2024年11月2日は恒例の京山幸枝若独演会(木馬亭)。

雨天ですが無事公演終了しました。

ご来場のお客様には改めて御礼申し上げます。

この日は前日辺りから悪天の脅しが掛かりまして幸枝若先生も新幹線が

送れましたが無事東上。早速リハーサル。

前読みの幸太さんはもはや十八番である『首途の一里塚』。

これは講談では『奉行と検校(出世比べ)』です。

有竹修二の名著『講談・伝統の話芸』にもこのネタの詳述があります。

故一龍齋貞山もしょっちゅうやっていて、神田伯龍が教えたものなので

このネタは感慨深いものです。

子供も巧いのが幸太さん。伸び止まっていないのが凄いところで

終演後もお客様から頻りに褒めらています。余程自戒と自律がしっかりしているんでしょう。

それとも単なる芸マゾなのか?

曲師は三席ぶっとおしで一風亭初月師匠。金山寺味噌ありがとうございます!

お待ちかねの幸枝若先生一席目は『寛永三馬術ー大井川乗切ー』。

以前にも出ておりますが、今回はフルヴァージョン。

褌の件、飯を貰ってくるところが泣かせます。笑わせます。

こういう名人を扱った物語は演者が名人でなければ白けます。

その点、幸枝若先生なら危なげなし。石切梶原風に言えば

「乗り手も乗りて、演者も演者」

ここでお仲入りです。

幸枝若先生のもう一席は、『祐天吉松』より喧嘩坊主。

これも講談。これまた神田伯龍のネタで感無量。

幸枝若先生のは吉松が屈託なく大阪の若者であるところが潔い(舞台は江戸)。

幸枝若先生の吉松は背中だけでなく体中刺青だらけのところが凄まじい。

啖呵も良いし、例のオバサンの憎々し気なおかしみと言ったら溜まりません。

芝居を見るかのような華麗なアクション。まだの方はぜひ実演に接してください。

ノリに乗る幸枝若先生。バラシの勢いと凄みに嘆息するしかなし。

ご来場に改めて御礼申し上げます。

来年は2025年4月5日土曜日木馬亭です。こちらもよろしくお願いします。

 

第26回京山幸枝若独演会

2025年4月5日(土) 於:浅草木馬亭

午後6時開演(午後5時半開場)午後8時終演予定

前売 4000円 当日4500円

有限会社宮岡博英事務所 http://hana-ni-awan.com/
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