2024年12月7日土曜日は、『感謝!人間国宝京山幸枝若独演会大阪編』。
グランドサロン十三(十三のグランドキャバレー)
にて賑々しく開催し、無事公演終了しました。
ご来場のお客様には改めて御礼申し上げます。
開演前に場当たりをしてから記念撮影。圧巻の館内。
左から幸乃、幸太、初月、幸枝若、三条史郎、南条武若。
この公演には紆余曲折ありまして、実は幸枝若先生が嫌がった!
「淀川超えると演芸ファンはこない。やるなら西成」
という予言もありビビりました。
鶴光師匠にも「今度十三で幸枝若先生やるんです」と申しますと、
「十三!歩いているのは893ばかり、女が歩いていたらそれは893の女」
「幸枝若先生が十三でやるなら、俺も北千住でやろうか!」と言われる始末。
実際チケットの売行きは芳しくなく、電話を貰っても
「ナンボですか?5000円!」ガチャンと切られることもしばしばでした。
蓋を開けたらなかなかの盛況で安堵しました。
始まってしまえば華麗な内装の中、盛上りました。
前読みはもちろんこの人!京山幸太さん。”人間国宝の弟子タスキ”でご挨拶。
仲入り中もお客様から「幸太さんって巧い、この先どれだけの名人になるんだろうか?」
とまで称賛されていましたよ。ネタは最近よくやる町田康作品『三条凡児波乱の生徒会長選挙』
ベタベタの浪花節の箇所、突拍子もない台詞、劇中劇の落語(これも巧い!)の面白さも
結構です。台詞に粘りも出てきて益々快調。
曲師はもちろん一風亭初月師匠。「グランドサロン十三で働いてはいませんよ」
さあ、お待ちかね幸枝若の一席目は、寛永三馬術『間垣とドド平』。
二人の会話で繋げる妙味、そしてラストの武芸物としての緊張感と格調は
幸枝若先生ならでは。
ドド平が買いに行く酒の肴は講談だと鰻なんですが、幸枝若浪曲だと鮟鱇。
これを二人で鍋にして突っつこうというんですが、鰻は高価なものなので
鮟鱇の方が貧乏な間垣先生には相応しい。雪の冬に鍋というのもピッタリです。
斬り合いの形の綺麗さをご覧ください。
武芸物である以上にこれは”名人物”でもあります。
こういう名人が主人公の話は名人以外にやってほしくない。白けます。
ここでお仲入り。幕がないために暗転も丸見え。
出の前に二階に上る階段で記念撮影。第一次京山幸枝若内閣の発足です。
トークの舞台面。
さあ、最終の浪曲河内音頭は『吉良の仁吉』!
こういうステージに映えますね。華麗な衣装、華麗な芸風!
今回は歌も入ってたっぷり、ゆったり。離縁場の演技における至芸。
名演に酔いしれていただきました。
音色が凄まじく美しい南条武若先生。汚い音の良い音楽というのは存在しません。
グルーブ感とメロディアスを太鼓で紡ぎだす三条史郎先生!
この高揚こそ幸枝若の河内音頭の魅力。
最後は皆さんで手締め。トークの後は一旦はけてくださいね。
終演後はカーテンコールで手締めですよと約束したのに忘れる幸枝若先生、もうっ!
改めてご来場に感謝です。
今回も能登半島地震の義捐金を集めました。お陰様で今日は1日で81942円集まりました。
こちらも大感謝です。後日赤十字社への領収書をアップします。
電話予約していないのに、したと言い張って前売料金で入ろうとする方。
開場前に早く来たから早く入れろと暴れる方もあり、十三を楽しみつつお開きとなりました。
そして来年の独演会はこちら
2025年4月5日土曜日木馬亭です。こちらもよろしくお願いします。
演目は幸枝若の甚五郎ものとしては珍しい『猫餅』+一席です。
『猫餅』、おれやったよなあ?というネタ。お聞き逃しのございませんようにお願いします。
予約は受け付けておりますよ。
第26回京山幸枝若独演会
2025年4月5日(土) 於:浅草木馬亭
午後6時開演(午後5時半開場)午後8時終演予定
前売 4000円 当日4500円
有限会社宮岡博英事務所 http://hana-ni-awan.com/
ご予約とお問合せ:Tel/046 876 9227
email: hana-ni-awan@oct.email.ne.jp