野県茅野市に是非足を運んでみて下さい!

 

 

最後に、中央園芸からスタッフ募集のお願いです。

弊社事業の拡大により、一緒に働いてくれるスタッフ(社員、バイト)を募集いたします。

興味のある方は、メールにてご一報ください。

 

 

以上、ブログの更新に間が空いてしまいましたが、今回も長いブログにお付き合いいただきありがとうございました!