セルトレイ育苗した黒大豆株は欠株もほとんどなく,このところの虫食害を受けながらも,生育は順調で黒大豆圃場らしくなってきている。
他方,黒大豆播種圃場は欠株が多く,気恥ずかしい状態だ。手押し播種機による一条1粒蒔き又は2粒蒔きでは,発芽率に大差がないように思われる。しかし発芽確率では,2粒蒔きが高率と考えていたが,予想に反した結果となっている。
黒大豆は,播種時の「へそ」部位の向きで発芽率が大きく異なるという厄介な性質がある。「へそ」部位は下向き播種なら発芽率は高いが,上向きや横向きでは著しく発芽率が低下する。したがって,2粒蒔きの場合でも,「へそ」部位が共に上向き又は横向きだと,発芽しなかったり,発芽が大幅に遅れてしまうことになる。3粒蒔き以上したいところだが,播種機では2粒点蒔きが限度だから諦めるしかない。補植できればよいのだが面倒だ。遅ればせでもよいので,発芽してくれることをかすかに期待している。