瀬戸内寂聴尼遷化 | 有限会社宮岡博英事務所のブログ

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瀬戸内寂聴尼が遷化しました。

あんまり御縁がないようでいてあるのです。

 

その1

瀬戸内晴美時代に書いたのが『花野』。二代目神田松鯉先生を主人公に書いたエッセイ風の創作小説。

艶福家として知られた松鯉先生の色懺悔の話です。

残念なことに、松鯉の講談の演出方法や高座の活写というのがない。

そのため講釈師としての松鯉先生に触れようとすると肩透かしを食らいます。

松鯉先生曰く「女の作家の先生がわたしの話を書きたいっていうから幾らかになるかと思ったんだがこれがならない」

この時の瀬戸内番編集者が田邊孝治氏で、長年私費で『講談研究』を毎月出版していた講釈界の恩人の一人であります。

右から二代目神田松鯉、神田伯治(六代目伯龍)、五代目一龍齋貞丈

(昭和40年9月本牧亭神田伯治改名披露(神田光庸から伯治に戻った際)口上)

 

その2

東京やなぎ句会

正岡容門下を中心に行われていた句会。正岡先生の月命日の17日に毎月行われていた。

”入船亭扇橋, 柳家小三治, 江國滋, 大西信行, 三田純市, 桂米朝,

永井啓夫, 矢野誠一, 永六輔, 神吉拓郎, 小沢昭一, 加藤武”

という凄いメンバーでした。年に一回三越劇場にて大吟行と称して公開で(金取って)

句会をやっていました。ある時のゲストが瀬戸内寂聴尼。

永六輔氏が元気な時でペラペラペラペラ。

「”源氏物語”っていうのはセックスのあらゆる形が書かれた本だって寂聴さんが言っていた」

「寂聴さんは出家してから男を絶ったそうですが、袈裟衣を脱いだなら何しても良いんだそうです」

と披露し、「寂聴さん、やなぎ句会のメンバーで最もスケベなのは誰だと感じますか?」と振り、確かここで寂聴尼は

答えなかった。この時我が加藤武親方は前を押さえていましたよ。

 

その3

映画”全身小説家”

ご存じ、左翼文学の旗手、井上光晴の晩年から死をこれでもかと追った抉ったドキュメンタリー。

原一男監督畢生の傑作映画。ここでも井上を恩人と仰ぐ寂聴尼が出て来ます。

圧巻は井上葬儀の弔辞で「セックス、セックス」を連発するところで、人ん家の葬式で、しかも未亡人の前で

セックスだもんね。正に天晴、グレートの一言に尽きます。

発言の意図は「男女の友情と言うのは存在しないと思っていたが、井上とはセックス抜きの仲を貫徹した」

ということなんですが、これが真っ赤な嘘っぱちであることが後に明らかになりました。

これまた天晴。