いままで在籍した管理屋稼業も、同じ会社で仲介も行っていた。
(「専業管理屋」は、かなり珍しい)
その中で、ほぼ全社に多少はあった誤認識パターンとして、「外国人でも白人はOKだが有色人種はNG」。これが案外根強く、駆除に苦労した。
「外国人の4割が入居拒否を経験 法務省調査」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201703/CK2017033102000259.html
憶測だが、法務省が簡単に捕捉できる外国籍(外国人)だと、何となく西欧系が多くなりそうな気がしてならない。
実質「移民」として日本に根付くつもりの外国籍の人は、連れを含めアジアを中心とした有色人種が多いと思うのだが、それで4割はあり得ない数字に思えてならない。
私自身は、私と全く同じ肌の色とはいえ外国籍の連れを持つ立場なので、管理屋ともしてなるべく円滑に入居して貰いたいが、中々理解を得られにくい点があることも確か。
騒音と共にクレームになりやすい「ゴミ出し」を例にしても、台湾のゴミ収集車は20時頃でも普通に走っている。というか、朝は収集に来ないらしい。
共働きが当たり前、決まったライフスタイルなど無いので、よくよく考えれば「ゴミは朝に出すのが当然」という方が変なのだが、それを変えていこうとするのは諸々の問題を抱えてしまうので非常に難しいだろう。
しかし、台湾はまだマシな方らしく、そもそも収集の制度が無い、あっても出し方が日台以上に違う国は幾らでもある。OECD諸国の制度比較まで行ったことはないものの、話を聞く限り日本より厳格にルールを決めている国は、多分ない。
にもかかわらず、賃貸人から「西欧系はOK、アジア系NG」などと、差別としか言えない注文がつくことも決して珍しくはない。西欧系はステータスなのだろうか?
入居直後からゴミを出すというよりばら撒き、1度も家賃を払わず追い出した賃借人は、思い切り西欧系のイケメンだったのだが…
今後、在日外国人は今後増えてくる=家を探す者も増えるであろう中、賃貸人の考えを改めさせるには賃借人の行動から察してもらうより他に方法はない。
ただ言葉で「差別になりますよ」と言ったところで、個人資産なので縛りをかけること自体にSTOPはかけられない。
ゴミだけでも各国多種多様、むしろ日本程厳格な方が珍しい。それを前提に賃借人へレクチャーしなければならず、その役割は管理屋が担うところだろうが、果たしてそれを徹底している業者はどれだけあるのだろうか?
契約条項を飛ばし読みして、とりあえず住まわせてしまう同業管理屋には、「自分で自分の首を絞めてますよ」とご注進したいところ。