今回は、単発の読み切りです♪
状況は…タイトルから察してください(^_-)-☆
*【妄想Zone】は、毎回読み切りの超短編セクゾ小説です。
「もし、こんな恋愛ドラマをSexy Zoneのメンバーが演じたら…?」なんて思いながら書いてます♪
(佐藤勝利くん多め)
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【ぴろーと~く♡】
「耳障りのいいその声が、好きだと思った」
オレがそう言ったら、君はキョトンとした顔をした。
《私のこと、気になったキッカケって何?》
君からのその質問に答えてみたけど、君にはピンとこなかったらしい。
だから、『あの日』のことを説明した。
「あの日は、なんかすごく疲れてたんだよね。
そしたら、帰りの車の中でラジオが流れてきてさ…
そのパーソナリティーの声が、なんかこう…すごく『いいな』って思ったんだ。
それが君だった。…ってわけ」
「…え?おわり?」
「うん、おわり」
君は、「もっとないの~?」とクスクス笑った。
「じゃあ、私は『声だけ』ってこと?」
「んなわけないじゃん!」
オレは、君をギュッと抱きしめた。
君の白くて滑らかな肌は、柔らかくて抱き心地がいい。
「なんか、夢みたいだな…」
思わず、口からそんな言葉が出た。
君のことを知ったところで、オレにとって君は『テレビの向こうの人』だった。
ま、オレも『テレビの向こう』で仕事をしてるんだけどさ。
まさか君とこんなふうになれるなんて思わなかったから、「これは夢なんじゃないか?」って…不安になる。
「夢じゃないよ♡」
オレの耳元で、君が囁いた。
「ラジオの時の方が、いい声だな~」
オレがふざけて言うと、「自分はどうなの?」と君は頬を膨らませた。
「オレ?オレはどっちもイケてるし。ほら、耳貸してみ…」
オレは、君の耳にそっと呟いた。
「もっかい、する?」
君は、「バカ…」と言いながらオレの胸に顔を埋めた。
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目を覚ますと、寝室は朝日ですっかり明るくなっていた。
オレは、隣に眠る君に抱きついた…つもりだった。
「…あれ?」
ベットの隣を触ってみたけれど冷たい。
夕べのことは、本当に夢だったのか?
そんな不安にかられ、寝室を飛び出した。
すると、キッチンから物音が聞こえてきた。
「パン、焦がしちゃった…」
キッチンに入ってきたオレを見て、君は気まずそうな顔をした。
見ると、少し焦げたトーストが皿に乗せられている。
「ごめんね、これは私が食べるから…」
「いいよ、半分こしよ」
君の声を遮って、オレはトーストを半分に切った。
そして、半分に切ったトーストを両方とも君に渡した。
『半分こなのに、なんで全部渡すの?』
君の目は、不安そうだ。
「あ~~ん」
オレが口を開けると、ようやく君は弾けるような笑顔を見せた。
焦げたトーストは、苦いのにやたら美味しかった。
(fin.)
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以上です。
実は、今回の話は、とある『診断メーカー』のお題に沿って書いてみました♪
★【妄想Zone】(物語)の一覧も貼るので、よかったら他の話も読んでみてください(^_-)-☆