【がぶり四つ!鶴光・幸枝若二人会】公演無事終了しました | 有限会社宮岡博英事務所のブログ

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1月10日(月・祝)は【がぶり四つ!鶴光・幸枝若二人会】公演無事終了しました。

お寒いお日和でしたが、ご来場のお客様には改めて御礼申し上げます。

11時半開演で3時半終演という長丁場。リハーサルも早くから開始。

茶光さん、欠伸をこらえている訳ではありません。

幸太さん、幸枝若先生も早くから楽屋入りで入念な音合わせ。

トップバッターは幸太さんで、もはや十八番と呼んで差し支えない清水次郎長より『小政の生立』。

若いから子供を演じるのに適しているという稚拙な論評がありますがそれは間違い。

子供を演じるのは至難のことです。ちゃんと大人から見た子供像を描けるのが幸太さんの素晴らしさ。

芸人らしい雰囲気も濃厚に漂っています。

曲師は今日も大活躍の一風亭初月師匠。巧みなサポート。

今日はこの会の後に青森へ出発!北上の途上だったわけです。寒そう!

鶴光師匠が登場。一席目は甚五郎もの。演題を決まるのは今日ここです。

『知恩院魔除の忘れ傘』を披露。今から30年近く前ですが、落語芸術協会に加入した当初の

鶴光師匠がガラガラの池袋演芸場でこれをやっているのを聞いて「この方は講談や浪曲が大好きに違いない」

と思ったものです。これは当たっておりまして、後にこうしてお招きするに至りました。

臙脂の着物が素敵です。ところどころ地に却って楽しく繋いでストーリーを

展開していく。地噺とも呼べますが、これは講談の引き事に通じております。

高座を降りる鶴光師匠が「転換やでえ、転換やでえ!」と絶叫。

そうです、今日は浪曲と落語が交互に出ます。出し物毎に転換あり。

こういう会をやるので嫌われております。

 

幸枝若先生一席目は、『孝子万兵衛』。17歳でデビュー時に演じた思い出の演目。

しかし、50分に及ぶ長講演目ゆえになかなかやる機会がございません。

さらに、最近は幸太さんに伝えて、彼がやるようになり幸枝若先生も久々だなあという上演になりました。

ご存じ佐倉義民伝の前哨戦ともいえる圧政に耐え兼ねた百姓の物語。

読みだしが、現代(近代)の金にまつわる殺人事件である点もつくづく浪曲が講談や落語に比べて

ずっと若い古典芸能であることを物語ります。

圧巻の舟を漕ぎながらのシーン。舟歌も素晴らしい。

「何か良いことなかろうか、何か良いことないかいなあ」タマリませんねえ。

日本橋亭が船の中のように揺れるようでした。幸枝若先生渾身の一席。

幸枝若ネタの中でも一二を争う傑作。水戸光圀が百姓の曰く因縁を堀田上野介に諭す箇所も

感動もの。「良いネタですなあ。しかし疲れる!」と幸枝若先生。

ここでお仲入りです。仲入り後はお待ちかね、新春対談。

昔からの知り合いですが、なんと同じ舞台での共演は初めてというのでびっくりです。

神々しいツーショット。

写真からも和気藹々の雰囲気が漂います。

鶴光師匠の進行の巧さを目前にして感動ものですねえ。

浪曲に造詣の深い鶴光師匠故にこの対談が大盛り上がり。30分近くになりました。

とても公開できない話も多く、これはご来場のお客様と共有する

秘密と致しましょう。

続いて、鶴光一門を代表して茶光さんが『手水回し』。よく取り上げているネタですが、

よりブラッシュアップされて受ける箇所がビシビシと決まります。お見事。

転換、転換!幸枝若先生の甚五郎物は何か?

『四天王寺の眠り猫』です。旨そうに酒を呑む。

今回は鶴光師匠が『らくだ』ですから名人二人の酒呑みを比べることが

できるという贅沢さ。ボケっとしていた甚五郎がガラリとかっこよくなるところも

鮮やかそのもの、「伸るか反るかの一六勝負!」が決まります。

そして、当会の締めくくりは鶴光師匠の『らくだ』です。

弊社の会でやっていただいたのも既に4年前。そこからさらに深化したのが

今回の上演。客席も十分温まっております。

鶴光師匠は「のうてん熊はそんなに悪い奴じゃなくて悪ぶっているヤツ」

というお考えで、今回も殊更にらくだや熊の悪さを強調することなく、それが

新鮮です。

むしろ普通の人間の方が怖い。屑屋の絡み方が凄い。

旨そうな酒の呑み方だこと!酒が肺腑に染み渡ります。

長時間有難うございました。お楽しみいただけましたでしょうか?

この二人会は恒例にしていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。