昨日終演したかもめ。
わたしは観劇サポートで関わらせていただいたので、
稽古場での通し稽古、GP、そして本番と計3回観せていただくことが出来ました。

新国立劇場フルオーディション企画第一弾。
もちろんわたしも受けましたが、
全く自分の芝居が出来なくて撃沈。
オーディション会場に入っただけで緊張で身体が重くなって、倒れこみそうだったなー。
死ぬほど落ち込みましたが、これが自分の今の実力なんだなと痛感しました。
トラウマになるくらいのオーディションだったので、
かもめの観劇サポートをやるのが決まった時は正直複雑でした。
通し稽古も観に行きたくなーい、と思ってたのですが笑、通し稽古で、オーディションで選ばれた俳優さんたちが活き活きと、そりゃあもうキラキラと演じている姿を観て感動。悔しい気持ちになるかな?
と思っていたけれど、もうそんなこと忘れちゃうくらいステキだった。そして心から憧れました。 

かもめの物語も、そっか!こういうお話だったんだ!
と自分一人で本を読んでいたときには気付かなかった発見がたくさん。

オーディションに本気で挑んで、何度も何度も台本を読んだからこそ見えてきたものもたくさんあって、
すごく悔しい思いをしたけれど、受けて良かった、
観れて良かった、観劇サポートとして関われて良かった。と心から思いました。

面白かったのが、あ、チェーホフが舞台にいる!!と感じられたこと。通し稽古とGPの時は一瞬だったけれど、本番では一幕から四幕までずっとチェーホフの魂みたいなものが舞台にいて、いや、あって、なのかな、登場人物のセリフをチェーホフ自身が喋ってるような錯覚に何度も陥りました。何言ってんだ、頭おかしくなったんかって感じですが、「かもめ」は作家の魂が、チェーホフの魂が宿っている作品なんだと痛感しました。

何より作品を楽しめたのが嬉しかった!
有名人やアイドルが主演する舞台は、作品を観ることよりも、有名人やアイドルを生で観ることが優先されるような気がしていて、わたしのように作品の世界を楽しみたいという人間には違和感があったのです。


↑演劇評論家、内田洋一さんの書いた記事。
まさにわたしが感じていたことが書かれてます。

何よりこのフルオーディション企画。
わたしのような無名の俳優にもチャンスがもらえるのが嬉しい。かもめはダメだったけど、反応工程もダメだったけど笑 でもこの企画が続く限り挑戦したいと思います。

わたし、M-1グランプリとか芸人さんの賞レース観るの大好きななのですが、
新国立劇場のフルオーディション、
俳優界のM-1グランプリみたいに思ってます。笑

がんばろう!わたし。
次は絶対に出演者として舞台に立てますように!