悪い奴ほど寄席に來る<公演終了> | 有限会社宮岡博英事務所のブログ
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13日は日本橋亭で惡漢集合『悪い奴ほど寄席に來る』が無事公演終了しました。

ご来場のお客様には改めて御礼申し上げます。

「惡漢は圧巻に通ず」この豪華メンバーで魅了しました。

開口一番がイントロダクションと『山号寺号』。巧い前座の立川幸吾さん。

この9月に二つ目昇進。ついついこういう人に頼む機会が増えてしまいます。

口調も良い。姿も良い。

続いてこの出番でぜん馬師匠とい贅沢な会。

談志直伝の『黄金餅』。度々高座に掛けている十八番ですが、二三日前には実際に

下谷の山崎町から麻布絶口釜無村の木蓮寺まで歩いたそうです!

しかも「今までも四五回は歩いていますよ」とのこと。

それ故に今回はお馴染みの道中付けに加えて現代の地名やお店、ランドマークで案内していく

という豪華版。メイドカフェまで出て来ます。大きな道路は変わっていないのですね。

しかしぜん馬師匠、ヤクルトホール、ソ連大使館や郵政省はもうありませんよ!

いつもより間合いを取っての絶品の名演。

こういうサービスは談志師匠の録音にも残っています。

晩年はズルして、道中付けの後に「今どこからどこまで行ったか分かってるね?

北千住から品川まで……」というギャグにすることもありました。

 

続いては大阪から笑福亭松喬師匠をお招きしました。やはりお客様の前で落語をやるのは

久しぶりとか。演芸に対する徹底した締め付けは大阪の方が激しいようです。

十八番の『仏師屋盗人』。盗人噺の中でトリネタというとこの『仏師屋盗人』だそうで。

これは見る要素も大きな噺。松喬師匠は先代から受継いだと言います。その先代は六代目松鶴からだそうです。

「ガリボリ、ベリボリ」「シャイ、シャイ」「ガタガタガッタン」擬音の遊びはこりゃ初代春團治から来ているじゃないでしょうか?

声の良さやどの瞬間も長閑な雰囲気が流れるのが松喬師匠。この日は弟子の喬若師匠が遊びに来てくれまして、

鳴物をいいタイミングで入れてくださいました。助けられました。

盗人がハナから呑まれているところが面白い。泥棒も入るウチの稼業を選ばねばなりません。

以前、芝のヤ〇ザ事務所に強盗が入った実話がありましたが。

「おーい泥棒」。この噺も粋な下げですね。

ここでお仲入り。続いては一龍齋貞橘先生の登場。

天保六花撰より『丸利の強請』。河内山が珊瑚玉を見事くすねて居直る場面。

昨年12月は貞水先生、今年の五月には貞山が亡くなり、一龍齋の大看板が二枚も消えてしまいました。

貞橘先生には益々活躍頂かねばなりません。声の出し方から緩ませ方まで貞水先生そっくり。

「そんなに似てますかね」とおっしゃりますが、そっくりです。

そして日本橋亭には初登場と言うコラアゲンはいごうまん先生。

ドキュメンタリー漫談という新ジャンルを確立した鬼才。

今回はたっての希望で「ヤ〇ザ事務所潜入記」という凄絶なネタをお願いしました。

「とにかく面白いから今度一緒に見に行きましょうよ」とコラアゲン先生を推薦してくれたのはせんだみつお氏なのです。

その後、独演会に行って、今回のご出演に繋がりました。御縁に感謝です。

さあ、熱演が続いて時間も大分伸びて参りましたがトリは三笑亭夢太朗師匠。

国立演芸場トリ席から駆けつけての長講「らくだ」完演です。

夢太朗師匠の風貌が「らくだ」の登場人物そのものだと言われますが、夢太朗師匠の「らくだ」は

どこもかしこも悪党悪党せずに実に軽妙で、可愛らしくスイスイと進みます。これが可楽流なんですね。

ただし眼の迫力は凄まじいですね。怖い。

昨年からのコロナ禍で、寄席の楽屋入りにも前座さんが全員を検温するという話があって、

「じゃあお前、夢太朗師匠に37度超えてますから帰って下さいと言える前座がいるのかよ!」

という激論を楽屋で聞いた覚えがあります。

酔態も迫力満点です。

「冷でも良いからもう一杯」の下げまで一気に駆け抜けての圧巻の一席。

お楽しみ頂けたかと思います。

今度は酒特集でもやりましょうか?夢太朗師匠!

ご来場に御礼申し上げます。

おまけ。どうも芸人さんってのは怖い顔してみても何となくオカシイ!