遊京改め入船亭扇白真打披露興行(2025年12月27日・深川江戸資料館)

無事公演終了しました。

ご来場のお客様には改めて御礼申し上げます。

お仲入りを挟んで4時間半の長丁場。その上超豪華メンバー。

幕が上がるまでの緊張も幕が上がると華やかさになります。

扇白は後ろ幕を二種類用意して良い雰囲気の中で開幕。

開口一番は三遊亭げんきさんで元気に「一目上がり」。

二番目は新真打扇白の兄貴、入船亭扇蔵師匠。

弊社でこの扇蔵の真打披露を行ったのが丁度10年前です。

早いものです。「悋気の独楽」。

ついで立川龍志師匠に「鰻屋」。これはリクエストしました。

いつぞや酒席で(酒席で話をすることばかりだが)談たまたま「鰻屋」に

及び、「鰻の動きに音を付ける(ニュルン)工夫は談志が最初だ!」

と伺い、じゃあお願いしますとなったのです。

肺病の鰻や大仁田の鰻が出てくる爆笑編。そのクライマックスを

ご覧いただきましょう。

扇白の師匠、入船亭扇遊が「天狗捌き」。

この日はいつもより派手でした。美声で華麗な高座。

第一部が終了。30分のお仲入りとなります。

仲入り後は瀧川鯉昇師匠の「時そば」。

ご存じの方はご存じの鯉昇版です。

出からして爆笑を呼び込む、全てに計算が行き届いた怖い師匠です。

次いで、寶井琴柳先生の講談で「徂徠豆腐」。

これは先日某所でお会いした時に、「コレで行こうと思います」

と仰った出世物語。あくまでも世話講談で演じてくれました。

豆腐屋を増上寺出入にしない等の細かい配慮。

この読物は伯龍もしょっちゅう(数少ない営業の仕事の時は必ずコレ)やっていて

耳にこびりついております。芦州→琴柳系と

のやり方の違いを楽しく聞けました。

三遊亭好楽師匠が「胡椒の悔やみ」。

好楽師匠も若き日に扇白の大師匠である先代入船亭扇橋師匠から

多くの噺を教わっており、そのご縁でご出演をお願いしました。

この噺は今や結構珍しい部類に入りますが、好楽師匠は

好んで掛けられます。明るく楽しい高座。ここで二回目のお仲入り。

口上の前に全員集合。圧巻の豪華メンバーです。

ダークダックス風にに決める好楽師匠。

第三部は扇白真打昇進披露口上。やはりこういう儀式は思いっきり豪華にやらないと

恰好が尽きません。壮観・眼福としか言いようのない舞台面。

「今や一本締めが主流になってしまったが、やはり三本締めなきゃ。三本締めはヤクザ業界と

落語界だけ」と好楽師匠の音頭で三本締め。発声が聞こえるよう。良いですねえ。

鬼才笑福亭たま師匠は京大卒というご縁だけでお願いしました。

今回は自作の「憧れの人間国宝」。鳴り物も入る華麗な一席。

続いて寄席の至宝ともいえる柳家小菊師匠。

こういう品の良さ、腕の確かさを平気で聴けるのが寄席の凄さだと

思います。笑顔も素敵。

お待ちかね、遊京改め入船亭扇白。

何をやるのかな?と思ったら「御神酒徳利」。

最近よくやっていますが、この長編ロードムービー的な

作品を淀みなく流れるように演じていてとても感心したものです。

今日も充実の一席。この日は朝から不機嫌そうな顔をしていて、

柄にもなく緊張してんのかな?思いましたが、

何でも前日が落語協会の納会だったそうで、

扇遊師匠から「お前酒臭いぞ!」と言われていたほど呑んでいた

らしいんですが、高座は最近の充実ぶりを存分に聞かせてくれました。

使いたくない言葉ですが、いわゆる扇白の「ニンにあっている」噺です。

座布団を外して挨拶するのは先代扇橋師匠譲り。

最後は幕内で手締め。ご来場に御礼申し上げます。

今後とも扇白をご贔屓にお願いします。